ドキュメント72時間が取り扱う内容は、色々な人の人生を垣間見させてくる内容が多い。昨日見た「路面電車に揺られて」は、広島の路面電車を定点観測している。緩やかに時間が流れるように広島の住民は路面電車を楽しんでいる。生活の一部になっている路面電車が人生の一部のように感じた。
師走が毎年やってくる。今年もやってきた。今年を振り返ると満足が行ったと言えるかどうか。今年の問題を解決するために来年がやってくる。来年は私の人生に何をもたらすだろうか。確実なことは、65歳のシニアとして年金受給が始まることだ。
もう一つ確実なことは、体が年老いて行くことである。健康志向が益々強くなる。老後の生活を楽しむためには健康な体を維持するしかない。64歳から65歳なっても健康維持への投資は最優先になる。65歳の生活は、経済的に余裕が生まれる。その余裕を余生の人生を楽しむために使う。
やりたいことがあれば、時間とお金をそれに投資できる。それが65歳になる特典である。
65歳のシニア男性であるが、現金無しの生活は不自由になる。財布の中には、クレジットカードとパスモカードがあるがクレジットカードは日常的に使わない。パスモカードは電車やバスなどの交通機関で使うのみである。
若者の中には、クレジットカードとPayPayなどのデジタルキャッシュ決済だけで生活をしている人がいる。スマホ経由でキャッシュレス決済が出来てしまう。私はまだ使っていない。その理由は、スマホを使っていないからだ。
65歳以上のシニアでスマホを使いこなしている人は少ない。よく使うアプリはLINEや地図、メールやホームページ閲覧である。スマホは持っているがPayPayなどのデジタル決済アプリが使えない。アプリのダウンロードがわからないし、自分で操作も出来ない。
60歳になり還暦を迎えると自分が住む世界が変わる。定年退職して65歳まで雇用延長されるが、以前と同じ仕事や待遇ではないことにストレスを感じ始める。65歳以降はどうすれば良いかと考えながら65歳まで再雇用で働くのだが老後の不安がついて回る。65歳で仕事をやめて引退するのか、再雇用先を探して仕事を続けるのか、色々な選択を考える。
人生の羅針盤があれば、次に何をやれば良いかがわかり不安も少なくなる。65歳になると年金受給者となる。経済的に少しは楽になるが十分ではないシニアが多い。そう思っているうちに体の不調を覚え始める。その不調は70歳を迎えるあたりから顕著になり、体が老化してきていることに気づく。お金を稼ぐだけでなく健康維持に時間とお金を使わないと老後の生活は楽しめないと感じ始める。
80歳近くになると同世代のシニアの半分以上がこの世を去っている。いつ、自分の番になるかを心配しながらあとに残る家族のために終活をやり始める。老化は年齢とともにどんどん進む。時間の問題で自分の世話が自分で出来なくなる時がやってくる。歳を取りながら周りに住む同世代以上の老人たちの様子を見ながら老人になるとどうなるかを知ることになる。
こんな人生の羅針盤がおぼろげながら分かってくる。
不安定な時代とは、安定した職と収入が将来的に保証されない時代である。私達が青年であった時代は昔ながらの終身雇用制度で60歳定年まで雇用が保証されていた。職と収入は一度入社した会社を辞めない限り安定していた。
今は終身雇用制度が消滅し、リストラが日常茶飯事に行われている時代になった。会社を渡り歩く若者が増え、転職しやすい環境が出来上がった。良い、悪いは別にして職の安定と収入は流動的になっている。
新入社員と35歳までの社員は、自分たちの将来を今の会社に託すことが出来ない。そんな時代になって来ている。大企業でも倒産が起き、会社は合法的に社員のリストラを実施する。社員は、組織の歯車として使い捨てが可能になっている。
161 / 187
このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。