93歳の義父は働かなくても生活が出来ている。自分のお金で生活が出来ている。年金と貯蓄で十分生活費が賄われている。70歳まで仕事をしていた。生活費の殆どが、食費と公共料金ぐらい。あと、税金。戦争経験者である義父の生活は私たちが迎える老後の生活とは違う。ある意味、裕福な環境で高度成長時期に活躍し、終身雇用制度の恩恵を受けた世代になる。

一方で、同世代の老人が生活保護で暮らしている。90歳代では働きたくても体が動かない。最低限の生活の中で自分の命がいつ尽きるかを待っている。人それぞれの人生がある。一概に良い、悪いと判断が出来ない。人生の最終判断はその人が死ぬときに楽しい人生の旅を終えたと感じるかどうかではないか。

どのように自分の人生の最後を終えたいか?「ピン、ピン、ころり」で死にたいという人が多い。でも問題は死ぬときではない。どのように残りの時間を使ったかではないか。

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