今からこんな事を心配してもどうしようもないのだが、予想される現実を心の中に染み込ませるには今から考えておくほうが良いと思っている。「普通の生活が出来ている現在」と「介護されている未来の生活」とは、違いがあまりにも大きすぎるからだ。その違いが家内の両親を見ていて分かる。

自分の足で動く事が出来なくなり、老健施設でリハビリをする義母の生活は、自由を束縛された生活だ。生活をする世界が限定されてしまう。足の筋力さえ回復できれば、88歳の義母は、自宅に戻り普通の生活が出来る可能性がある。問題は、普通の生活が送れるだけの体力が老健施設のリハビリだけで回復できるかどうかだ。

その上、94歳の義父の世話までは出来ないだろう。老いて来て介護施設での生活に入ると元の生活に戻れなくなる老人がほとんどだ。どうしても家族や第三者の介護支援が必要になる。そんな現実を見ていると私たち夫婦の老後の生活を心配する。

介護されない普通の生活を出来るだけ長くするにはどうすれば良いのかを考えてみる。

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