パナソニックがまたリストラをすると言う。デジカメ事業を始めとする不採算事業6つで人員削減だ。創業者の松下幸之助の時代は、社員の首を切らないという信念で会社経営をしていた。創業者がこの世を去ったら、会社の創業精神も消えて行った。

ソニーもそうだ。創業者が世を去った後にリストラが頻繁に起きた。社員あっての会社なのに。それだけ現代は低成長でグローバル競争が激しいのだろう。お雇い社長と会社員社長は創業者のDNAを引き継いでいない場合が大半である。そのため、保身的な経営判断をする。弱い立場の社員をリストラして自分は社長の座に居座る。

社員が社長の座に収まると必ず自分の失敗を社員に負わす。世間が経営責任を問うことをしなければやりたい放題になる。大企業の社長は保身的な考え方から逃げられない。会社の事業が傾き始めると必ず人件費削減に走る。リストラである。

昔の話であるが、日本IBMの人事部長が会社の命令で社員をリストラすることになった。彼はそれを忠実に実施した。そして、最後に自分自身をリストラした。社員に犠牲を負わす役目に責任を感じ、会社を退職した。リストラをするすべての会社社長は社員を犠牲にする責任を取るべきである。リストラ=自分も責任をとって会社を辞める。それをやらない会社社長が多い。

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