保土谷スポーツセンターのジムで筋トレをやっている。高齢者が大勢いやってくる。彼らの足を見たら、細い。老人の足はあんなに細くなってしまうものなのか。筋トレを長年やっている老人の足は筋肉で力強い。この差はどこから来るのだろうか。
アクティブに動き回る人の体はシニアであっても使う筋肉は維持される。筋トレをしているシニアは普通の使い方以上に筋肉を使うので筋肉は成長して大きくなる。筋トレで頑張っているシニアの体は長年筋肉を傷めつけては回復させ筋肉を大きくさせて来ている。
骨と筋肉でその人の体格を作り出す。体格は見た目に違いを出す。運動をしている人としていない人では筋肉量が違う。それがシニアになると顕著に出てくる。街中を歩いている70歳代、80歳代のシニアの後ろ姿を見てほしい。体の筋肉を失い枯れた姿が見えるはず。枯れた体は老人の体である。そこには若さがない。定期的な筋トレは老いても上記の写真のような筋肉を作り出す。
この写真の顔を隠して体だけを見てほしい。80歳の老人に見えるだろうか。若者の体に見えるはず。筋肉を鍛えることで増やし、体を若返らせる。
今年70歳になった私の生活は週2回の筋トレが軸になっている。老いれば老いるほど健康を意識する。筋トレは健康寿命を伸ばし、生活習慣病予防になる。これは世間でも認識されている。それを意識して筋トレをやっているシニアとしないシニアがいるだけである。健康診断で生活習慣病予備軍と診断されたシニアは今すぐ筋トレを始めるべきである。70歳を過ぎれば、仕事から離れ自由な時間をどのように使えば良いか迷い出す。その時間を定期的な筋トレに使えば良い。
枯れて行く体を筋トレで若返らせる
若者と老人の体の違いは、筋肉を維持、成長させる活動量の違いである。加齢によって老人の体は新陳代謝量が減少して行く。これを改善するには、単純に筋肉を意識して使うことである。筋肉を使うことで新陳代謝の量が増えて行く。新陳代謝は体内で古い細胞が新しい細胞に生まれ変わるサイクルのこと。このサイクルが活発であるほど、細胞レベルでの若々しさが保たれる。
筋肉はエネルギーを使う。当然、食事の量も増えてくる。筋肉を使わない老人は、粗食になって行く。1日1万歩ぐらい歩いていれば、足は大丈夫だと思っている人が多いが、現実は、筋肉量が減少していっている。筋肉を維持して、成長させるには普通以上の刺激を筋肉に与え続けないとだめだからだ。
新陳代謝が活発だと若返る理由
- 肌のターンオーバー促進: 新陳代謝が活発になると、肌のターンオーバーが正常に行われ、シミやくすみができにくく、ハリとツヤのある肌を保てる。
- 筋肉量の維持: 筋肉は多くのエネルギーを消費するため、新陳代謝を上げるのに役立つ。筋肉量が増えると、基礎代謝も上がり、太りにくく若々しい体型を維持できる。
- ホルモンバランスの調整: 新陳代謝が活発になると、ホルモンバランスが整いやすくなる。ホルモンバランスが整うことで、精神的にも安定し、若々しくいられる。
- 血行促進: 新陳代謝が活発になると、血行が促進されます。血行が良くなると、全身に栄養や酸素がスムーズに運ばれ、細胞が活性化する。
シニアの筋トレが新陳代謝を促す理由
- 筋肉量の増加:
- 筋肉はエネルギー消費量が多いため、筋肉量が増加すると基礎代謝が向上する。
- 基礎代謝が上がると、安静時でもより多くのエネルギーを消費し、太りにくく、若々しい体を維持できる。
- 成長ホルモンの分泌促進:
- 筋トレは成長ホルモンの分泌を促す。
- 成長ホルモンは、筋肉や骨の形成を助け、新陳代謝を活性化する働きがある。
- 血行促進:
- 筋トレによって血流が良くなり、全身の細胞に酸素や栄養素が効率良く運ばれる。
- これにより、細胞の活性化が促され、新陳代謝が向上する。
シニアの筋トレのメリット
- 基礎代謝の向上:
- 加齢とともに低下する基礎代謝を上げ、太りにくく、健康的な体を維持する。
- 筋力・筋量の維持・向上:
- 日常生活動作(歩く、立つ、座るなど)が楽になり、活動的な生活を送れる。
- 転倒予防にもつながる。
- 骨密度の維持・向上:
- 骨粗鬆症予防になり、骨折リスクを減らす。
- 生活習慣病予防:
- 血糖値や血圧のコントロールを助け、糖尿病や高血圧などのリスクを減らす。
- 認知機能の維持・向上:
