建設現場の交通整理や監視をしているシニア労働者を見かけることが多い。暑い日に朝から晩までトラックの出入りや出入り口の監視の仕事をしている。1日中立っているだけでも疲れるはずだ。私は考えただけで2,3日はやれるがそれ以上はやれないだろう。

1日中立って行う仕事は、60歳以上のシニアが継続して行う仕事ではない。体力的に無理がある。数日はできても長期間は働けない。事務系の仕事であれば、椅子に座っていられる。営業の仕事でも自分で休む時間を作れる。介護の仕事でも休む時間がある。

外で行うガッテン系の肉体労働はその業界経験者でないと続けられない。今、建設ラッシュで建築現場の交通整理や監視の労働者が足りない。

シニアが仕事を探す時

シニアにも色々な経験を積んだ人がいる。自分の特技や知識が活用できる仕事であれば、それをどのようにして応募先に説得できるかだ。シニアの再就職には、問題が多い。確実なのは、自分を知る知人からの紹介だ。それがない人は、自分を売り込む機会を探すしかない。

 誰にでもできる仕事は、労働時間に対する単価が低かったり、労働条件が厳しかったり、人が嫌がる仕事であったりする。先日、シニア女性がヤクルトレディをやっていた。自転車に乗ってヤクルトを配達していた。ヤクルトレディの仕事は、ヤクルトによる雇用契約ではない。業務委託契約である。

特定地域に在住するお客さん宅にヤクルトを配る仕事である。これ以外に新規開拓の営業活動もすることになる。新しいお客さんは、自分が配達するヤクルトの売上になる。歩合給が新規開拓に仕組まれている。ヤクルトを運びながらお客の開拓は、簡単ではない。

ヤクルト製品を配達するときに使う交通手段で発生した費用は自分持ちである。そのため、ヤクルトレディは自転車を使っている。この仕事も肉体労働だ。配達するお客さんの数が多ければ多いほど体力が要求される。

高齢者が仕事を探すときに見つかる仕事は、社会の底辺で生まれている3K仕事が多い。時間給が低い、危険、汚い、きついの3Kの嫌われる仕事がつく。あとは、自分の運だけだ。運が良ければ、良い仕事に巡り会える。

私は、これから仕事を探すシニアにこんなことを助言したい。

  • 専門的な知識やスキルを身につけられる機会がある仕事を探す
  • 時間やお金に余裕があるならば、資格を取るための専門学校で学び学校から再就職先を紹介してもらう
  • 大手企業よりも中小企業を狙う
  • 法人向けサービスをしているNPO団体に参画してビジネス人脈を作る

自分を販売する商品と例えて考える。自分という製品を買ってくれるお客さんを探すには、何が売りでどんなメリットがお客さんに与えられるか明確でなければならない。これが分かれば、自分という製品を知ってもらう方法を考える。お試しをする機会を作る。