20代から50代は社会での競争で明け暮れる。相手はその年代の人たち。会社ならば出世で競争。事業ならば、売り上げと利益で競争である。絶えず、競争する相手がいる。それは自分ではなく他人の場合が多い。他人との比較で強い、弱い、偉い、偉くない、金持ち、貧乏といった感じになる。

これが60歳を過ぎると一変する!!

老化現象が体に現れ始め、健康に目が行き始める。今まで当たり前に思って出来ていたことが出来なくなる場面に出くわす。体に異変が起きる。私の場合は朝起きる時に味わうばね指状態や足のふくらはぎに起きる痙攣で飛び起きること。体にいつもと違う状態を感じ始める。自分の体の老化を意識し始めると自分の寿命に気が行き始める。

あと10年、20年経ったら老化現象がもっと顕著に出現して日常生活に悪影響を及ぼすかもしれないと思い始める。70歳を過ぎた知人は歩いている時に躓いて転倒し、顔に怪我をした。70歳を過ぎたシニアに体力の低下と体調不良が出やすい。今まで病院には縁がなかった人が突然病院通いを始める。

老いが自分の生活環境を変え始めていることに気がつく。自分はあと何年生きていられるのだろうか。自分の健康寿命は何歳までなのか。健康を害したら、稼いだお金を自分の楽しみに使えなくなる。お金は医療費用に使われる。元気で体に問題がない時にお金を使って自分の欲求を満たすべきではないかと考え始める。そんな状態になった時に価値観のシフトがやってくる。

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