足の筋力(筋肉)は、60歳から急激に低下する。試しに、椅子に座って片足で立てるかテストしてみて下さい。私の71歳の兄は片足で椅子から立つことが出来なかった。普通の生活をしていて何も問題が無いのだが。知らないうちに足の筋力が衰えて行っている証拠である。
私はまだ68歳。ジムで筋トレを週2回行っている。まだ、片足で椅子から立てるだけの筋力は残っている。普通の生活だけでは、足の筋力の低下は抑えられない。意識して定期的に普通以上の負荷を足に与えて筋肉を鍛える必要がある。足の筋肉を鍛える時期が早ければ早いほど短期間で足の筋肉を強化できる。
今のうちに足腰の筋肉を鍛えないとそのツケが70歳を過ぎた頃にやってくる。10キロも歩けない。階段の上り下りが辛い。歩く速度が遅くなる。足腰の筋肉が衰えると動きが遅く、鈍くなる。走ることも辛くなる。足腰の筋肉は生きていく上で最も重要な筋肉になる。
足の筋肉の衰えは健康寿命を縮める。足の衰えを感じない今のうちに足腰の筋肉を鍛えて健康寿命を伸ばす生活習慣を身に付けるべきである。具体的にどのようなトレーニングと対策が必要か。
目次
足の筋肉を鍛えるには普通生活以上の負荷を与えるしか無い!
60歳以上の男性ならば、一度、近所のスポーツセンターに行ってみてほしい。スポーツセンターでウエイトトレーニングが出来る環境があれば、トレーナーがいるので相談してみてください。足の筋力を鍛える運動をどのようにすれば良いかを。
通常、スクワットという足の運動を勧められる。色々なやり方がある。手軽なやり方は、自分の体重を使って下記の画像のような運動をしてみる。私は、筋トレを長年やっているのでフリーウエイトのバーベルを使ってスクワットをしている。慣れた人向けである。
スクワット運動
(引用先: http://www.selfdoctor.net/q_and_a/2012_09/11.html)
YouTube動画ではこんな感じになる。
60歳代のシニアならばこんな感じで始めると良い!
- 1日1セット10回を毎日お風呂にはいる前に行う。これを30日間続ける。
- 2ヶ月目から1日10回x2セットお風呂に入る前に行う。これも30日間続ける。
- 3ヶ月目から1日10回x3セットお風呂に入る前に行う。これも30日間続ける。
- 4ヶ月目以降は1日1セットの回数を増やして行う。10回を15回にしてみる。
スクワット運動の習慣をまず作ることから始める。やりながら負荷を増やしていかないと足腰の筋肉は増えていかない。もし、散歩を定期的にしているならばそれも継続してほしい。スクワットの効果が散歩で分かるようになる。兎に角、1年間続けてほしい。
スクワット運動の効果を知るサインはスクワット回数に出てくる。最初は1セット10回やるのがやっとだったのが、1ヶ月後には1セット10回が楽にできるようになる。出来るだけ毎日行うようにしてほしい。程よい筋肉痛を足に感じれば、その負荷の強度が丁度良いと思ってほしい。
スクワットの回数を手帳か、カレンダーに記入していくと回数の変化が読み取れるようになる。そこに負担度がどうだったかをメモにして書くと体の調子も振り返られる。
60歳から基礎体力と筋力を鍛えるならば
体の筋肉は年齢とともに衰えて行く。足の筋肉の衰えが顕著に出てくるが、足だけでなく体全体の筋肉も鍛えないとバランスが取れた健康体に改善されない。60歳から基礎体力と筋力を鍛えるならばこんな筋トレから始めると良い。
下記のYoutube動画の中に「ももあげ」がある。このももあげ運動は歩くときのつまづき予防になる。他の運動が続けられなくてもこの「ももあげ」だけは続けてほしい。足を上げたり下げたりする動作で使う筋肉を鍛えないと足を前に出せなくなる。
歩幅が小さい歩きをしている老人をよく見かける。足を上げられないからである。そのため足を引きずるようになる。大きい歩幅で歩くには足を上げる筋力が必須。「ももあげ」運動を朝昼夜の3回毎日やるだけで違いが出る。
「ももあげ」運動
- 1セット 10回、朝昼夜で合計30回
- 目標 1セット 50回
- 毎日行うことがポイント
「ももあげ」運動はどこでもできる。習慣化するには何か他の事をする時に一緒にすると続けやすい。
筋トレは継続してやることがポイント。毎日3分間定期的に運動することで少しづつ体の筋肉は成長していく。1年後には体の筋肉が強化されていることに気が付くはず。
筋トレで体調不良になったら、どう対処すべきか?
