51歳の時に起業したのだが、その時、私と同じように起業したシニアたちがいた。私を除いて副業で収入を得た経験がない人たちである。あるシニアは社労士の資格を取得して中小企業やこれから設立する会社経営者に営業をしていた。自分のアイデアでお金を稼ごうと試行錯誤を皆が繰り返していた。

起業する前にお金を稼いだ経験がある人は未経験の起業家と違った嗅覚を持っている。お金を稼ぐにはどこに自分のお客がいるかを探す必要がある。または、お客さんに私のビジネスを見つけてもらうしか無い。彼らは既にお客が見つかる市場を見つけて市場開拓をしている。同時に攻めの営業と待ちの営業を行っている。

自分が提供する製品やサービスに興味を持ってくれる潜在顧客を見つけるのに時間と労力がかかる。起業1年目はお客の見つけ方を学ぶことから始まる。お金を自分で稼いだ経験があるシニア起業家はお客の見つけ方を経験しているため営業だけに専念できる。

未経験のシニア起業家は自分のビジネスを受け入れてくれる市場とターゲット客層を見つけるのに時間が取られ、営業がうまく行かない。65歳で独立を決めた会社員は起業1年目に何が起きるかを事前に知っておく必要がある。eyes

自分のアイデアで始めた副業で1円でも稼ぐ経験をする

副業でお金を稼いでいないシニア起業家は売り上げを増やす以前の問題で時間と労力を取られる。自分のお客がどこにいて、どう探し出せば良いか分からない。自分のビジネスの市場が見つかっていないため、市場探しで売上を立てることが出来ない。これだけで1年ぐらいが過ぎ去ってしまう。

副業で収益があるシニア起業家は自分の時間と労力を集中させる場所を知っている。売上が生まれるビジネスモデルならば、売上を増やすようにする方法を見つければ良いだけ。少なくとも自分が提供するビジネスにお金を支払ってくれたお客がいたという事。そんなお客がたくさんいる市場を見つけて拡販すれば良い。

定年退職をする1年、2年前から自分のアイデアで副業に挑戦してみることである。副業でお金を1円でも稼げれば、それを定年退職後に本業にする準備をすれば良い。初めて自分のビジネスを始めるシニアよりも10歩先を歩いていることになる。

シニア起業初心者のマイルストーン

  1. 定年退職前に副業で1円以上の売上を稼ぐ経験をする
  2. お金を稼げる副業のビジネスモデルをメインにしてその派生ビジネスモデルをオプションとして起業計画を立てる
  3. 副業の売上を伸ばす試行錯誤をする
  4. 攻めの営業と待ちの営業方法を実践する

初年度から売上を立てられるシニア起業家は少ない。多くの起業未経験シニアは自分が考えたビジネスモデルでお金が稼げるかどうかの検証で時間と費用が失われる。副業でお金を稼いでいるシニア起業家は初年度に確実に売上を立てている。問題は売上の額が多いか、少ないかで黒字か赤字になるだけ。

初年度に売上を出したシニア起業家は起業二期目に入る。売上を立てることが出来なかったシニア起業家は資本金が多ければ二期目に入れるが少なければ、その時点で終る。シニア起業家は売上がゼロで何年間ビジネスを継続できるかを分かっている必要がある。運転資金=資本金をいくらにするかで挑戦できる期間が決まる。

定年退職前から副業で稼いでいるシニアは副業未経験のシニアよりも長くビジネスに挑戦できる。売上を運転資金として使えるからだ。売上を増やせる方法が見つかれば、自動的に黒字に成る。起業は3年以内に成功する。

シニア起業で成功したければ・・・

  1. 定年退職する前に副業をすること
  2. 運転資金不足でビジネスを中断させない資本金を用意する(最低でも300万円以上)
  3. 待ちの営業ができるCMSで構築されたホームページを所有して自分のビジネスを宣伝告知する(ブログで情報発信)
  4. ビジネスモデルを3つ以上用意して検証する
  5. 自分のお客がどこにいるのかを起業する前に見つけておく

上記のどれか一つでも準備できれば、成功する可能性が高まる。シニアの起業はもう必然になる。再雇用されても65歳まで。65歳以降はどうするのか?起業しか選択がない事に気がつくはずだ。転職が幸運にも出来ても70歳で雇い止めになるのが見えている。その後はどうするのか?今と同じ問題に直面することになる。

終着駅はいつも同じ。シニア起業になる。自分でビジネスを起こしてお金を稼ぐ。出来るだけ若いうちに自分の力でお金を稼ぐ経験をしておけば、65歳になった時の独立はやりやすい。

結論

  •  副業でお金を稼いでいないシニア起業家は、振り上げを増やす以前の問題で時間と労力を取られる。自分のお客がどこにいて、どう探し出せば良いか分からないのだ。
  •  副業で収益があるシニア起業家は、自分の時間と労力を集中させる場所を知っている。売上が生まれるビジネスモデルならば、売上を増やすようにする方法を見つければ良いだけだ。