お年寄りが何か新しいことをやろうとすると躓く。若い頃と違って新しいことをするための基本が出来ていない。スマホをいきなり使おうとしても初期設定のやり方が分からない。
最近の洗濯機を使って汚れた衣類を洗おうとしても基本操作が分からない。昔は、洗剤をいれて開始ボタンを押せばそれで終わりだった。今は、その前に色々と設定をしてからでないと上手く稼働してくれない。
シニアが新しい仕事をしようとすると時代にあった仕事のやり方ができないために新しいことを学ばなければならない状態に陥る。高齢者を雇用する上での問題になるのが時代にあったITツールを使いこなすスキルと経験が身に着けていないことにある。
60歳で定年退職をして、65歳で雇用延長が終わり、完全に会社を卒業した65歳シニアは、毎日が日曜日という生活に突入する。毎朝、定時にスーツとネクタイを来て出勤するという習慣が突然消える。朝食を食べながらテレビを見る。家内は家事で忙しく動き回る。自分は新聞を読みながら何をしたら良いのだろうかと思いにふける。
会社という鳥籠から放された鳥は、空高く舞い上がったのは良いがランディングすべき場所が見つからない。そんな65歳シニアが大勢いるのではないだろうか。
会社時代は、日中の午前9時から夕方5時まで仕事で時間が使われていた。日中の8時間が65歳のシニアにとって悪夢になる。仕事をしていた時は、仕事がその8時間を埋めていた。今は、日中8時間を確実に埋めるものがない。読書をするにしても8時間ずっと本を読んではいられない。新しい生活のリズムを自分で作る必要がある。
60歳代という年齢は、まだ、現役でいられる年代である。知人の方から子供の子守をしてくれないかと頼まれたが、その気になれない。心がそれを求めていないからだ。
自分がやりたいことは何か!まだ、それを追い求める時間がある。60歳代のシニアは、まだ、やりたい事を追求できる体力、気力、情熱が残っている。今年67歳になる私だが、今頭の中にある思いは70歳の声を聞く前に新しい挑戦をしてみたいということである。
自営業者であるが、時間を自由に使えるので今まで経験したことがないアルバイトをやってみたいと思っている。大学時代はアルバイトをしていない。米国留学後すぐに日本の会社に就職してしまった。そのため、限られた仕事分野の経験しかない。
アルバイトならば、3ヶ月毎に違う仕事を経験できるのではと考えている。67歳でも働けるアルバイトに限定されるが、今までに経験していない仕事を体験できる。求めるのはお金ではなく、経験である。私の次男は色々なアルバイトをやっていた。コールセンターでのヘルプデスク、警備員、キウイ店頭販売、コーヒー機器の販売、タイヤ交換作業、テレアポインター、バーのバーテンダー兼ウエイターなどである。
昨日、スポーツセンターのジムで筋トレを2時間半ほどやっていた。筋トレの途中で休憩していたら、マットレスの上でストレッチをしている老人を見た。年齢的に75歳以上に見えた。彼の体格から長年走り込んだような体をしていた。贅肉はなく、細身で足の筋肉に躍動感を感じた。足腰を丹念にストレッチしていた。
着ている運動着もスポーツ選手が着ているように洗練されていた。75歳ぐらいの老人たちがスポーツセンターにやってくる服装は、普段着に近い服装が多い。スポーツをする服装とはいえない。私も筋トレを始めた頃は、息子たちが着ていたサッカーの上下を着ていた。運動習慣を身につけた人はトレーニングウエアにも気を使っている。
私もユニクロに行ってEXドライのスポーツ用Tシャツとショートパンツを買って運動着を揃えた。3000円ぐらいのコストでスポーツ用の服装を用立てできた。シニアは服装から運動習慣を変える必要がある。筋トレは大量の汗をかくので水分補給と汗を快適に発散させる服装が大事である。
筋トレを1年間やり続ければ、60歳代、70歳代のシニアでも肥満を解消し身体に筋肉をつけられる。運動習慣を身につけるだけでそれが可能になる。それは事実である。67歳の私の体は30歳代の次男の体よりも格好良い体型になっている。懸垂、ベンチプレス、スクワットで上半身、下半身を週2回各2時間ほど鍛えている。その御蔭で逆三角形の体格になっている。ヘソの上と脇腹に少し贅肉が残っている。お腹は出ていない。
一般的な60歳代シニア男性の体型は洋梨のような体型が多い。贅肉がお腹に溜まっている。筋肉が失われている体のように胸に厚みがない。運動をしていない60歳代以上のシニア男性は懸垂が1回も出来ない。自分の体重を上半身の筋力で持ち上げられないのである。
筋トレは60歳を過ぎたシニアにとって必須科目になる。運動をして筋肉を鍛えなければ、年に1%ずつ体の筋肉量が失われて行く。散歩をしていれば大丈夫と思っているシニアは70歳を過ぎた頃に後悔をすることになる。
人生に迷う時が誰にでもある!
51歳で会社を退職して起業という道を私は選んだ。起業は、自分がやりたいことであった。起業して16年が終わろうとしている。この16年間に天国と地獄を味わっている。私が勝手に天国、地獄と言っているだけであるかもしれないが、すべて新しい体験であるがゆえそう思う。
会社を退職して独立するには何が必要なのかと誰もが考える。16年間の起業を振り返って考えると一番必要なことが頭に浮かんでくる。起業した人たち、それぞれ、違った事を浮かべるかもしれない。
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