古希を迎え、新たな章を迎えるあなたへ。
ずっと挑戦してみたかったことを始めてみる。絵画教室に通ったり、楽器を習ったり、新しい趣味を見つけるのもおすすめ。健康のためにウォーキングやヨガを習慣化し、心身ともにリフレッシュするのも良い。
何より大切なのは、やりたいことを楽しみ、自分らしい毎日を送ることである。古希を機に、新たな目標に向かって進んで行く。命はいつ途切れるか分からない。70歳を過ぎれば、今まで以上に身体的リスクが生まれる。免疫力の低下から来る大病。筋力の衰えから来る不自由。良い事よりも悪い事のほうが増えてくる。老いれば老いるほど身体の自由が失われていく。
70歳は80歳よりも若い。若いうちにやりたいことをやる。後でやろうとしても肉体はそれを可能にしない状態にしている。古希という節目はやりたいことをやる最後のチャンスである。
幸運にも80歳、90歳まで生き延びてもポンコツの車のようになっている。故障だらけで動くにも動けなくなっている。長生きが本当に幸せかどうか疑問が残る。まだ若いと感じているときにやりたいと思っていたことをやるしかない。
私はあと数ヶ月で古希を迎える。70歳の声を聞くともう完全に「おじいさん」という感覚が生まれてくる。
土曜日の朝早く起きてコーヒーを飲むときが、一番雑念を頭から取り払うことが簡単である。静けさと鳥の声だけが聞こえてくる。丘の上にある大規模集合住宅で3つの公園に囲まれ、自動車が多く走る道路から離れ、自然に囲まれている。
緑が多いと目にも優しい。誰も活動をしていない朝早い時間帯は、自然との対話ができる。コーヒーは自然との対話で役に立つ。ゆっくりコーヒーを味わいながら耳を自然の声に傾けられる。人間が活動している日中は自然との接点を見つけ難い。
なぜ、朝早く起きてコーヒーを飲むのか?
誰もがまだ活動していない朝に一人でリビングのダイニングテーブルでコーヒーを飲むと落ち着く。昨日の疲れは取れ、頭がスッキリしているので自分の人生を考えるのに丁度良い。静けさの中でじっくりと自分の人生を見つめることが今までなかった。コーヒーを飲みながらボーッとしていると自分の人生を振り返られる。
過去の自分の姿を思い出しながら、65歳以降の人生をどの様に過ごすべきか、過ごしたいのかを考える。コーヒーはそんな時間を一緒に過ごす友になる。
60歳代、70歳代で元気に働いている高齢者は「現状の生活を維持するにはどうすべきか?」を考えておく必要がある。体の衰えは確実にやってくる。余生を楽しむ時間は少なくなっている。余生を出来るだけ長く楽しみたければ、3つの駄目を克服する必要がある。
健康でないと駄目、体力が無いと駄目、お金が無いと駄目。この3つである。今の状態をチェックして改善することである。生活習慣病になりかけているならば、生活習慣を改善する。体力が落ちたと感じ始めたら、スポーツジムに通って筋トレを始める。貯蓄で不安を感じているならば、今からこずかい稼ぎのアルバイトをして全額貯蓄する。
普通の生活を送っていられるうちにこの3つの駄目対策をする。これをやらないとこれからの老後は楽しくなくなる。
大型スーパーマーケット店やショッピングモールなどに出かけると良くシニアの方がショッピングカートの回収作業をしているのを見かける。若い人よりもシニアが多いように思える。
私は、なぜかなあ?と思ってちょっと調べてみた。カート回収の仕事は単純作業の仕事である。接客業ではないので作業は一人の判断で行える。ノルマらしいノルマはない。駐車場などに置かれたカートを集めて所定の場所に置くだけである。
お客がカートを使う限り続く、終わりのない仕事である。こんな仕事は自分のペースでやる仕事である。
69歳のシニアである私が筋トレを続けている理由は、精神的に楽になる時間を持てる事と健康維持である。筋トレには、重量と回数という目標がある。私は、80歳になった時にベンチプレスで80キロのバーベルを上げるという目標を立てて筋トレをしている。
その目標を達成するにはどのようなトレーニングをしたら良いかを自分でプログラムする。そのトレーニングプログラムに従って毎回の筋トレに集中する。筋トレに集中しているときは、邪念が心から排除される。今、頭の中にあるのは、93キロのバーベルを1セット6回上げられるようにするかである。
バーベルを上げている時は、必死。余分なことを考えている余裕が無い。神経を集中させて体の筋肉すべてをバーベルを上げることに全力を尽くす。 雑念はこのとき心から消える。
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