歌舞伎町は最近行ったことがないが、NHKドキュメント72時間の番組で「 歌舞伎町真夜中の調剤薬局」の番組を見て歌舞伎町で働いている人たちの生活の一部を垣間見た。歌舞伎町のビジネスは夜が中心だ。これは、昔も今も変わらない。夜働く人が多いため、医療と薬が普通の生活の人たちと比べて遠い。
ただ、
夜の世界で働く人たちを支援する医療と薬局はある。
昼と夜が逆転した薬局サービス
歌舞伎町の夜の女神に成りたいという「ニュクス薬局」は、夜の薬剤薬局である。夜、歌舞伎町で働く人たちにとって夜の薬局は有り難い。
ニュクス薬局 TEL:03-5272-1991 HP
営業時間:火~土曜日 夜8時~翌朝9時(祝日・祝前日は休まず営業)
印象的なのは、ニンニクエキスのキョーレオピンのボトルキープをやっていることだ。お酒ではなくキョーレオピンボトルだ。歌舞伎町らしいサービスである。
番組に登場する人たちは、人生のどこかで道を外した人たちが多い。そんな彼らを受け入れてくれる場所が新宿の歌舞伎町だ。夜のサービス業に携わる若い女性から海外からの観光客。在住外国人。ラーメン屋店主。夜に仕事をする人たちがこの薬局を行き交う。
場所場所によって薬局のニーズが違う。夜の街には夜営業するニーズが高い。そんなニーズに合わせたサービスが生まれ、成り立っている。ビジネスチャンスは、そんなニーズを肌で感じ、自分で出来ると思い込んだ人たちで成り立っている。普通の生活で不自由がない人たちは普通の社会でのビジネスを考える。
当然、競争は激しい。
人が敢えてやらない、やりたくないという所にブルーオーシャン市場がある。ブルーオーシャン市場は、何故、ブルーオーシャンなのかを理解してその理解の上で苦労を飲み込んで飛び込む市場だ。
ニュクス薬局は、歌舞伎町という夜の市場で生まれているニーズを上手く飲み込んだ。誰もがやろうとしない。歌舞伎町というあまり安全でない場所で薬局ビジネスをすることに懸念を抱く薬剤師が多い。ニーズがあるのにそれを拾わないのには、それなりの理由がある。自分がそれに対応できれば躊躇せずに飛び込めば良い。ビジネスチャンスはそんな人に与えられる。
この薬剤師の生活は昼と夜が完全に逆転している。このような生活をしている人は他の業界にもいる。私が住む相鉄線沿線は、今、数年掛けて路線工事が行われている。その工事に携わる人は、夜しか働くことが出来ない。昼間は、電車が通っているからだ。夜しか働けないという仕事は歌舞伎町の夜の女神と同じである。
とても、私には出来ない。私は昼の人間だからだ。昼間で広がるビジネスを展開している。正確に言うと昼間も夜もない。インターネットの世界は、昼と夜の境がないからだ。
ただ、
インターネットを使うお客様が昼の人間だからだ。お客様が夜の人間であるか、昼の人間であるかで仕事の形態も変わる。