35歳までに1000万円の貯蓄 

不安定な時代とは、安定した職と収入が将来的に保証されない時代である。私達が青年であった時代は昔ながらの終身雇用制度で60歳定年まで雇用が保証されていた。職と収入は一度入社した会社を辞めない限り安定していた。

今は終身雇用制度が消滅し、リストラが日常茶飯事に行われている時代になった。会社を渡り歩く若者が増え、転職しやすい環境が出来上がった。良い、悪いは別にして職の安定と収入は流動的になっている。

新入社員と35歳までの社員は、自分たちの将来を今の会社に託すことが出来ない。そんな時代になって来ている。大企業でも倒産が起き、会社は合法的に社員のリストラを実施する。社員は、組織の歯車として使い捨てが可能になっている。

生活の基盤を確保する

人生の目標が見えてその目標に向かって働いている若者は心配しないが、自分の人生の舵取りがまだ出来ていない若者は、生活の基盤を確保する必要がある。

人生100年と言われる時代である。年齢が30歳、40歳、50歳になるまでに波乱万丈の変化が身の回りに起きる。私の人生も波乱万丈である。そんな時、経済的な基盤が脆弱であると明日の生活で追われるようになる。

自分の人生の舵取りを冷静に考えてアクションを取るためには、手元にある程度の金融資産を持たねばならない。1年以上、働かなくても生活で苦しまないだけの貯蓄である。私は、若者たちから将来どうしたら良いかを聞かれた時にいつも助言することがある。

若者への助言

35歳までに1000万円を貯める事を若者に助言している。この1000万円は、生きるか、死ぬかの危機的な時に使用するお金にする。例えば、会社が倒産して明日から収入が途絶えるときとか、急なリストラで職を失い直ぐには新しい職場を見つけられないときなどである。

なぜ、1,000万円なのか?

1000万円が手元にあれば、1年以上職が見つからなくても明日の生活で追われることがない。じっくり自分の人生目標を決められる。独身の若者ならば、1年間300万円ぐらいで十分生活が出来る。

1000万円あれば、3年間ぐらいの時間を稼げる。生活での不安を感じないで冷静に自分の人生の舵取りが出来る精神的な余裕が得られる。

22歳から35歳までの13年間で1000万円の貯蓄を出来るだけ早く達成する。それまで節約の生活が続くが、万が一の生活の不安を将来的に解消できる自分保険を手に入れられる。この経済的な基盤がある若者とそうでない若者では、冷静に自分の人生を判断する余裕に違いがある。

手元に1000万円の貯蓄があれば

想像してほしい。今、手元に1000万円の貯蓄があるとする。会社から突然首を言われても明日から生活が出来なくなることはない。若者の退職金は微々たる金額である。それに頼ることは出来ない。早く新しい職を探さなければならないと焦ると職は簡単には見つからない。

明日の生活を送るためアルバイトやパートの仕事を始めると正社員の職探しが時間的に難しくなる。明日の生活を心配しないで求めている分野の職探しが自由に出来る心の余裕が重要になる。

人生100年のうちに何度もピンチに会う。そんな時、ピンチで心の余裕を失い不本意な方向に人生の舵取りをするリスクが生まれる。そんなリスクを避けるために万が一のための資金1000万円が準備されていると冷静にピンチを乗り越えられる。

人生の危機(明日の生活が危ない)に使われる1000万円の貯蓄。この貯蓄があれば不安定な時代を若者が生きて行く上で何も恐れることがない。

どのようにすれば1000万円の貯蓄が出来るようになるのか?

時間をかけて貯蓄する。手取り収入の20%を自動的に定期預金する。実際の生活費と小遣いは手取り収入の80%で賄う。無駄遣いをしないで節約の生活に慣れる。ボーナスがあれば、50%を貯蓄に回し残りのお金で欲しいものを買ったり、旅行に行ったりする。

これが基本である。これで貯まったお金をリスク無しで手堅く運用して行く。低リスクの投資信託などはオススメである。

1000万円の貯蓄は、月々の貯蓄と低リスクの投資信託で運用する。欲を出すと必ず損をするので気を付ける。うまい話は無いということを心に刻みこむ。金儲けをしている人は絶対その金儲けのやり方を他人に話さない。少なくとも私は話さない。

インターネットで副業をする。自分が出来る、学べる、リスクがないインターネットの副業を探してみる。オススメは、グーグルのアドセンス広告収入である。ブログサイトで役に立つ情報発信をして月々の広告収入を手に入れる。

会社からの給与だけでなく複数の収入源を作り、確保すると1000万円の貯蓄が35歳までに可能になる。

結論:

35歳になる前までに1000万円を貯める。不安定な時代を生きて行く上で経済的な基盤を早めに作る。人生100年のうちに何度も危機的なピンチがやってくる。そんな時に手元に1000万円が用意されていると明日の生活に追われることはない。冷静に次のアクションを考える心の余裕が生まれる。