NHKドキュメント72時間、初めての海外ロケ。ニューヨーク、Queensにある24時間オープンのランドリーマットを定点観測していた。ニューヨークでは、居住空間が狭いため部屋に洗濯機などを置いていない、又は、禁止しているビルがある。そのため、1回3ドルのランドリーマットがある。
50カ国から移民が自由と安全とより良い生活を求めてやって来る。番組を見ながら感じたことは、日本はまだまだ幸せな国だと言うことだ。ニューヨークに住む人たちと比べて自由と安全が確保されている。
NHKドキュメント72時間の番組は、シニアの人たちに人生とは何かを問いかけてくれる。当たり前と思っていたことが当たり前でない社会があることに気がつく。ニューヨークは、安全と水が無料でないところである。日本は、昔から水に恵まれ子供たちが歩いて学校に行ける安全が社会にある。それが日本の常識であるが、日本以外の国や社会では非常識になる。
60歳、65歳、70歳代のシニアが起業に挑戦している。60歳以上のシニアを雇用する動きは以前より増えているが、シニア人材のリソースを活用するような分野ではない。誰もがやりたがらない仕事をシニア労働者にやってもらおうという職が多い。働きたいシニアにとっては、魅力を感じない。どうしても働かなければ食べていけないというシニア層がそんな職に身を置いている。本来のシニアの能力を活かしていない。
その結果、定年退職後、初めての起業に挑戦しようと頑張るシニアが増える。
カフェでノートパソコンを使って仕事をしている67歳のシニア男性。カフェで私と同じようにノートパソコンを覗き込んでいる人達を見ると皆猫背姿。姿勢が悪いためか時折手で肩をもんでいる。きっと肩こり。カフェでノートパソコンを使うと確実に姿勢が悪くなり猫背で肩こりと腰痛が発症する。
1時間以上、ノートパソコンを覗き込みながらキーを打ち込んでいると前かがみの頭の重さで首や肩の筋肉に負担が行く。テーブルの上に置かれたノートパソコンの高さが低いためどうしても画面を見下ろす。本来ならば、目の視線の位置がノートパソコンの画面の位置に近いと良いのだが、それが出来ていない。
私はそんな問題を以前から感じていたので予防策を取っている。これは誰にでも出来る方法である。少しばかりお金がかかるが大したコストではない。
現実を直視してみよう。定年退職後、どのような会社に転職しても必ず振り出しに戻る。そんな現実から逃げられない。最後は年齢制限で転職先がなくなる。会社と言う安全なカゴの中で生活するカナリヤは必ず危険な外に追い出される。自由な世界で自立する生活だけが残される。
カゴの外には自由がある。しばらくお金で不自由しない生活が待っている。今までやれなかった事をやれる。これは確かにそうだ。誰もが最初はそのような生活を送る。至って自然な流れである。問題は時間の経過とともに暇になってくることである。以前のように9am-to-5pmの通勤生活を求め始める。
世の中は自分が求めるようになっていない。雇用する側は自分たちのメリットを優先して雇用する。定年退職したシニアにどのようなメリットが有るのかをすぐに言える準備をしておかないと相手にされない。
会社から給与を頂いて生きて来た会社員。リストラや定年退職で会社員生活を終わるとどのような人生が待っているのだろうか。最終的に出来ることをするしかないのは分かっているのだが、頭の中は真っ白状態になる。
自営業の生活を続けている人たちにとって自活は当たり前の生活。給与が自動的に会社から銀行口座に振り込まれる生活をしてきた元会社員にとっては大変な変化になる。早く自活が出来るようマインドを前向きにする必要がある。
失業手当を当てにして遊んでしまうとビジネス感覚が薄れて行く。次の仕事に就くまでのブランク期間を出来るだけ短くすることが再就職の可能性を高める。多くの定年退職者は直ぐに仕事を探さないで1年間ぐらい好きなことをして遊ぶ。これはこれで意味があるのだが、再就職先を探す上ではマイナスである。
以前の会社での人脈やつながりが時間の経過とともに古くなっていくからだ。元同僚や部下の支援を頼み難くなる。再就職先探しでは「鉄は熱いうちに打て」が鉄則になる。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。