シニアの自動車免許証返納は、危ない経験をした時に躊躇なく行うべきではないか。事故を起こしていないだけ幸運であると思う。これを無理して運転し続けると余生を台無しするのが見えている。交通事故による罪悪感が死ぬまで追いかけてくるからだ。

高齢者による自動車事故がテレビで頻繁に報道される。事故をニュースで取り上げるのは良いのだが、事故を起こした老人はその後どうなったかだ。どんな運命が待っているのだろうか。自分が運転した自動車で他人の命を奪ってしまったという罪の意識は一生消えない。

事故を起こした時点でその人の人生から生きがいが消えて行く。自動車は殺人マシンになるということを誰もが意識して運転すべきだろう。私はあと4年で70歳になる。70歳の誕生日に免許返納をするかどうかを決めることにしている。その理由は?

老化による反射神経と判断力の低下と緑内障

私は緑内障と白内障を患わっている。白内障は視力障害が起きる前に手術すれば治るが緑内障は直す事が出来ない。時間の経過とともに視野範囲が狭くなって最終的には失明する。失明する前に他界する可能性が高い。

視力の衰えは、老化現象である。避ける事が出来ない体の衰えである。私は、70歳になった時に自動車の免許証返納をどうするか決める予定でいる。

70歳で身体能力が低下するリスク

70歳を過ぎると頭で感じていたように体が思うように動かなくなる。今まで難なく出来たことが何故か出来なくなることが多くなる。駅の階段を上がり降りする時に以前よりも時間がかかったりする。体のバランスをなぜか取り難く感じたりする。体力と筋力は知らないうちに衰えて行っている。

体と頭が少しづつ連動しなくなり判断能力も鈍くなる。アクセルとブレーキを間違えて事故を起こすシニアが大勢いる。本人にしてみれば、有り得ない操作なのだがとっさの反応が狂う。この誤操作は高齢者だけではないが、高齢者による事故が何故か多い。やはり、体と頭の連動が狂い始めているのが原因ではないか。

スポーツセンターにあるジムで見かける70歳過ぎのシニアたちは、体の動きが硬く鈍い。筋トレを観察していると足を中心に鍛えていない。上半身が多い。本来は、足の筋肉を鍛えるべきなのだが、それを意識的にやっていない。

普通に歩く事が出来れば、大丈夫と皆思っているが70歳を過ぎれば普通に歩くための筋力が落ちていることに気が付く。体のバランス感覚もおかしくなる。体が思うように動かなくなる。老化による身体能力の衰えが顕著に日常生活に表面化する。

体が思うように動かなくなっ来ているから自動車を運転するという悪循環に陥りやすい。体を動かす上で多少でも障害を持っているシニアは無理して自動車を運転すべきではないと私は感じている。リスクが大き過ぎる。交通事故を起こす原因に体が思うように動いてくれないという現象がある。

アクセルとブレーキのご操作は事故を起こした多くのシニアに共通している原因である。70歳から74歳までに免許証を更新するシニアは必ず高齢者講習を更新6ヶ月前から受講することになる。70歳という年齢は交通事故を起こしやすくなる年齢であるからだ。老化現象が顕著に現れる年齢でもある。

視野の範囲が狭まるシニア

若者とシニアでは視野範囲が違う。シニアの視野範囲は狭くなる。自分の水平視野を確認するPDF資料ダウンロード。自動車の運転で夕暮れ時が一番見え難い。シニアドライバーは注意が必要である。視野が狭く感じ始めると今まで以上に自動車の運転が不安の思えるようになる。

私のように緑内障を患っていると交通事故を起こすリスクは高まる。普通の生活をする上で問題はないレベルであるが、自動車の運転となると必要以上の注意が求められる。あと4年で緑内障の症状がどれほど悪くなるかで免許返納は確定すると思っても言い過ぎではない。

緑内障になっているシニア、自覚していないシニアは多い。70歳代では10.5%が緑内障になっている。

還暦を過ぎた妻が最近自動車の運転を慎重になり始めている。彼女曰く、彼女の井戸端会議のメンバーも同じように自動車の運転が慎重になってきたと言っているという。

そんな不安は視野範囲が狭まって来ている事から来ているのではと勝手に思っている。多くのシニアが緑内障や白内障にやられている。視力の衰えもすごく影響する。良く見えない状態では運転も安心して出来ない。そんな不安が年齢と共に増えて行く。

熟練のドライバーでもヨロヨロ歩く体ならば危ない

80歳過ぎの老夫婦が自動車を運転している場面を良く見かける。コンビニに自動車を駐車して降りてくる姿が印象深い。普通の大人のように直ぐにドアを開けて降りてこれない。運転席から体を起こして立ち上がるのに時間がかかっている。

普通の生活でも不自由を感じている身体である。そんな体で自動車を運転しているのが危険だと誰もが思うに違いない。自動車は、危険な乗り物である。上手くコントロールが出来ないと事故を起こし、他人の命を奪ってしまう。自分の体に不自由感を覚えたら、シニアは自動車を運転しない選択を考える必要がある。

70歳過ぎに免許証を更新できたとしても運転を控えるべき!

免許証を返納しないシニアには色々な理由がある。歩くのが大変に感じ始めると自分の足の代わりに自動車を使い始める。行動範囲を維持するための足として自動車を運転する。事故を起こすリスクが高まっているという意識はない場合が多い。

ペーパードライバーと言われる自動車を運転しない女性は自動車の免許証を身分証明書として使う。シニアもその目的で免許証を更新する人が多い。そんなシニアには運転経歴証明書を申請すれば免許証の代わりの身分証明書になる。

70歳の誕生日に私がもし免許証を更新するときは実際に自動車を運転する目的ではなく、万が一の移動手段として使う場合に限定する。こんなケースがある。妻も運転ができるが、病気になった妻を直ぐに病院に連れて行くときに自動車が運転できると助かる。緊急時のときだけに使うという目的で運転免許証を保持する。

70歳過ぎのシニアは普段の移動手段に自動車を運転すべきではないと思う。事故を起こすリスクを最小限にするには自動車を運転する頻度を少なくすることである。

結論:

普通の生活で支障が出始めたら自動車免許証を返納すべきタイミングであると私は感じている。シニアは足の筋力を失い始める。自動車の運転でブレーキとアクセルのペダルを間違えたり、遅れたりするのは体と脳の指令が連動できていない場合が多い。体が言う事をきかないと老人は言う。

身体の老化は年齢と共に確実に襲ってくる。ドライバーの経験が長いから大丈夫と言うわけにはいかない。自分が加害者になる前にリスクの根を取り除く方が賢明であると思う。