後期高齢者となる75歳のシニアは自分の体に老化の変化が起きていることに気が付いている。その老化現象を今からでも改善したいと願うが、75歳から筋肉トレーニングを始めて本当に筋肉が体に付いてくるのだろうかと疑っている。

筋肉細胞は約48日間で新しい細胞に入れ替わる。筋肉は鍛えれば鍛えるほど成長する。48日毎に筋肉トレーニングの効果が体に現れてくることを自覚してほしい。鍛えている筋肉の部位にある贅肉が少しづつ減っていく。筋トレを続けると自然に食欲が増す。徐々に基礎体力が増えてきていることに気が付き始める。

筋肉が体についてくると成長ホルモンの分泌が増えて同時に免疫力も向上する。風邪を引かなくなる。その結果、病院に行くことも少なくなり、医療費も減少する。足腰を鍛えることで今まで以上に歩行が楽になる。転びそうになっても踏ん張れる。

筋トレを始めるシニアはマイペースで体に無理が行かない負荷で運動を続けること。それが一番大事。ジムのトレーナーが作ったメニューを忠実に行い、進捗状況を確認するだけで数値が効果を示してくれる。多くのシニアは健康食品を取れば筋肉が増えると思っているが、それは大間違いである。

定期的な筋トレ習慣とバランスが取れた食事(タンパク質が多い)が伴わないと筋肉は体についてこない。

タンパク質を多く取り、栄養バランスの取れた食事で筋トレを始める

筋肉トレーニングの効果を体感するには、筋肉を作る素材(タンパク質)を意識的に多く取る生活をする必要がある。3食中2食は、肉、魚、豆類などのタンパク質が多い食事にすること。タンパク質が少ないと筋肉細胞を増やすことができない。

筋肉はバカである。鍛えれば鍛えるほど成長する。これは年齢に関係ない。75歳でも80歳でも筋肉を鍛えることができる。筋肉トレーニングを始める上で年齢の制限はないので安心して筋トレを始めてほしい。

ただ、無理をしないこと!無理をするとシニアは怪我をしやすい。筋肉の筋を痛めて筋トレを中断することになる。

75歳のシニアが最初にやるべき事

75歳のシニアがまず始めることは、近くのスポーツセンターに出掛けて筋肉トレーニングのトレーナーに相談することである。トレーナーがあなたの体力にあった筋肉トレーニングのプログラムを助言してくれる。自分の基礎体力を見極めてそこを出発点とする。

あとは、週1回、2回のペースでスポーツセンターに通い1時間程度の筋肉トレーニングをする。多くのシニアが途中で止めてしまうのは、習慣づけが出来ないからである。初めはスポーツセンターに定期的に通うという習慣を身につけることに集中する。

定期的にスポーツセンターに通えるようになったら、筋肉トレーニングでどの筋肉を最初に鍛えるかを自分なりに意識して始める。多くのシニアは足の筋肉が衰えてきている。最初からバーベルを使った重い負荷運動は基礎体力的に無理があるので自重(自分の体重)を使った筋肉トレーニングから始める。

体力の衰えを初めに感じるのは足である。足の筋肉量が75歳頃にすごく減っていく。体を動かす活動がその年代は目立って減少し、足を使う機会が失われる。階段を上らないでエスカレーターやエレベーターを使う。そんなシニアたちを駅でよく見かける。

自分で動ける自由を知らないうちに失っていく。歩くのが疲れると感じ始めると足を楽にする方法を使い始める。歩いていける距離を自転車や自動車で行く。自分の体を自由に動かし好きな場所に問題なく行ける脚力は生きていくうえで一番重要である。頭で分かっているがやらない!やるか、やらないか。続けるか、続けないか。それで75歳以降の人生が不自由になる。

