70歳と80歳では肉体的に違いがある。個人差は大きいが、80歳は確実に老人の領域である。体の機能や筋力は衰える。生活で不自由を感じる人が多くなる。70歳はまだ若い。多分、75歳頃までは普通の生活が不自由なく送れる。私の兄は76歳で歩き方がもう老人である。私と違って定期的な筋トレや運動をしてこなかった。ひと目で歩き方が弱々しい。体のバランス感覚もおかしくなっている。
70歳からどのような生活を死ぬ時までに送りたいかを描いてそれを実現する努力をすると楽しい老後を過ごせる。70歳からの人生は原因が良ければ結果も良くなる人生になる。自分で強く意識して目標に向かって行くか、行かないかだけである。そのためには今の状態を分析してその自己評価を素直に受け入れることである。
その自己評価がスタートポイントになり、他界するまで次の人生目標に向かっていける。70歳は肉体的にそれが出来る最後のチャンスになる。自分の人生は自分が作り出す。因果律が人生を導く。私の人生は夢を追う人生である。求める夢が原因になり、その夢を追い続ける過程で色々な結果が生まれてくる。
残りの人生を活発に生きるためには「体が資本」になる。体を筋トレで鍛えて若さを取り戻す。彼女の太ももを見てほしい。スクワット運動を続けるとこんな太ももを作れる。原因がスクワット運動、結果がこの写真の太ももである。健康的で力強い足である。
70歳、自分の人生が因果律で築かれる
一切のものは何らかの原因から生じた結果であり、原因がなくては何ものも生じないという法則が因果律である。70年間の人生の結果が今の姿である。今の自分を一度評価してみる。残る人生は長くない。余生を楽しく過ごすためにはどのような生活を送るべきかを自分で考えて行動に移すしかない。
今の状態を出発点にする。そのためには今の自分の生活を分析して評価することが必要になる。今の生活が求めていた生活になっているのかどうか。今の生活に満足していなければ、満足する生活にするには何をすれば良いかを書き出してみる。それが余生を楽しく過ごすために目標リストになる。
因果な人生
人生は人それぞれ違う。自分の人生に関する感じ方も違う。他人から見て羨ましがる人生に見えても本人にとっては望んだ人生ではなかったと感じる人がいる。生まれ育った環境で個人の自由が認められず、親の言うままに人生を送ってきた人もいる。ただ、人生のある時点で自分の意志で自分の人生を歩みだすポイントが有る。
高校までの学校教育では世間で言われている人生路線を吹き込んでくる。良い大学に入って大企業に就職するという人生パスである。世間が言うような人生路線に進んだ人とそうでない人で人生模様が違ってくる。どちらが良い、悪いの評価は人生において重要ではない。
重要なのは自分の意志でこんな人生を送りたいと思って生きてきたかどうかである。こんなことを将来やりたい、あんな仕事をやりたいとか。自発的にその夢や目標に足を進める人生であったかどうかである。そんな出発点がなく時間に流され、世間のシステムに飲み込まれて生きてきた人は自分がコントロールできない人生を送ってきた人になる。
大学に入り就職活動をする時、何を就職に求めるのかで人生の羅針盤が変わる。世間が言う安心、安全、高収入を求めて大企業に就職することを望む人が多い。そして、組織の歯車となって定年退職となる。会社の中でどんなに優秀であっても自発的に何かを作り出す能力が会社内だけでなく会社外で認められないと退職後の人生に生きがいを持てなくなる。
住み慣れた会社組織の中で長く生きていくと会社組織でないと自分が動かない感覚を植え付けられる。その感覚を持って退職をすると世間の受け方に強い違和感を覚えることになる。大企業の名刺がなくなった個人は誰も振り向かない。自分は誰なのかではなく、何が出来る人かをアピールしないと世間は振り向いてくれない。
70歳代の人の人生はすでに世間の冷たい洗礼を経験している。組織や仕事から離れて暇な時間をどのように使えば良いかに悩みだす。70歳になる前に自分に目覚めて自分が求める生活を始めた人は幸せである。経済的に成功しても失敗しても幸せである。自分がやりたいことに人生の一部を費やしたからだ。
自覚して自分の人生を歩みだした人は人生に夢や目標がある。夢や目標を老い続ける人生は面白くて楽しい人生になる。当然、山や谷があるが追い続ける過程でそれが人生であると悟る。自分の人生を他人に任せない人生。70歳まで他人におんぶされて生活をしてきた人は70歳を過ぎた後に何をしたら良いかが分からなくなる。70歳という年齢がもうおんぶにだっこは出来ないよと言っているからだ。
世間は70歳という年齢で人の人生を一度リセットする。ある意味、「これまでご苦労さまでした。これからは自分の人生を歩んでくださいね!」と言っている。
今の自分の生活を評価する
