「筋肉は貯蓄できる」・・・私を含めてそんなことを知らなかった人が多いのではないか。
筋肉は、使えば使うほど鍛えられて強くなる。毎日鍛えれば、その負荷に適応しようと筋肉を増やす。一方で筋肉を使わなくなると筋肉の量を減らし力も出なくなる。その上、60歳を過ぎた頃から毎年1%づつ体の筋肉量が減少して行く。老人は普通の生活をしているだけで毎年筋肉を失って行くのである。その事実を知らない老人が多い。
個人差はあるが、同じ80歳でも普通に歩ける人、杖が必要な人、車椅子の人になっている。この個人差をなくすには、失われて行く体の筋肉を増やす筋トレをする必要がある。特に足の筋肉を増やすのが重要である。普通の生活をする上で足の筋肉が弱ると問題が起きる。
筋トレで筋肉を鍛え始めると鍛え続けた期間によって筋肉貯金ができるようになる。筋トレをする事で筋肉の量を増やせる。筋肉の量が増やせなくても老化による筋肉の減少を遅らせる効果がある。老人の体は、運動量が減り、食べる量も少なくなるので自然に体が枯れてきてしまう。
この老化による現象を改善するために筋トレがある。筋トレをすることでシニアの体は意図的に運動量を増やし、食欲を改善し、基礎代謝量を増やせる。失われて行く筋肉を留め、増やせる。
目次
体と足の筋肉を衰えさせない仕組みと方法
筋肉は時間をかけて鍛え続けないとすぐに元の状態に戻る。元の状態というのは、筋肉トレーニングを始める前の基礎筋肉量の状態である。
若い頃に運動を活発にしてきた人は、その人の体格を見ればすぐにそれに気がつく。長年鍛えた続けた筋肉は簡単には消えて行かない。今の年齢に関係なく筋トレを長年やり続ければ、筋トレをやらなくなっても直ぐには筋肉は失われていかない。
普通の生活をしている人よりも基礎代謝量が多いからだ。基礎代謝量は、筋肉が多いほど多い。普通の生活ができなくなるときは、体全体の筋肉の量が一線を越えたときである。普通の生活が維持できる最低線の筋肉量を維持することが重要である。
筋トレは定期的に継続的にやることで体と健康に効果が現れてくる。
筋トレを週1回よりも2回にするだけで違いが出る(私のベンチプレス事例)
週1回の筋肉トレーニングでベンチプレスのバーベル63キロを1セット6回x3を3ヶ月続けても、筋力がそれほど伸びたという感じがしない。1週間空けると鍛えた筋肉がもとに戻るからだ。筋肉への刺激をある間隔で続けないと増えた筋肉量を維持しないのである。その間隔が3日間と言われる。3日間あると疲れた筋肉が回復できるからだ。回復後は筋肉量が増えている。
この状態でまた筋肉を鍛えると筋力を維持しながら筋肉量を増やせる。
週2回スポーツセンターで筋肉トレーニングをやり始めてから、胸や広背筋の筋肉が大きくなったのを確認できる。ベンチプレスのバーベルも73キロを1セット6回X3が出来るようになった。週2回の筋肉トレーニングを数年継続すると増えた筋肉が自分の基本筋肉量になる感じだ。
今は、ベンチプレス93キロに挑戦している。週2回のジム通いで63キロから93キロまで挙げる重さを増やすことが出来た。私の筋肉量とパワーは確実に増えてきている。65歳の私だが、筋肉を鍛え続ければ体は正直に答えてくれるという証拠である。
筋トレをしても筋肉やパワーが増えたという感覚がないシニアは、ベンチプレスでどれだけ自分の体と力が変わったかを試してみると良い。私のやり方を参考にしてほしい。
ベンチプレスで筋肉量とパワーを増やす方法
- 週2回のジム通いをする。3日間の休息日を入れる。
- ベンチプレスの重量を決める。10キロ、20キロ、30キロで1セット5回挙げられる重量を探す。
