体の調子が悪いとおいしい料理も楽しめない。負荷が強い筋トレを行うと必ず体の調子が一時的に悪くなる。これは、筋トレの負荷レベルと運動時間である程度コントロール出来るのだが、熱中してしまうと知らないうちに追い込んだ筋トレをしてしまう。
その結果、翌日から体の不調を味わう。筋トレで筋肉細胞が傷つき、それを修復するために体がいつも以上に働いているからである。その一つが筋肉痛である。もう一つが、体のだるさと不快感である。
筋トレを始める人たちは誰もこの体験をする。年齢を問わずこの体験がないと筋肉は鍛えられないからである。
目次
シニアの身体は疲れから回復するまでに時間がかかる
65歳の私の体は、筋トレの疲れを取るために3日間身体を休める必要がある。若者ならば、2日間(48時間)あれば疲労から回復する。シニアの身体は、疲労から回復するのに時間がかかる。
シニアが筋トレを一生懸命にやるとこんな現象が身体に起きやすい。
- 筋トレ翌日に不快な体調不良
- 筋肉の痙攣やひどい筋肉痛
- 風邪を引く
- 体の関節部位に痛みを覚える
筋トレ翌日に不快な体調不良
筋トレは身体にかかる負荷が高い。負荷の高い運動に慣れていないシニアが筋トレを始めると翌日から不快な体調不良を味わう。まず、体のだるさ。使っていない筋肉に強いコリを感じるかもしれない。
筋トレ後の体は、傷んだ筋肉細胞を修復するために体のエネルギーを多く使う。そのため、体調維持が不安定になる。ただ、体調不良は翌日から回復してくる。傷ついた筋肉細胞が回復して体が正常に近づく。
体調不良が3日以上続いたら、何か別の原因があると疑うべきだろう。通常の筋トレであれば、体調不良は1日ぐらいで改善される。筋トレで起きる体調不良を治すには、軽い散歩をしながら新しい血液を体全体に回すことである。寝て休むよりも回復が早くなる。
筋肉の痙攣やひどい筋肉痛
老いて来ると足の痙攣が朝頻繁に起き始める。筋トレで腹筋などを鍛えると痙攣が夜起きる。この原因は、筋肉の疲労だけでなくミネラルのマグネシウム不足からくる。体内のマグネシウムが筋肉細胞の修復で多く使われる。血液中のマグネシウムが足りなくなり筋肉にあるマグネシウムを取り込み始める。それで痙攣が起きやすくなる。
私は筋トレをした夜に必ずマグネシウムの健康サプリを飲んでいる。これで足や他の筋肉の痙攣をなくした。
筋肉痛は、2日目辺りから鍛えた筋肉の部位に出始める。ひどい痛みがある時は、湿布をするしかない。私の場合は、湿布をするか、常備薬の鎮痛剤(タイレノール)を1錠飲むことで解決している。あくまでも痛みがひどいときだけである。通常は何もしないで治るのを待つ。
筋トレは筋肉痛がないと効果がない。筋肉痛がない筋トレは、身体を筋トレに慣らす意味合いでは有効であるが、筋肉を鍛えて成長させる意味では効果がない。
風邪を引く
筋トレ後2日目辺りから体の免疫力が一時的に低下する。この時に風邪を引きやすくなる。くしゃみを1回、2回するならば直ぐにでも風邪薬を飲んだほうが良い。風邪の初期症状がある時に対処しないと風邪にやられる。
過去に私は何度も風邪にやられた。筋トレ後の免疫力低下に気がついていなかったからである。風邪の初期症状を見逃して風邪を引く。筋トレをやっている人たちが風邪を引いてトレーニングを休む理由がこれである。
体の免疫力一時低下時に風邪を引かないように注意することがシニアにとって一番重要である。常備薬の風邪薬を筋トレ後2、3日間用意しておくことである。
体の関節部位に痛みを覚える
無理をして負荷の高い重さで筋トレを行うと肩、肘、膝、踵、腰などを痛める。特に関節部位は強い負荷に耐えられない。痛みは、筋トレ後の夜辺りに出てくる。関節部位に熱と痛みがある場合は、湿布を貼る。炎症をすぐに抑える必要がある。
私はベンチプレス93キロを上がる時に左肩の関節を痛めやすい。懸垂をやる時は、右腕の肘関節の筋を痛めやすい。人によって弱い部位が違う。筋トレをして体の関節部位に痛みを覚えたら湿布して痛みが治るまで筋トレをお休みにする。または、痛みがない筋肉を鍛える。
筋トレは、身体に痛みを感じている時は極力やらない。シニアは特に身体を休めて無理をしない。
筋トレを始める時は体が慣れるまで無理をしない
筋トレはシニアの健康寿命を伸ばす上で効果がある。ただ、筋トレを定期的に続ける必要がある。多くのシニアは、途中で体調不良を起こして筋トレを中断してしまう。筋トレの効果は、少なくとも週1回以上の頻度で1年間続けないと効果を感じ取れない。
特に筋トレのやり始めは注意が必要である。シニアの身体は、基礎体力が落ちている。筋トレに慣れるために基礎体力をあげる運動と負荷で始める必要がある。必ず、スポーツジムのトレーナーに相談してトレーニングメニューを作ってもらう。
出来るならば、運動習慣が身に付くまでパーソナルトレーニングを有料で受けることである。筋トレの基礎をパーソナルトレーニングで学べる。正しい筋トレの知識と指導で基礎体力を作り、後は自分で続けられるようにする。
筋肉痛がなく、疲れをあまり感じない筋トレならば毎日やっても良い
筋トレをした翌日に身体が重く感じたり、疲れを感じたり、筋肉痛があったりしたら、3日間の休養を取る。身体が休養を要求しているからである。スクワット運動は筋肉が大きい足を鍛えるがちょっとやっただけでは筋肉痛にならない。そんな筋トレならば毎日やっても構わない。
シニアは毎日体を動かす運動を習慣づける必要がある。その意味合いで3日間の休養を要求するきつい筋トレよりも毎日行う筋トレが良いかもしれない。ただ、筋肉を増やしたいシニアならば、必ず筋トレ後に筋肉痛を感じる程度まで筋トレをすべきである。
結論:
シニアが筋トレを始める時に注意することがある。筋トレは身体に必要以上の負荷をかける。そのため、筋肉疲労が他の運動よりも大きい。疲労を回復するために時間がかかる。疲労で体調が少しでも優れない場合は筋トレを休む必要である。
シニアの身体は若者と違って傷ついた筋肉細胞を修復するのに時間がかかる。通常48時間、身体を休める必要がる。シニアの場合、72時間(3日間)身体を休めたほうが無難である。
筋トレ後2日目夜から3日目にかけて一時的に免疫力が低下する。この時、風邪を引きやすい。くしゃみ1回、2回したら、風邪の引きかかりと思って風邪薬を飲むことである。同時に筋肉痛もひどくなるので鎮痛効果がある風邪薬であれば効果がある。
シニアの筋トレは無理をしない。身体の調子を見ながら筋トレを続けるか、負荷を下げて身体を筋トレに慣らす。