現在の生活が肉体的に精神的に満足しているかどうか。さらに、経済的にどうか。70年間の人生の結果が今の生活になる。人生の一つの締めとして自分で「自分の人生」を評価してみる。いつ頃から自分の人生を歩みだしたかを考えてみる。例えば、転職は自分の判断と欲で舵を切っている。自分が求めている職とキャリアを求めて会社を変わる。または、会社を辞めて起業する。自分の判断で動いた時に自分の人生を歩みだしている。
自分が中心になって自分の人生をコントロールしようとしているかどうかが問われる。70歳以降の人生は自分が中心になって新しい生活を作り出さねばならない。他人が作ってくれない。今の生活が自分で作り出した生活であれば、その生活に不満はないはずである。不満があれば、その不満を満足できるように変化させる努力をすれば良いだけである。
私の人生は高校卒業時に夢を追い始めて始まった。それまでは両親や世間が言うような道筋を歩む生活であった。私は一人で米国州立大学に留学する道を選んだ。その費用は出世払いとして両親にお願いした。この時点で私の人生は自分がコントロールするようになった。米国の大学を卒業して帰国しても自分が動かなければ就職も出来ない。
どんな仕事をやりたいかが明確になっていた。留学経験、コンピュータスキルと英語力を活かす仕事である。最終的に起業するまでに会社を4社ほど転職している。転職理由は色々あるが、少しづつ自分の夢に近づくためであった。大きな転機はソニー株式会社に転職して社風が自分に合っていたことである。その当時の私の夢はビジネスで海外市場を開拓することであった。おかげでソニーで長い間会社員生活を送らせて頂いた。
ソニーの社風は「言い出しっぺが責任を取ってプロジェクトを起こす」というものである。そのおかげで私は社内ベンチャー事業を起こし、3年で黒字化させた。そこで精神的な変化が起きた。自分でも起業家なれるという経験である。今まで会社員として上から落ちてきた仕事をしてきたが、自分のアイデアでビジネスが作れるという自信が次のステップに続いた。
最終的にゴヤット合同会社を設立してJoomla CMSを使ったシステムでサイト構築をするサービスを始めた。70歳になった今はビジネスを閉じる方向で進んでいる。その理由は70歳という年齢である。あと生きても長くて20年ぐらい。もっと短いかもしれない。年齢が80歳を超える頃には肉体的にも精神的にも普通の生活を維持できているかどうか分からない。緑内障がひどくなり目が見えなくなる可能性が高い。
それが見えているから70歳からはやりたいこと、後で後悔しないことをやろうと思っている。老いては子供に戻るである。楽しく、自由に残りの人生を遊びたい。もう、仕事は趣味程度にして人生を他のことで楽しみたい。幸運にも仕事をやめても経済的には問題がない。食べていければ良いという感覚でいるので贅沢はしない。
死ぬまでの間に何をしたいのか?
何をしたいかが明確であると残りの人生を楽しめる。健康寿命と平均寿命の間が9年弱ある。健康でいられない年数が9年あるというのは辛い。
【健康寿命と平均寿命の差の例】
- 平成28年:女性が12.35年、男性が8.84年
- 令和元(2019)年:女性が12.06年、男性が8.73年
- 令和4(2022)年:男性が約9年、女性が約12年
【健康寿命と平均寿命の差を縮めるには】
- 毎日の食事や運動習慣、睡眠、歯の健康維持などに取り組む
- 生活習慣病を予防し、健康への地道な努力を続ける
- 野菜不足を解消する
- 朝食の習慣をつける
健康寿命を伸ばす生活習慣を身に着けてやり残したこと、やりたいことを子どものように遊びながら楽しむ。
私は今、肉体改造をしている。趣味である筋トレで年齢に合わない若返った肉体を作ろうとしている。一つの目標として80歳になった時にベンチプレスで80キロをあげられること、懸垂を続けて10回以上出来ること、スクワットを自分の体重71キロで1セット10回出来ることである。
若返る肉体にするには食べることに注意する必要がある。タンパク質の多い食事、栄養バランスが取れた食事、体に悪いと言われている飲み物や食べ物は取らない。長い間筋トレをしている人は食事に注意している。自然とそうなる。身体作りは食べるもので決まるからだ。
今の私の生活は週2回の筋トレで生活が回っている。ビジネスが完全に終わった時点で週2回の筋トレを週3回に増やそうと思っている。やりたいことがあるとそれが生活のリズムを形作る。
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結論:
やりたいことをやってきたか?後悔のない人生であるか。現在の生活状況は今までの人生の結果であることを受け入れる。その上でこれからの人生をどう生きるかを考える。仕事をしながらでも遊びながらでも食べていく上で支障がない生活を送れるのが理想の老後ではないか。
70歳になってからは人生をやり直せない。むしろ、本当にやりたかったことを実現しようとする最後の機会かもしれない。やる、やらないは本人次第。この世から消えていくのは誰も同じ。消えていく前までにやりたいことをやって残りの人生を楽しめればそれで良い。