life

会社を離れて自由な時間を過ごしているうち(半年ぐらい)は今まで累積していた鬱憤が解消される。いつも、誰かに(上司や同僚)監視されているという見えないストレスがあったのはず。

会社を離れて半年が過ぎ始めるとこれと言ってやる事が見つからなくなる。現役で働いている知人や友人、または、事業を始めている人と会うと名刺をもらう。そのとき、自分の名刺がない事に気がつく。名刺を持たない自分は、いったい誰なんだと。

私が所属するNPO団体は名刺を作ってくれる。入会してくるシニアはその名刺を有り難く思っている。誰かと会ったときに手渡す名刺ができたからだ。以前のように手渡す名刺がないという違和感を相手に与えない。

自分の存在を表す名刺は第二の人生を作る上で一番頼りになる。

自分が誰であるかを伝える名刺を作る

名刺は自分の存在を表現する。会社の名前で生活をしてきた自分。名刺がなければ何者でもない。無職の個人である。定年退職後の生活はこんな現実と向き合う。

日本人は会社の名前、米国人は職業で自分を紹介する

米国の社会で自己紹介する時に日本人と米国人の違いが顕著に出る。

日本人は、○○会社の○○ですと自己紹介する。米国人は、△△を職業にしている○○ですと。会社はあまり表に出ず自分が何が出来るかを印象づける紹介が多い。米国人は会社を頻繁に変る。遊牧民族と農耕民族の違いである。

名刺無しの自分をどのように紹介できるのか試す

名刺を持たなくなった自分を自己紹介する時にどう自己紹介するのだろうか。私の場合はこうなる。

Joomla CMSというシステムを使って中小企業のホームページを構築していますゴヤットの吉田ですと。そして、私の名刺を渡す。

私は自分の職業を作った。そして、会社も作った。自分の存在を示すための場所も自分で作った。自分の職を持つと自分の存在を証明できやすくなる。

自分で社会に貢献できる仕事をやり始めれば自然と名刺の必要性が出てくる。定年退職で只自由な時間を遊んで暮らす人は、二度と名刺を使う機会がない。友達に会うと、「今何をやっている?」と聞かれるはずだ。その質問に答えられない人が多い。

自分という人間を知ってもらうための名刺作り

過去に定年退職をしたシニアたちにある懇親会で出会った。名刺がある人とない人がいたが、名刺がある人は組織に所属していなかった。名刺にはこんな事が書かれていた。

  • 桜の花、追っかけ人(自分の趣味を名刺にしていた)
  • 一日一善実践家(社会貢献活動を名刺にしていた)
  • ワイン愛好家(好きな飲物を名刺にしていた)

自分で起業していなければ、趣味を名刺にしてみると良い。趣味が自分という人間を伝えてくれる。

名刺があれば会話が展開する

名刺を持っていない高齢者は人生の生きがいを失った群衆に取り込まれる。デパートの休憩用のいすに一日中座って行き交う人たちを見ているだけの生活が続く。

何かの同好会やクラブに参加すれば、気分転換になるのだが初めて会う人から決り文句が飛び出る、「今何をされているのですか?」。そんな時に自分が作った趣味の名刺を手渡せば、会話が続く。

Google Earthで世界を探検する人」と書いた名刺を渡せば、必ず、Google Earthって なんですか?と聞いてくる。説明しているうちに相手は私のことをネットの専門家と思い始める。ネットの疑問を色々と聞いてくる。次回からは彼の紹介でネットの専門家として紹介され始める。

自分独自の名刺を持てば社会とつながる

自分が出来る事を1枚の紙に書いてみる。そのリストから一番自分に相応しいことを名刺にする。今では名刺100枚500円から1000円以下で作れる。まずは、やってみることから始める。

自分独自の気に入った名刺が手元に届けば、友人や知人、親族などに渡したくなるはず。その後は、名刺を渡す機会がある場所に顔を出し始める。展示会などは入場する時に名刺が要求される。そんなときにも役に立つ。

お遊びで名刺を作ってみる!!

結論

名刺を持たない自分は、いったい誰なんだと感じ始めたら、自分独自の名刺を作ってみることである。組織を示す名刺ではなく、自分という人間を知ってもらうための名刺にする。

色々なイベント、展示会、会合、同窓会などに顔を出す時に名刺があると役に立つ。定年退職後は趣味を名刺にしてみると面白くなる。相手を笑わすための名刺であっても良い。

自分独自の名刺を持つと誰かに渡したくなる。それが社会との繋がりを作り出す。