足の筋肉を鍛えるスクワット運動

この動画をまず見てください。スクワット運動のやり方が分かる。

スクワット運動の回数は一つの目安として1セット10回にする。

これを3セット行う。つまり、1日30回行う。物足りない方は、このセット数を増やして足の筋肉に負荷を与える。一番良い負荷の量はスクワット運動後、2~3日後に筋肉痛を感じるぐらいがちょうど良い

筋肉痛がないと筋肉が成長しない。筋肉に負荷を与えて筋肉を痛めることでそれを回復する過程に成長ホルモンが分泌され筋肉細胞を増やしていく。筋肉痛という指標を目安に1日行うスクワットのセット数を調整してください。

自宅でもスクワットは出来るが続かないシニアが多い。そんな時はスポーツジムでパーソナルトレーナーの助けを借りると良い。有料であるが、続ける運動習慣が身につけば老後の健康を手に入れられる。3ヶ月ぐらい続けて運動習慣が身につけば、パーソナルトレーナーの指導をやめれば良い。兎に角、足を鍛える運動を続ける習慣が最初の一歩になる。

体幹を鍛える運動プランク(フロントブリッジ)

足の筋肉を鍛えるスクワット運動が習慣になったら、次は体幹を鍛える運動をしてください。プランク(フロントブリッジ)という運動がある。プランク(フロントブリッジ)について動画を見てください。

シニアの方は、両膝、両肘を付いてできる範囲で行ってください。最初の目標は、30秒。同じ姿勢を30秒続けられるように体幹を鍛える。この運動の指標も筋肉痛があるかないかである。 腹筋に筋肉痛が発生する程度、やってください。

筋肉痛が起きているときは、筋肉痛が治ってから運動を再開してください。これが大切である。

プランクという体幹を鍛える運動は全身の筋肉を刺激する。筋肉量の損失は体全体に及ぶので体全体の筋肉を刺激する運動はプラスになる。最初はうまくできない、疲れると感じるが続けることである。続けていくうちに出来るようになる。

どこでも出来る片足立ち運動(スクワットやプランクが続かない人)

片足立ちは、バランス感覚の向上や転倒予防、下半身の筋力強化に効果的な運動。やり方は、壁やテーブルに手をついて安全を確保し、背筋を伸ばして片足を床から少し浮かせて1分間キープする。まずは片足につき1分間を目安に、1日に3回行うのがおすすめ。

私は駅で電車を待っている間の時間に片足上げ運動をしている。長くできなくてもバランス感覚を鍛えられるメリットが有る。これも毎日やれば、その効果が後日出てくる。やるか、やらないか。続けるか、続けないか。

筋トレに慣れていない体は体調不良を起こしやすい

体調不良は無理して頑張った筋トレの時に起きやすい。体は急激な負荷に違和感を覚える。この負荷に体を合わせるために調整するのだが、その過程で体調不良が起きる。一般的に傷んだ筋肉細胞を回復させる過程(翌日から翌々日)で免疫力が一時的の落ちる。その時に風邪を引きやすくなったり、体調が優れなくなったりする。

改善策は、

  1. アセトアミノフェンの風邪薬や鎮痛剤(私はくしゃみをしたらすぐに風邪薬を飲んでいる)
  2. 体力回復のビタミン剤を取る
  3. 筋トレをした日の夜は意識して水分補充を多めにする
  4. お風呂でゆっくりと体を休める
  5. いつもよりも長く寝る

結論

75歳のシニアがスクワット運動と体幹トレーニングを少なくとも200日以上続けて筋肉を鍛えれば、体調がすこぶる良くなるはず。体の変化が自分でわかるようになる。「継続こそ力なり」で徐々に自分の体に筋肉が付き始めるのが感じられるようになる。

筋トレを始める最大のメリットは免疫力の強化である。免疫力は筋肉を鍛える過程で新陳代謝の向上と共に強化される。体調不良や風邪を引き始めたら、アセトアミノフェンの風邪薬や鎮痛剤を飲む。そして、体力回復のビタミン剤を取る。