希望する高齢者が70歳まで働ける雇用継続義務付け年齢を見直すと政府が言っても・・・ - 定年退職後の高齢者の仕事、雇用、健康

政府は5日、希望する高齢者が70歳まで働けるよう、現行65歳までの雇用継続義務付け年齢を見直す方向で検討に入った。(引用先:ロイター

65歳まで働けるようにする雇用継続義務付けが企業に押し付けられているが、実際に60歳定年で退職したシニアが65歳まで雇用され続けられていない現実がある。80%以上は、再雇用という形で仕事に合わない給与で雇われているため、多くの退職者は再雇用に戸惑う。

希望者だけに70歳まで働ける環境がどのような雇用条件で提供されのかまだ分からない。経営者側は、努力義務でしか無いので彼らが提示する条件であるならばどうぞ!と言う感じだろう。仮に雇用継続義務付け年齢を65歳から70歳に変更しても何かが変わるのだろうか。疑問だ。

シニアが求める労働条件と環境を企業側が実現できない現実

 60歳から65歳、65歳から70歳では、体力面で違いがある。普通の社員と同じ労働時間や肉体労働は難しい。シニアが働く上で必要なのは、自由度が高い労働時間と環境だ。週3日とか、1日4時間とか、カスタマイズが出来る労働環境だ。同一労働同一賃金が企業側で確立していれば、賃金面で不公平がない。同じ仕事をしていてもシニアだから給与が低いとなると労働意欲が落ちる。今の状態がそれだ。

NPO団体で働いている70歳代のシニアを観察していると生き生きとしている。自分の経験とスキルが仕事に反映されているからだ。果たして、企業側がそんな仕事をシニアが提供できるだろうか。年齢による給与体系を完全に崩壊しないと年齢に関係なく仕事が出来ないのではないか。

多分、

分野によってはそれが可能になると私は思っている。営業、技術研究や開発、カスタマーサポートなどは、個人の力量に依存するので成果がわかりやすい。年齢で違いがでるわけでもない。シニアが活躍する不動産営業などは、絶えず、会社がシニアの営業担当者を探している。営業力があるシニアならば、自分の経験とスキルが生きる。

まだ、多くの企業は普通の社員と60歳を過ぎたシニアが同じ仕事を本当に出来るのかどうか検証していない。色々な分野と職場で会社毎に年齢による違いがあるのかどうかを調べる必要がある。体力を要求する労働では、確かに違いがある。それ以外の労働ではどうなのか。それが明確に成れば、企業側もシニアの労働分野を考えやすい。

真剣にシニアを労働力として活用しようとする企業がどれだけあるかだ。大企業は、シニアを労働力として認識してない。若い労働者を雇用しやすいからだ。政府は、真剣にシニアを労働力として活用する会社を増やす政策を考えるべきだ。シニア雇用で成功している会社事例を宣伝して類似の努力をしようとする会社を増やす。

シニアによるシニアのための会社は寿命が短い。皆、年老いていく。後を継ぐ後継者が若くないと経営の継承も出来ない。60歳代は、一般的に若いし、働ける体力もあるが30歳代、40歳代のようには働けない。年齢にあった労働時間と作業環境は必須だ。そんな考慮を企業側は考えるだろうか。コストがかかる上に若者のように馬力はないシニアだ。

経営者側の立場から考えて、シニアを雇用するよりも若者を雇用したいというのが本音だ。シニアを雇用するためにお金を投資したくない。労働環境をシニアの従業員のために変更するのにもコストが発生する。コストパフォマンスでどれだけメリットが有るかだ。現実の環境をどう変えていくかで政府の思惑が上手くいく、行かないが見えてくる。

この記事「希望する高齢者が70歳まで働ける雇用継続義務付け年齢を見直すと政府が言っても・・・」のポイントは、

  • 65歳まで働けるようにする雇用継続義務付けが企業に押し付けられているが、実際に60歳定年で退職したシニアが65歳まで雇用され続けられていない現実がある。
  • 企業は真剣にシニアを労働力として考えていない現実がある。シニアの年齢を考慮した労働条件と環境が作られていない。
  • 多くの企業は普通の社員と60歳を過ぎたシニアが同じ仕事を本当に出来るのかどうか検証していない。

 

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