最近、楽しみにしていることがある。スポーツセンターや公園の鉄棒で懸垂をしている。ちょうど、懸垂をやり始めて2年が経過した。懸垂の運動は週1~2回程度で疲れたら止めるという運動になる。最初は懸垂が3回しか出来なかった。2年後の今月は、10回まで出来るようになった。

懸垂はやり続けると時間の問題で回数が階段のように増えてくる。難しい点は直ぐには出来るようにならないことである。懸垂に使う上半身の筋肉が鍛えられて増強しないと1回もできない。筋肉が強化されて筋肉量が増えるまで最低1年間以上かかる。特にシニアは若者と違ってタンパク質を多く取る食事をしていないため筋肉が増えて行かない。

シニアが懸垂を始めて1年以上経過すると体格と姿勢が見違えるように変わる。体格と姿勢が変わるとポロシャツやTシャツを着たときの見栄えが良くなる。見栄えが良くなると年齢が若くみえるようになる。

年齢に合わない体力を身に付けると自然と若返る

昨年は何も目標を立てずに懸垂をやっていた。今年は一度に10回以上懸垂が正しい姿勢で出来るようにするという目標を立てた。

懸垂の回数を増やすにはどうしたら良いかを考えた。懸垂は自重で広背筋や上腕二頭筋、僧帽筋などを鍛える。自重の負荷を大きくすると筋肉が成長する。この原理を活用して今年から懸垂のやり方を変えた。

懸垂のやり方

1.ワイドグリップで懸垂する(肩幅以上に両手の間隔を広げて懸垂をする方法で負荷が一番大きい)

2.肩幅から握り拳1つ程度広げて懸垂する方法(通常の懸垂)

3.肩幅から狭めて懸垂する方法(上腕二頭筋に負荷が大きい)

ワイドグリップで懸垂する方法が一番筋肉の負荷が高い。特に、この運動を続けると広背筋の筋肉が強化されて逆三角形の背中を作る。 だが、ワイドグリップでの懸垂は負担が大きすぎて最初は1回も懸垂が出来ない。ぶら下がっているだけでウンともスンとも動かない。それほど負荷が大きい。

この運動を続ければ、確実に広背筋の筋肉を増強できると確信した。懸垂の運動を始める時は一番最初にワイドグリップで懸垂をすることにした。最初は1回も出来なかったワイドグリップ懸垂が、1回、2回、3回と出来るようになった。この進歩に凄い喜びと楽しみを覚えた。 

上半身の筋肉を万遍なく鍛えるには鉄棒を握るときの幅を変えることである。広背筋中心に鍛えるならば、ワイドグリップ懸垂が一番効果がある。普通の幅で懸垂が5回できてもワイドグリップ懸垂が1回もできないということもある。鉄棒を握る幅が違うと使う筋肉と負荷が変わってくる。

懸垂が出来る、できないが目標になる

懸垂が出来る、できないを目標にするのはつまらない事であるが、私にとって毎週スポーツセンターや公園で運動する動機付けになっている。ワイドグリップでの懸垂が1回も出来なかったのに今は5回まで出来るようになった。この成長に満足している。出来なかったことが出来るようになると凄い喜びを感じる。

懸垂が出来ないシニアが多い。普通の人でも懸垂が1回も出来ない人がいる。そんな環境の中で66歳のシニアが懸垂を10回できれば、自己満足の世界で喜べる。私の予想ではワイドグリップでの懸垂が5回以上できれば、通常の懸垂は10回以上できる。目標が数字で示されていると進歩の過程が理解できる。

懸垂が出来るようになるだけで体は若返る

健康寿命を延ばすには、体を鍛えて筋力を維持し、成長ホルモンの分泌を増やし、免疫力を強めるしかない。大きな筋肉がある背中(広背筋)と太ももを鍛えるのが一番効果が出る。

生きがいは人それぞれであるが、健康が維持できなければ生きがいは生まれない。肉体と精神面を満たす懸垂運動は私にとって最高の目標になっている。66歳の初老が20歳代の若者が出来ない懸垂を10回以上出来るようになれば、若者に負けない若さを得たと言える。 

懸垂に興味を持つシニアは珍しい。普通の老人は、腕立て伏せや懸垂などはあまりやらないでウオーキングやジョギングに励む。私は、たまたま、誰もが興味を示さない懸垂に関心を示し、若者に挑戦している。60歳以上のシニアは1回も懸垂が出来ないのが普通だからだ。

結論

懸垂で年齢に合わない体力を身に付けると自然と若返る。新陳代謝が激しくなるので皮膚の細胞も元気よく再生される。肥満になる事もなく顔も引き締まる。一寸した目標が自分の老後生活を改善する。懸垂は上半身の体格と姿勢を目に見えるように改善する。それが若さを導く。