今年、64歳の会社員は65歳になるまであと1年しかない。あっという間に65歳になってしまう。前期高齢者というラベルが貼られる年齢が65歳である。「初老」という言葉が65歳になった時に聞こえてくる。65歳から多くのシニアが雇い止めになる。日本の社会は年齢による差別が社会構造として存在する。会社勤めをしているシニアは65歳で最終宣告(もう、君は会社に必要ない人材だよ!)を受ける。
そんな事実を先輩たちから聞いている64歳のシニアたちは今から怯えている。65歳まであと1年がある。この1年間のうちに次に何をするか方向性を決めておかないと飛行機から飛び降りるためのパラシュートが開かなくなる。
64歳のシニアの戸惑いは59歳の時と同じだがもっと深刻になる。再就職を求めても雇用先が見つからなくなる。仕事を自分で作るか、年金生活を選ぶか、二者選択になる。
誰もが心配する事が有る。伴侶が先に他界すると老後は一人の生活になる事だ。一人の生活はおしゃべりする相手がいない生活になる。一緒に食事も楽しめなくなる。これは避ける事が出来ない運命である。
令和2年簡易生命表によると、男女それぞれ 10 万人の出生に対して 65 歳の生存数は、男 89, 722 人、女 94, 569 人となっている。これは 65 歳まで生存する者の割合が男は 89.7%、女は 94.6%であることを示している。同様に、75 歳まで生存する者の割合は男 76.1%、女 88.4%、90 歳まで生存する者の割合は男 28.4%、女 52.5%となっている。(表3、図2)
生命表上で、出生者のうちちょうど半数が生存すると期待される年数を寿命中位数といい、令和2年においては、男 84.58 年、女 90.53 年となっている。平均寿命に比べ、男は2.95 年、女は 2.79 年上回っている。(参照:厚生労働省:令和2年簡易生命表)
老後お一人様の生活になるのはご婦人方が多くなる。一人で老後を生活する人たちはどのような生活をして余生を楽しむのだろうか。個人差があるだろうが、知られていない世界である。
夫婦二人の生活が始まっている。1ヶ月の生活費で大きな割合を占めるのは、食費。衣食住の内、住居費は定期的に定額が出ていく。衣類の方は、家内のニーズを除きほとんど無い。着るモノは余っている。食の方は、外食が増えるぐらい。60歳代はまだ若いので活動的になる。夫婦で一泊二日の旅行に行くことが多くなる。
食べて生きていくだけの生活費ならば、二人の年金だけでやっていける。それに色を加えるには貯蓄を取り崩し、小遣い稼ぎで収入を得る必要がある。年齢とともにお金の使い方が変わる。ひどい病気になれば医療費が増える。
それで、月額いくらぐらいあれば、生活を維持できるのだろうか?を考えることになる。
今日、筋トレに行ってきた。今は、スポーツセンター近くにあるスタバでこのブログを書いている。ジムでは、3時間ほど筋トレをした。75歳ぐらいのシニアが私の体型を褒めてくれた。「何かスポーツでもやっていたのかね?」と聞いて来た。「筋トレだけをやっています。」と答えた。このシニアは、シニア野球チームのメンバーだ。以前、同じ質問を私にして雑談をしたことが有る。シニア野球チームへのお誘いであった。
筋トレを2時間ぐらいして一休みをしていたら、ジムの女性トレーナーが話しかけてきた。何かのスポーツのために筋トレをしているのですか?と。私は、人間ドックで標準体重が72キロと言われ、体重をあと2~3キロぐらい落とす必要があるので筋トレをしていると答えた。現在の体重は、75キロだ。
トレーナーの女性からは、既に筋肉が体で出来上がっているので体重を落としたいならばこれをお勧めと言われた。
私が所属するNPO団体には、約220名のシニア会員がいる。中小企業の経営支援のために設立されたNPO団体なのだが、会員が全てその目的のためだけで参加しているのではない。
多くの会員は、既存会員である方から「お~い、おまえ暇しているならばこのNPO団体に入らないか!用事と行く場所が出来るよ!」と言うお誘いで集まってきている。
私を含めて老いてくると認知症になるリスクが高くなる。暇になると脳を刺激することがなくなる。それが認知症を生み出す土台になる。NPO団体に参加してくるシニアは生活に刺激を求めてやってくる。暇と認知症から逃げるための手段としてNPO団体に参加する高齢者が多い。
認知症を防ぐには脳に知的な刺激と肉体的な刺激を与え続けることである。暇を少なくする活動を生活のリズムの中に取り入れる。定期的に運動をする時間を作る。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。