70歳前後のシニアは自分の体が枯れてきているのに気が付き始める。体の筋肉量が知らないうちに減少し、筋力も衰えて行っている。それが日常生活の中で感じ始める。体重が増えても筋肉量は減っていく。体重が増えて動くのが疲れ始めたら確実に筋肉量が減っている証拠である。
シニアの筋肉量は、加齢とともに減少して行く。これは、筋肉の合成速度が低下し、分解速度が速くなるためである。筋肉量を維持するためには、筋肉の合成速度を促進し、分解速度を抑制する必要がある。
すべて老化が原因である。筋肉の合成速度を促進し、分解速度を抑制するには定期的な筋トレと筋肉を作るタンパク質の摂取が必要になる。
暇な時間を筋肉の合成増進のためにスポーツセンターで筋トレをすることである。その効果は年間医療費の節約につながる。厚生労働省の「国民医療費の動向」によると、2020年の70歳以上の医療費は、平均で年間約85万円となっている。これは、65歳から69歳の約55万円、40歳から44歳の約20万円と比べて大幅に高くなっている。
医療費を抑えるためには健康的な生活習慣を心がける。バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠などの健康的な生活習慣を心がけることで、病気の予防につながる。
1年ほど前、アウトレットモールでナイキのエアーマックスというウォーキングシューズを9000円ぐらいで購入した。店舗で履いて問題がないように思えたので購入したのだが、それが間違いであった。後日そのスニーカーを履き始めて1日もしないうちに足の左右親指を突き指にした。左親指は爪の中に血が広がっていた。右親指は爪のもとに内出血をした。
私の足のサイズが26.5cmであるのでそのサイズで試して購入したのだが、どうも、ナイキのスニーカーは少し大きめのサイズにしないと今回のような目に合うということが後でわかった。つまり、26.5cmよりも27cmのサイズのエアーマックススニーカーを購入すべきであった。
せっかく購入しても快適に履けないウォーキングシューズは意味がない。サイズで間違うのは履いたときに親指が靴の先に当たること。靴の先と親指が1cmぐらい空いていると良い。ウォーキングシューズはつま先が少し硬くなっている。そのため、親指を突き指しやすい。下り坂になるとサイズが小さいと突き指をする。
この苦い経験を活かして最近ニューバランスのランニングシューズを購入した。ランニングシューズは一般的につま先が柔らかく作られているので親指が先端にぶつかっても突き指をひどくさせない。サイズも26.5センチで確認し、つま先と親指の間に余裕があるスニーカーにした。
ナイキのエアーマックスよりも柔らかく軽いため歩きやすい。ただ、靴紐を結ぶという作業が発生する。スリッポンのようにすぐに履けるようであれば問題がないのだが、ランニングシューズはスリッポンのような作りになっていない。
歩く上で快適さを求めると(1)突き指をしないシューズと(2)靴紐を結ばないで履けるシューズという問題を解決する必要がある。
仕事で時々横浜そごうデパートにある資生堂パーラーを使う。お客と一緒に食事をしながら打ち合わせをする。落ち着いて静かに話をする場所に適している。いつも仕事場として使っているスターバックスやタリーズコーヒーとは違って若い人たちが来ない。私のようなノマドワーカーも来ない。料金的にも雰囲気的にも若者向きではないからだ。
むしろ、お金に余裕があるリッチなシニアが利用しているパーラーになる。単価の高いカフェは経済的に余裕があるシニアか、ビジネスをしている個人事業主、静かな環境を求める会社員がやってくる。資生堂パーラーはその意味でシニア向けである。
資生堂パーラーでリモートワークをする場所ではないが、ビジネスの打ち合わせを静かにしたい方や雰囲気を楽しみたいシニアには適している。
カフェを仕事場にしている私である。仕事をする環境として都合が良いのはスターバックスである。スターバックスにはあまりシニアが来ない。若い男女のお客さんが多い。ドトールコーヒーショップに行くと客層がガラリと変わる。中高年で席が埋まっている。シニアのお客が目立つ。
カフェはお店によってシニアの居場所になることは確かである。シニアはどんなカフェを居場所にしているのだろうか?
私が横浜駅周辺にあるカフェを観察してみるとこんな発見がある。
異常気象による被害で高齢者たちがたくさん亡くなった。自分自身を助けることが出来ないほど筋力や体力が不足していたという。目の前に動けない老人がいるのに、自分の筋力が弱いために見殺しにしてしまったという事例もある。65歳を過ぎると体力も筋力も衰えていくことを肌で強く感じる。
私の知人70歳は腕立て伏せが1回も出来ない。何かにつまずいて倒れれば、腕だけで支えきれないで地面に顔をぶつけてしまう。体力と筋力の衰えは普通の生活ではさほど気が付かない。気がつくのは体力測定やスポーツをした時である。以前は体力的に問題がなかったのに今回は様子がおかしいと気がつく。
60歳を過ぎたシニアは自分の体の変化を意識する必要がある。筋肉は使わないと急激に衰えていく。その年齢が60歳を過ぎた時になる。普通の生活では必要以上に筋肉を使わないから筋肉の衰えに気が付かない。これが落とし穴!
老人が普通の生活から介護される生活になるきっかけは転倒である。つまづいて転び骨折する。自分の身体を自由に動かせる筋力があれば、骨折しない転び方が出来る。脚力で踏ん張り、倒れても腕の力で身体を支え衝撃を和らげられる。
シニアが転んで怪我をしたという話が老人の会話の中で頻繁に出てくる。筋力の衰えは身の危険に及ぶ。幸運な事は筋肉は年齢、性別に関係なく鍛えれば成長・強化できると証明されている。体を鍛えて自分の体を自由に動かしたいという意識があれば、筋トレを始められる。無理をせずに出来るところから始めるのがコツである。
成果は直ぐには出て来ないがちょっとづつ体の筋肉は成長していく。年単位で筋肉は増えていくので辛抱強く筋トレを定期的に続けることである。
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