- 脳の血流を促進し、認知機能の低下を抑制する効果が期待できる。
- 精神的な健康:
- 適度な運動は、ストレスの軽減につながり、精神的な安定をもたらす。
筋トレを週1回から2回に増やした結果、胸、足、ヒップの筋肉が引き締まり、筋肉の厚さが増えた。ベンチプレスで73キロを一度に5回続けて上げる事が週1回のトレーニングでは出来なかった。週2回の筋トレ1年間続けたら、73キロのバーベルを一度に5回続けて上げられるようになった。シニアの筋トレによる効果は時間がかかるので焦らないこと。1年単位で筋トレ効果を感じ取れるようになる。
70歳シニアの筋トレ習慣と健康状態:週2回2時間のトレーニングの効果
筋肉を鍛える時間と回数が増えると数字に出てくる。筋トレの楽しさはバーベルを上げる重さと回数の伸び。目標にした重量のバーベルを上げられるという楽しみ。そして、変わって行く自分の肉体である。筋肉が少なかった部位に筋肉が増える。その変化がお風呂に入る前の鏡の中に写し出る。
80歳で80キロのバーベルを普通に上げるのが私の目標である。一般の人がこのことを聞いたら、嘘でしょ!と言うだろう。80歳で80キロのバーベルをベンチプレスで上げるのは実現可能。そのためには、それが出来る筋肉を身に付けなければならない。
シニアの筋トレのポイント
- 無理のない範囲で:
- 自分の体力に合わせて、軽い負荷から始め、徐々に強度を上げていく。
- 正しいフォームで:
- 誤ったフォームは怪我の原因になるため、正しいフォームを意識する。
- 継続することが大切:
- 週2~3回を目安に、継続して行うことが効果的である。
- 専門家のアドバイス:
- 持病がある場合や、運動経験が少ない場合は、医師や専門家のアドバイスを受けること。
筋トレでの体の若返りは老後の生活を快適にする
過去の筋トレ体験から筋肉を鍛えれば、必ず、筋肉は成長する。当然、筋肉が求めるたんぱく質やビタミンも体に与え続けなければならない。それさえやっていれば、枯れて行く体を筋肉の鎧で防げる。骨と皮の足よりも筋肉が力強く見える足の方が良いに決まっている。
いつも体を動かしている生活をしていると動きが機敏になる。多くの老人は体を直ぐに動かす事が出来ない。体を直ぐに動かすという運動をいつもしていない生活に入ってしまうからだ。いつも動いていれば、体は動くということに慣れている。筋肉が自然と反応する。
70歳の知人が腕立て伏せを数十年やった経験がないと言っていた。彼に腕立て伏せをやらせてみれば、1回も出来ないかもしれない。体の筋肉がその運動に反応しなくなっているからだ。腕立て伏せで使う筋肉が衰えて使い物にならない状態になる。
毎日10回でもお風呂に入る前に腕立て伏せをやっている老人ならば何歳になっても、何の苦労もなく出来てしまう。筋肉は正直である。運動も勉強もビジネスも「継続こそ力なり」である。
70歳である私の体格は普通のシニアの体格になっていない。筋トレを長年続けている結果、筋肉の鎧を着ているように他人には見える。夏にTシャツとジーンズを着れば、体の輪郭がはっきり分かる。ウエストが引き締まり、お腹は贅肉が少なく、逆三角形の上半身が誰が見ても分かるようになる。70歳のシニア男性が筋トレでそんな姿に成れるという証拠である。
70歳を過ぎると「フレイルにならないこと」と警告が出る。フレイルとは加齢に伴い、筋力や活動量が低下し、疲れやすくなるなど、心身の活力が低下した状態を言う。筋トレを続けて作り上げた体はフレイルを呼び寄せない。
結論
70歳を過ぎると老化現象が顕著になる。誰もが若返りたいと願う。多くのシニアは若返りの化粧品を買ったり、健康食品を試したり、スポーツジムに通ったりする。最小の投資で最大の効果を得る方法がある。週2回の筋トレである。筋トレは新陳代謝を向上させ体の細胞を若返らせる。
シニアの体は普通の生活を続けていると年1%のスピードで体の筋肉量を減らしていく。体の筋肉量が減ると新陳代謝も減少していく。それが老化現象を一層進める。シニアの筋トレはそれを食い止めるだけでなく、改善させ、体を若返らせる。70歳を過ぎて暇な時間の使い方に困ったら、スポーツジムに通って筋トレを定期的に始めることである。
1年間定期的に筋トレを続けて健康診断を受けてほしい。効果が数値でわかるようになる。筋トレで健康が改善されるという事実を認識できる。