男性と違って家を守る主婦は、活動の拠点が自宅になる。若い時は、自宅で家の仕事をしていても足の筋力はあまり衰えていかないが、50歳、60歳の声を聞き始めると足の筋力は知らないうちに衰えていく。このことは、色々なメディアで報道されているためか、50歳代や60歳代の主婦はスポーツセンターに行き始める。
問題は、運動習慣が簡単に身につかないことだ。生活のリズムに運動がはめ込まれていないためにスポーツセンターで体を鍛える回数が少なくなる。女性は、一人で運動するのが苦手。どうしても友達と一緒でないと運動を始め難い。仲の良い主婦で運動習慣を身に着けたいと思っている人を見つけることが鍵になる。
運動習慣を生活のリズムに入れるという意味は、週2から3回の単位で1時間ぐらいスポーツジムや公園などで体を鍛える運動をするということである。犬の散歩で毎日30分ぐらい歩くということが必ずしも足の筋力を鍛えるということにはつながらない。もし、犬の散歩を定期的な運動と思っている主婦ならば、考え直したほうが良い。
主婦が鍛えるべき筋肉は足である。自宅にいる時間が多い主婦は脚力を鍛える活動がない。どうしても意識して足の筋肉を鍛える運動をする必要がある。
96歳になって老人ホームに入居した義父を訪問した。30分間の訪問で話題が歩行障害になった。彼は歩行器なしに歩けない状態にある。彼曰く、「今はもう足が動かしにくい状態になった。老人ホームで行われる足の運動はもっと若い頃にやるべきであった。歩行が難しくなってしまうと足の筋肉を鍛えるのに時間と忍耐力が必要になる。」
足が不自由な生活は彼にとって苦痛である。後悔先に立たずではないが、60歳頃から足の筋トレ運動を始めていれば今後悔せずに老後の生活を楽しんでいただろう。
昨日、横浜駅西口地下にある有隣堂書店の近くを通り過ぎようとしたら、目の前に80歳から90歳ぐらいのお爺さんが歩いていたというか、足を引きずりながら動いていた。その姿が異様な姿に見えた。足を引き上げる筋肉(腸腰筋)が衰えて足を前に引き出せないで引きずっている。膝を曲げることも出来ないため、昔のロボットのように足が棒のようになって足を引きずる。
もし、つまづいて倒れたら自分で立ち上がれないのではないかと心配した。
脚力を失う一歩手前の状態がこのお爺さんの歩き方ではないか。足を棒のように引きずりながら、ぎこちないロボット歩きである。この老人はまだ幸せかもしれない。自分の足で外出ができるからだ。できるだけ外出して歩く運動を心がけるお爺さんだから望みがある。これが出来なくなると車椅子生活が始まる。自分で動ける範囲が制限される生活になる。
歩行器無しで歩けない義父のような生活、脚力を失う前に足の筋トレをしていなかったことを後悔する生活になる。足を鍛える簡単な方法がある。「階段の上がり下り」運動が筋トレを意識せずに鍛える方法になる。もし、階段を降りることが難しければ、階段を上がるだけでも足腰の筋肉を鍛えられる。
7年前の4月中旬に夫婦で仕事兼観光の旅行をした。行き先は、Washington, D.C.とSan Diegoである。San DiegoでiHOPと言うホットケーキチェーン店でホットケーキを食べる予定でいたが、出来なかった。
米国旅行の楽しみは日本では味わえない料理である。San Diegoでは、Holiday Inn Expressのホテルに宿泊した。朝食付きである。そこで始めて味わったのは、トルコソーセージ。鰯のすり身のような色をしたフラットのソーセージであった。味はもちろんソーセージの味である。
夫婦で楽しむ海外旅行は私達シニアにとっては幸せそのものを楽しむモーメントであった。今はコロナ感染で思うように海外旅行に出かけられない。シニアにとって旅行がナンバーワンの余生の楽しみ方になっている。最近は夫婦で県民割を活用した1泊2日のドライブ旅行に出かけている。月に1回は夫婦で近隣県の観光地を1泊2日のドライブ旅行で巡っている。
非日常の生活を楽しめる旅行はシニアに楽しみと喜びを与える。
先日NPO団体の定例会に参加していた。平均年齢が70歳を越えるシニアが40名以上集まっていた。この暑い時期にだ。70歳過ぎの老人と言って良い人達が神田までやってくる。本来ならば、自宅で冷房を掛けて涼しんでいるべきなのだが。彼らはお金を稼ぐためにNPO団体のメンバーになって働いているのではない。
70歳を過ぎて働き始めるシニアには色々な動機がある。人それぞれのニーズがあるが、NPO団体でビジネス活動をしている老人たちに共通しているニーズがある。 70歳を過ぎると暇で精神的に苦しくなる。自宅でゴロゴロしていても妻に睨まれ居場所がない。
妻はこう言う、「あなた、元気なんだから外で仕事を見つけて働いたら!」と。
一般の人が老人を見ると不思議な事に気が付く。個人差はあるが、肉食から和食、粗食に向かう。横断歩道があるのに目の前の道路を渡る、道路の脇を歩かない、声が大きくなる、エスカレーターの前で立ち止まる、暑いはずなのに厚着を着ているなどなど。
普通の生活をしている人間の目で見て違和感を覚える行動や言動が老人にある。老人が住む世界は普通の人が住む世界と違う。肉体が壊れ始め、自由に操れなくなる。五感機能も衰えて生活する上で不自由を感じ始める。特に視覚、聴覚、バランス感覚などの衰えが顕著に体に現れる。
感覚として、今まで普通に出来ていたことが突然出来なくなる。歳を取ると自分が徐々に変わって行く。
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