毎日1度、時間を見つけて(ランチ時間、帰宅後)片足スクワット運動を始めた。両足のスクワットで自分の体重だけでは回数が多くなり時間がかかるからだ。そこで回数も少なく、時間も短く、足の筋肉への負荷が高い片足スクワットを始めた。
なぜ、スクワット運動を毎日やり始めたのか。その理由は、体や足の筋肉が1年に1%ずつ失われていくからである。普通の生活をしているだけで筋肉の量が1%ずつ失われていくという事実に驚いた。高齢者たちが毎日朝と夕方に散歩をして歩き回る。歩けば足の筋力を維持できると思っている。これは間違いである!
毎日1万歩が必要だと言われているが、実際は、歩くと同時に足の筋肉を鍛える必要がある。鍛えるという意味は足の筋肉を普通の散歩以上に使うことである。毎日足に負荷をかける運動をする。平坦な道を散歩しているならば、足の筋肉への負担は少ない。森林公園など登ったり降りたりする起伏が多い場所を散歩するならば、足の筋肉は大いに使われる。負荷の大きい散歩になる。
筋肉はいつもよりも負荷が大きいとその負荷に負けないよう筋肉を強化する。負荷が少なくなると筋肉は少なくなった負荷に足の筋肉を合わせてしまい、足が弱くなる。筋トレを意識してやっているシニアと何もしていないシニアでは足の筋肉量に違いが出る。
人間も動物も自分の足で移動できなくなったら終わりである。その意味を肌で感じ始めるのは一度椅子に座ったら立ち上がれなくなった自分に気が付いたときである。その瞬間が75歳に来るか、85歳の時になるかである。老化は何も対策を取っていないシニアに突然現れる。以前出来たことが今は出来なくなったという体験でそれが分かる。
足を動かせなくなったら動物と同じで死が待っている
足の筋肉が失われるとこんな状況が起きる
1.足が疲れる
2.歩くのが辛い
3.歩幅が狭くなる
4.歩いていると抜かれていく
5.杖がないと外出が出来ない(深刻になる一歩手前)
6.手押し車でないと歩けない
7.車椅子でないと出かけられない(家族に負担がうまれる)
8.介護の世話になる(介護費用が発生)
9.寝たきりになる(時間の問題)
10.他界する
足の筋肉は、散歩をしていれば維持できるのではない。継続的に足の筋肉に普通以上の負荷をかけて刺激し、新陳代謝を促して筋肉細胞を増やす必要がある。
運動開始をして2ヶ月経たないと筋肉の細胞は新しくならないし増えていかない。この時、負荷の多い筋肉運動をしていると筋肉細胞が増える。
「細胞の新陳代謝」の周期は部位によって異なる
・胃腸の細胞は約5日周期
・心臓は約22日周期
・肌の細胞は約28日周期
・筋肉や肝臓などは約2ヶ月間の周期
・骨の細胞は約3ヶ月周期
細胞の新陳代謝が正常であれば身体は3ヶ月で新しく生まれ変わる。もしあなたが60歳代であるならば、今からすぐに足の筋肉を鍛える習慣を身につけるべきだ!回数や方法よりも運動の習慣付けが重要である。シニアは体の筋肉を定期的に鍛え続けないと体の筋肉量を維持できなくなる。老化がそうさせる。
若者は老人以上に活発に体を動かしているため筋肉がその負荷に適応していく。そのため、筋肉量は老人ほど減っていかない。老人は体を活発に動かさなくなる。筋肉は使われない。使われない筋肉は自然消滅していく。
体を動かすのが面倒だと思い始めたら、体の筋肉が失われていく生活に入る。時間の問題で足が思うように動かなくなる。その時に後悔するシニアが多い。筋肉は定期的に鍛えないと現状維持できない。その事実を足が動かなくなった時に知るのが老人である。
普通の散歩程度の運動では足の筋肉は年齢と共に衰えていく!
足の自由は移動の自由である。これが阻害されると生きて行く上で不自由を味わうことになる。自分で出来ていたことが出来なくなり、家族や他人にお願いすることになる。これは、お互いにとって不幸である。シニアは家族や他人に迷惑をかけない生活を送れるよう努力する必要がある。
足の筋肉を維持するには筋肉痛を伴うような負荷が多い足の運動をする必要がある。その意味では、スクワット運動は器具も場所も取らず何処でも実行出来る足の筋肉運動である。私は、既に運動する習慣が身についているので片足スクワットの運動ができる。初心者は、両足のスクワット運動から始めた方が良い。
回数は?と聞かれるが、軽い汗が出る程度で良いと思っている。汗が出るまでやる!取り敢えず、このシンプルなルールで習慣づけをする。それが一番重要である。
脚力の衰えをまだ感じていないシニアはチャンスである。足の筋トレを習慣付けることで健康寿命を伸ばせる。一度、足を引きずるような歩き方になると相当の苦労と時間が要求される。足の筋肉の損失がひどくならないうちに定期的に負荷の多い足の筋トレを始めるべきである。
現在やっている散歩にスクワット運動を追加するだけでよい。スクワット運動は毎食後にやるという習慣をつけることを義務付ける。何かをやったあとに続けてやるという習慣のほうが長続きする。
結論
毎日夫婦で散歩を日課にしているから足腰の鍛錬は十分できていると信じているシニアが多い。散歩だけでは失われて行く足の筋肉を維持、回復させることは出来ない。筋肉細胞は普通以上の負荷を足腰に与え続けないと増えていかないからだ。体の血行を良くする一般的な運動として散歩はプラスであるが、筋肉への負荷は少ない。筋肉痛を伴うほどの刺激を足の筋肉に与える必要がある。
筋肉の成長は新陳代謝アップから生まれてくる。筋肉は2ヶ月間の周期で生まれ変わる。その期間に筋肉を刺激する負荷がかかるとその負荷に耐えるよう筋肉細胞を増やす。足の筋トレはそれが目的になる。時間がかかる。運動習慣を身に付けることが一番重要になる。