- ノートにベンチプレスの重量と回数、セット数を毎回の筋トレで記入する。この記録が自分の体の変化とパワーを知るヒントになる。日によって体調が変わるので上がる重量や回数も変わる。時間の経過で気がついた時にいつも挙げる重量が軽く感じ始める。セット数も増やせるようになる。そんな時期になったら、重量を増やす。
- 重量やセット数が増えてきたときが自分の体に変化が起きた時になる。筋肉量は増えている。上半身の筋肉が増えて贅肉が取れ始める。
- 肩関節や肘の関節、または、腕に痛みを感じ始めたら痛みが治るまで休息する。シニアの体は思ったよりも強靭に出来ていない。時間をかけて基礎体力を挙げる必要がある。
- 週2回ジム通いをして1年間記録を取れば、自分の上半身の筋力の増加が数字で手に取るように分かるはずである。
1年間ベンチプレスを続けることで確実に上半身の筋力は向上する。ただし、毎日タンパク質の多い食を心がける必要がある。筋肉を増やす材料を毎日供給しないと体は筋肉を生成できない。
ベンチプレスと同様に足の筋肉を鍛えるには、足の筋トレを行う必要がある。定期的な筋トレで脚力も鍛えられる。
足の筋力を鍛えるにはスクワット運動とレッグ・レンジ運動がある
足の筋肉トレーニングには、重い負荷をかけるバーベルでのスクワット運動があるがシニアの腰を痛める危険性がある。そのため、自重スクワットを行うことになる。自分の体重を使って膝を曲げて腰を下ろす。1セット10回x3セットから始める。この自重スクワット運動を毎日行うのがポイントになる。
私はレッグ・レンジという足の筋肉トレーニングをしている。下記の写真を見てもらいたい。ダンベル14キロ(私の場合)を両手に持って足に負荷を与える。
私の場合は、長年筋肉トレーニングをしているので足により強い負荷を与えないと鍛えられない。そのためダンベルを使っている。これから始める人は、自分の体重で始めると良い。自分の体重であれば、自宅でも出来る。毎日やっても良い。始めるときは、1セット10回X3セットを目標にする。
2,3日のうちに筋肉痛を足に感じ始めれば効果があると思って良い。筋肉痛が生まれない場合は、回数を増やして足の筋肉の負荷を高める。ダンベルを使ったレッグ・レンジ運動は、一般的なスクワット運動と違って腰への負担を軽減する。
自分の体重で行う場合は、毎日やってどれだけ疲労するかを確認し、どの程度の頻度で行えば自分の体にあっているかを調べる。ポイントは、数年継続して行うということだ。数年継続することで足を鍛えるという運動の習慣が身につく。80歳になるまで継続できれば、歩くことで困ることは100%なくなる。実際に足を鍛えている80歳の老人を見ている。
歩く事と足の筋肉トレーニングを継続することで杖は必要なくなる。普通の成人と同じように歩ける。足を弱めて杖を使って歩いている老人たちは、足の筋肉が老化で衰えていくという事実を知らなかった。意識して足の筋肉を鍛えてい行けば杖など要らないということを知っていれば老後の生活は変わっていただろう。
結論:筋肉は鍛えれば鍛えるほど成長し増えていく。足を鍛え続ければ80歳になっても脚力は衰えない!
普通の生活を続けるうちに体を動かす活動が減少してくる。外出して歩くことが減り、自宅中心に生活し始めると体はその生活習慣に適応する。筋肉を使う機会が少なくなり、基礎代謝量も少なくなる。体は徐々に体力を失い始める。特に足の力に影響を及ぼす。
80歳になっても活発に外出したり、動き回れたり、長時間歩いたりする体力を身に着けるには失われていく筋肉を鍛えて増やすことを意識して行う必要がある。ただ散歩すれば良いのではない。散歩では足の筋肉を維持して鍛えることが出来ない。
筋肉を鍛えるには、普通の生活で生まれる負荷以上の負荷を筋肉に与え続けなければならない。それを意識的する事が筋トレになる。体全体の筋肉だけでなく足の筋肉を中心に筋トレすることで80歳になっても脚力が衰えない老人になれる。