会社員ならば、定年退職が必ずやってくる。もし、定年まで働き続けられればの話だが。
今、59歳の会社員の心の中はどんな感じだろうか。定年退職まで後1年。定年後の生活をどのように過ごせば良いか考えざるをえない。多くの定年退職予備軍の社員は、心定まらずで何をしたら良いか戸惑っている。やりたい事がある社員は、それをやるための下準備を既に始めているはずだ。多くの59歳社員たちは何も出来ていない。
隣百姓のように同期の仲間がどのような老後の生活を送るのか参考にしようとしている。Aさんは、起業のするそうだ。Bさんは、知人の会社に再就職するようだとか。自分はどうなのか。自分には、やりたい事も再就職のツテもない。時間だけが過ぎて行く。
59歳の会社員には給与を1年間もらいながら60歳以降の人生と第二のキャリアを準備する時間が与えられる。その時間を上手く利用することに集中すべきである。幸運にも自社の定年退職年齢が65歳まで、または、70歳まで延長されている方は一安心かもしれないが、それは一時的な安心でしか無い。
人生は長くなっている。65歳以降の人生を有意義な生活にしたいと思うならば、仕事をしている期間に次にやるたいことを模索することである。これをやらないと「毎日が日曜日」の生活になる。「毎日が日曜日」の生活を送っている先輩と一度話をしてみると良い。暇な時間に殺されると言うはずである。
目次
59歳のあなたには定年後の仕事を考えて準備する時間がある!
今、あなたがやるべきことは、既に定年退職をした先輩に会いに行くこと!
先輩たちの生活はどのような生活になっているのかを自分の目と耳で感じる取ること。できれば、1年先、2年先、3年先に定年退職をした先輩たちを訪問して知恵を頂くことである。
先輩たちの生活や話が必ずしも自分の人生に役に立つという訳ではないが、考える選択肢が見つかるはず。色々な道に進んだ先輩たちがいる。関連会社に再就職した先輩。起業した先輩。人材派遣会社で派遣されて仕事をしている先輩。社会人向けの大学に入学した先輩。ボランティア活動をしている先輩。パートやアルバイトをしている先輩。
無職で失業している先輩。遊びながら次の就職先を探している先輩。自分の選択肢を見せてくれる先輩たちが大勢いるはず。
会社の名刺を持たなくなると自分の顔が一時的にのっぺらぼうになる。あなたは何処の誰ですか?と問われても答えられない。自分の名刺がない生活がどのような生活なのかも先輩たちに聞いてみると良い。
最悪の状態を想定した定年退職後の生活プランが必要!
頭のなかで想像している定年退職後の世界と現実は相当違う。自分にとって最悪な状態はどのような状態であるかを考える。最悪の事態になった時に自分が取るべきアクションを事前に想定しておけば、定年退職後の不安は和らぐ。この生活プランがないと将来の不安が時間の経過とともに膨れてくる。
60歳から65歳まで働く必要があると考えている人が大部分だ。第二のキャリアと人生を始める時、昔のキャリアをベースに仕事を探すと視野を狭くする。第二のキャリアは、過去を忘れて一からやり直す姿勢が重要である。その意味合いで全く新しい体験ができる仕事に挑戦できるようになる。
新しいキャリア作りの入口になる就職先を見つけられれば、60歳からの5年間は第二のキャリアのベース作り期間となる。
65歳以降も他社で雇用されると思わないこと!
65歳になった時にその経験を発展させたビジネスを作り出す。65歳以降も雇用されるという保証はほとんどない。最後は、自分でビジネスを始めるしかなくなる。それが早いか、遅いかの話である。会社を定年退職した人は、自分でビジネスを始めるのが遅い人たちになる。
最悪な状態は、雇用されずに65歳を迎える。失業期間が長くても自分でお金を稼ぐ方法を学べる学習体験ができていれば、チャンスは必ずやってくる。最後は自分でビジネスを始めるしか生きる道はない。60歳代はまだ体力も気力もある。
70歳になった私が思う老後の生活
私は51歳の時に独立・起業した。インターネットビジネスで現在も仕事をしているが、70歳になった今思うことはお金のために働くのではなく自分の老後を有意義にするためと考えている。70歳という年齢は老化現象が激しくなる年齢である。肉体と精神面で老化の悪影響が出て来やすい。筋力の低下で歩行困難になったり、体力の衰えでアクティブな生活を送れなくなったりする。
私のマインドは仕事やお金から健康と体力向上にシフトしている。年金と貯蓄で食べて行く上で問題がないシニアならば、残り少ないこの世の人生を悔いなく送りたいと誰もが思うはず。私は少なくともあと10年、15年は生きていたい。運命はどう転ぶかわからないがそう望んでいる。少なくともそれが可能にするための努力をいましている。
普通の生活が出来る健康と肉体を作る。70歳以降はこれが難しくなる。何も対策を取っていないシニアは後で必ず後悔することになる。今59歳のシニアは感覚的にそれが分からない。知識として頭の隅に刻み込んでおくことである。
私の生活リズムは健康寿命を伸ばし、若々しい肉体を作り上げる週2回の筋トレがコアになっている。平日は筋トレと仕事で時間が使われている。週末の土日は夫婦で公園巡りをしたり、義母の老人ホームを訪問したり、ドライブ旅行に出かけたりしている。夫婦で一緒に生活できる時間も限られる年齢である。一緒に楽しめる時間をできるだけ多く持つ。70歳以降の時間はお金や仕事以上に人生の伴侶との時間を大切にする必要がある。
定年退職年齢が近づいたら5年間隔で自分の老後の生活を計画する
- 60歳から65歳:第二の人生のための貯蓄とキャリアを作る
- 65歳から70歳:新しい経験から作り上げたキャリアを使って独立起業する選択肢を持つ
- 70歳以降:お金や仕事に囚われない老後の生活とリズムを作り出して残り少ない人生を楽しむ
参考になれば幸いである。
結論
60歳定年退職まで後1年、何をすれば良いのか?と考える会社員。1年間にどのような準備をすれば良いか。まず、既に定年退職した先輩たちに会いに行くことである。彼らが選択した第二のキャリアは何か。どのようなことを経験したかなど参考になる情報が手に入るはずである。
定年退職後に訪れる最悪の状況を想定してどのようなアクションを取るべきかのプランを事前に考えておく。このプランが有ると最悪の状態になっても慌てなくなる。冷静に準備したプランを実行すれば良いだけだ。60歳、65歳は老後の生活を考える上で人生の節目になる。
特に65歳以降は他人に雇用される機会がほとんど無くなる。充実する仕事で老後を過ごしたいならば、60歳のときから起業の準備をするべきである。60歳から65歳の間に起業する準備をする。