今までずっと支払い続けていた年金をやっと取り戻す年齢が65歳である。年金は、長生きをすればするほど累積受給額が増えて行く。企業年金は指定した年齢で打ち切られるから、厚生年金と基礎年金にはそれが無い。65歳になったら年金の使い道を考える必要がある。

政府は、年金の財源を確保するために年金受給を伸ばすようなプロモーションをしている。65歳ではなく70歳からの方が受給額が40%も増えますよと!

騙されてはいけない!年金は先にもらった方が得である。70歳になる前に他界したら一銭も頂けなくなる。老いてきたら、いつ他界しても不思議ではない。もらえるお金は先にもらった方が良い。

65歳で年金生活に入るシニアがいるならば、年金だけでどれだけ生活費を賄えるかを知る必要がある。衣食住、公共料金、医療費などが年金収入で賄えられるかである。

生活費+予備費=年金収入

ライフラインの費用

  1. 住居関連費
  2. 公共料金(電気、ガス、水道)
  3. 食費
  4. 通信費
  5. 医療費

最低でもこのような費用は発生する。これに予備費を用意して置かないとお金に困る事になる。

老後夫婦二人の一般的な年金収入22万円

仮に月額22万円の年金収入で我が家の大雑把な生活費が賄えるか考えて見たい。

  1. 住居関連費 4万2000円
  2. 公共料金(電気、ガス、水道) 1万円
  3. 食費 5万円
  4. 通信費 1万円
  5. 医療費 0円

月額合計11万2000円・・・最低限の生活費

22万円から11万2000円を差し引くと10万8000円が予備費として残る。予備費でこんな費用項目に対応する。

  • 交通費 5000円
  • 外食費 1万円
  • スポーツジム費 5000円
  • 習い事費 5000円
  • 日帰りドライブ旅行費 1万円
  • 自動車維持費(ガソリン代) 5000円
  • 衣料費 2万円

月額合計 6万円・・・最低生活費にプラスされるその他費用

月額17万2000円で私たち夫婦の生活は成り立つ事になる。マンションのローンの返済が無い事と生命・医療保険がゼロであるので毎月の負担が少ない。22万円の年金収入から17万2000円を差し引くと4万8000円ほど残る

残金を貯蓄に回して万が一の時のお金にする。人それぞれライフスタイルが違うので自分たちの消費生活をまず見極めて大雑把な趣味レーションをして見ると良い。

65歳からダウンサイジングする生活に挑戦する

65歳になると買いたい物が少なくなる。今ある物で生活が満たされている人が多い。物に満たされていないシニアはその物が本当に必要な物であるかを検討すべきである。自宅の中に類似のものが多くあるのではないだろうか。これが壊れる、無くなると困るという物だけを買う姿勢が必要である。

私の場合、衣料などは有るものを使い潰す考えでいる。スーツやズボンなどは体形が変わらない限り10数年以上着れる。買い替えが必要な衣料は、靴下、下着、ワイシャツぐらいしかない。革靴も3足あれば当分の間使える。踵のゴムだけを取り換えれば履ける。

家の中にある物を使い潰してどんどん捨てて行く。生活で必要な物だけにして行く。押入れを覗けば、使わない物で溢れている。年に1回使うか使わないかの物は無くても困らない。

使っていない物を見つけて使う生活にシフトして新しく物を買わない。自宅に無い物でどうしてもないと困るものだけを買う。

通常の生活は質素、旅行は豪華で!

私たち夫婦は考え方が似ている。日常生活は質素にして二人で旅行に出かける時は豪華にしている。豪華と言う意味は、快適な旅が出来る範囲の豪華さである。60歳を過ぎるといつまで一緒に生活が出来るか誰も分からない。一緒にいる時間に価値がある。

旅行に出かける機会を増やして妻の家事負担を無くし一緒に美味しい食事や観光を楽しむ。お金は、夫婦が普通の生活を維持できているうちに使うのが正解である。楽しく過ごせる時間にお金を投資する。70歳を過ぎるとどちらかに健康障害が発生する可能性がある。そうなったら、一緒に楽しむ時間が無くなる。お金は医療費に向かう。

シニアが健康を害したら、余生を楽しむ機会を失う。

結論:

年金収入だけで生活費が賄えるかどうかを事前に検証する。賄えなければ、生活をダウンサイジングして生活費を下げるか、パートやアルバイトをして収入を得る。日常は質素にして物は出来るだけ買わないである物を有効利用するライフスタイルに挑戦する。お金は夫婦が健康で普通の生活が出来る時期に使うのが一番有効である。

老人ホームや医療費のためにお金を我慢して貯めるのはつまらない。