定年退職者と新卒は同じ生き甲斐を別々の世界で探す - 定年退職後の高齢者の仕事、雇用、健康

新卒者は、学生から社会人となるために会社組織で働き始める。定年退職者は、第2の人生を会社組織から離れて始める。新卒者は、社会生活をこれから学び、自分たちが夢見ている生き甲斐を探す。定年退職者は、自分を中心に人生を見直しこれからの新しい人生を試行錯誤しながら学ぶ。

新卒者には社会から羅針盤が与えられる。定年退職まで会社組織で生活すれば、65歳まで安心と安定した生活を得ることが出来るという社会常識という羅針盤だ。定年退職者は社会から人生のガイドになる羅針盤が与えられない。自分で自分の人生のための羅針盤を作らねばならない。

65歳という年齢で社会人としての節目を迎えて老後の人生を自分で描く立場になる。組織から離れてたった一人の人間として自分で生きる道を探す出発点に立つ。若者とは違い、65年という人生経験がある。その人生経験から自分が求める新しい人生を自分で見つける運命を授かる。

若者とシニアでは生き甲斐が違ってくる!

生き甲斐は、年代で変わってくる。20歳代、30歳代、40歳代、50歳代、60歳代で人それぞれ価値観が違うため、生き甲斐も違ってくる。若者は、自分がやりたい事、買いたい物、体験したい事を得たいという動機で生き甲斐を求める。若者は人生にハングリーである。新しい経験を味わうために感情で活発に生きる。

65歳を過ぎたシニアは、自分の死を意識しながら人生で後悔をしない新しい生き甲斐を探そうとする。シニアは若者と違って老化が進んでいる。肉体的にも精神的にも弱体化している。それ故に出来ることが若者とは違ってくる。

シニアたちは、それぞれ若いときの生き甲斐を知っている。その生き甲斐を死ぬまで追い求められれば幸せだ。多くのシニアは、生き甲斐を定年退職とともに失う。会社員生活が長いと生き甲斐が会社組織の中で生まれてくるからだ。会社員生活以外に生き甲斐を持って生きて来たシニアならば、定年退職後もその生き甲斐を追い求める生活が続けられる。

そんな定年退職者は、老後の生活を楽しめる。今まで追い求めて来た生き甲斐にもっと時間を投入することが出来るからだ。そんなシニアはごく一部ではないかと思う。多くのシニアは、ゼロから新しい生き甲斐をもがきながら探すことになる。そのもがきは、新卒が社会人になる時のもがきと似ている。先が見えていないという点だ。

生き甲斐を探す時間がたくさんある若者と時間が少ないシニアでは、もがく世界が違うが生き甲斐から得られる精神的な充実感は同じだろう。

残された人生という時間を楽しく過ごすためには、生きているための目的や目標がないと生き甲斐が生まれない。自分一人になって年金と退職金で経済的に不安を感じない生活に入ると意味なく時間が過ぎ去るような生活に陥りやすい。若者には、未経験という欲求で生きる目的や目標が作りやすい。シニアは、視点を「未経験」から「好きな事」に変えて生きる目的と目標を作るしか無い。

年齢が60歳代から70歳代になると肉体が一層弱体化する。老化現象が体の至る部位で顕著になり、やりたい事も出来なくなる場合も多くなる。私は63歳であるが、すでに自分の肉体の一部に違和感を覚える老化現象がある。今まで経験したことがない肉体の老化である。

老後の人生は、老化との戦いである。出来なくなる事が増える。そのような状況下で残りの人生を楽しくする、面白くする工夫をしないとつまらない人生を生み出す。

この記事「定年退職者と新卒は同じ生き甲斐を別々の世界で探す」のポイントは、

  • 新卒者には社会から羅針盤が与えられるが、定年退職者は社会から人生のガイドになる羅針盤が与えられない。自分で自分の人生のための羅針盤を作らねばならない。
  • 残された人生という時間を楽しく過ごすためには、生きているための目的や目標がないと生き甲斐が生まれない