家内の父親が6月に90歳になる。 卒寿(そつじゅ)のお祝いで家内の兄夫婦と私たち夫婦で長野の高原ホテルにドライブ旅行を予定している。家内の両親は、老齢であるが二人で普通の生活が出来ている。足はさすがに衰えているが、杖を使って外出も出来ている。月に1回、一泊二日で家内が実家に戻って両親の身の回りの世話をしている。家の掃除、庭の掃除、買い物、その他雑用を代わりにやっている。

足が弱くなると行きたい場所に行けなくなる。旅行に行きたくても老夫婦だけで行けない。家内の両親は、90歳を迎える。とても、老夫婦だけで旅行には行けない体である。

自動車での小旅行は、老いた両親を喜ばせる。非日常の生活を自宅以外の場所で体験が出来るからだ。それも私たち子どもたち家族と一緒にだ。

老いた親を喜ばすのは年に何回か自動車で小旅行に連れて行く事ではないか!

老後の生活は子供たちや孫たちと触れ合う機会が負担にならない程度あれば、社会からの疎外感や孤独を避ける事が出来ると私は思っている。

特に子供である世代の私たちが親のお世話をする立場であるので出来るだけ老夫婦の生活を尊重し余計なお世話をしないようにしている。できるだけ、自分たちで生活が出来るならばありのままの生活をさせて見守る立ち位置にしている。

家内の両親の生活を見て自分たちの老後の生活を想像している。子供たちに負担をかけないようにするには、健康寿命を伸ばして家内と二人で普通の生活を維持できるようにする。これが一番私たちの子供に負担が行かない。

家内の両親には、時々、非日常的な生活を味わって頂くために春と秋に小旅行に連れ出す。私たち夫婦と一緒に行く小旅行や兄夫婦と行く小旅行がある。今回は、合同で小旅行を90歳のお祝いで企画した。

高原のホテルで観光地巡りを一緒にするのは負担が多いので、両親にはホテルで自由にしてもらう設定になっている。きれいで澄み切った自然の空気と風景を見ながら好きなお酒を飲んでいてもらいたい。お酒好きの父親だからだ。出来るだけ、気を遣わせないで生活の場所を自宅から高原のホテルに移したという感じだ。短期間だが、非日常的な生活は、気分転換になり生きる上での良い刺激にもなる。 

私たち夫婦と兄夫婦は、自動車で近辺の観光地巡りとなる。お互い60歳代、50歳代であるのでまだ老人ではないが、入り口に入ろうとしている。 

老後はお互いに助け合うようにしないとどちらかに負担が偏ってしまう。私の両親は既に他界しているので家内の両親の老後をどうするかである。体力の限界が見えてくれば、このような小旅行も出来なくなるかもしれない。どちらかが病気で動けなくなれば、どちらかの夫婦が支援しなければならない。 

お互いの都合を考慮しながら出来る事から準備する必要がある。今は、幸運にも両親がまだ元気で独立して生活が出来ているのが本当に有り難い。今はそれで良いが、これからはその状態が続くとは思えない。

元気でいるうちに出来るだけ家内の両親には美味しい料理と旅行を体験してもらおうと思う。