シニアが筋トレを始めると何故か体調不良になる場合がある。その理由は基礎体力が出来ていないで無理してやりすぎるからである。
こんな症状があったら、
- 体全体に疲れを感じ始めたら、3日間ぐらい、筋トレを休み体調が良くなったら再開する
- 筋トレ後、くしゃみや風邪のような症状が出てきたら、直ぐに風邪薬を飲んで早めに寝る
- 筋肉痛や筋肉の筋が痛み始めたら湿布する
ポイントは、筋トレ運動の習慣を身につけること。三日坊主にならないためには無理をしないこと。自分の体調のペースに合わせて続けることである。
スポーツジムで筋トレを始めたシニアは筋トレを始める前に体の筋肉や関節に怪我がないように柔軟体操やストレッチを十分すること。筋トレを終えるときは必ず鍛えた筋肉をほぐすストレッチを行うこと。夜はゆっくりとお風呂を楽しむ。必ず、入浴前と後にお水一杯を飲むこと。
筋トレをした夜は身体が傷んだ筋肉を修復するため水分を多く使う。私は寝る前にコップ2杯ぐらい水を飲んで寝る。夜中にトイレに行くときもあるが、行かないときもある。水分は身体の炎症を抑えるために必要になる。
老化予防のためにも多めに水分を取ることが身体にとっても良い。シニアは加齢のために喉が渇かない感覚があるが、筋トレをした夜はいつもより多く水を取ることが必須である。
足の筋トレ、スクワット運動で効果を知るためには
スクワット運動を始めて直ぐに効果は出ないことを理解する。筋トレは続けることで効果が分かる。筋肉が成長するには最低3ヶ月間必要になる。同時に筋肉の材料になるタンパク質の多い食事をしなければいけない。
- 筋肉が育つには最低3ヶ月間必要
- タンパク質の多い食事を続ける必要
この大前提で体の筋肉に変化が起きる。お風呂に入る前に鏡に写った自分の体を見る。体に筋肉が付き始めたと見て感じるまで最低でも1年間は筋トレを続ける必要がある。それまでは体型にあまり変化を感じない。
スクワット運動の効果はこんな感じで分かる。
- スクワット回数が徐々に増えていく
- 椅子に座って立ち上がるのが楽になる
- 太ももにある贅肉が減って筋肉が見えてくる
1セットの回数を10から始めて毎日1回プラスして行う。1セットの回数が限界になったときの回数を記録する。毎日1回プラスして1ヶ月続けると10+30で月末には1セット40回まで増える。ここまで到達するまでに限界が来る場合、それが現在の筋力限界数字になる。この数字を軸に回数で筋力の成長を見る。
スクワット運動を続けてその効果を確実に認識するには1セットの回数が指標になる。
68歳シニア男性のスクワット効果事例
筋トレをスポーツジムで週2回2時間ぐらいやっている。筋トレの習慣があり、長年続けている。そんな私でも脚力の強化はいつも苦しんでいる。スクワット運動をフリーバーベルを使って1年が経過した。最初は20キロで正しいフォームを身に付け、重量を40キロに上げてフルスクワットを1セット10回やる。重量が少し軽いので50キロに増やし1セット6回を3セットやっているのが今である。
スクワット運動を本格的にやり始めてフリーバーで上げる重量が増え始めると太ももとお尻の付け根当たりの贅肉が減少し、お尻の形がすっきりし始めた。スクワットでお尻周辺の筋肉を鍛えたおかげである。お風呂に入る前に洗面所の鏡に映し出された自分の体を見る。お尻の側面にあった贅肉が消えてきた。
体の変化は1年後に表れる。個人差はあるが、地道にやり続ければそれなりの変化が体に現れる。スクワットは消費カロリーが大きい。それ故に効果も出やすい。ただ、注意することは筋肉の材料になるたんぱく質(1日自分の体重x1.3g)と栄養バランスが取れた食事をすることである。
どんなに運動をしても食べる物が悪いと体も悪くなる。あすけんというスマホアプリで食事毎の栄養バランスをモニターできる。私も意識してタンパク質の多い食事をしているが自分の体重x1.5gのタンパク質を1日に摂取することが難しい。
1日のタンパク質量を増やすには
基本的に意識することは
- 口に入れる食べ物のタンパク質量をチェックして出来るだけ多いものにする
- 毎食時に必ず肉、魚、豆類などタンパク質が多い料理を取ること
- 間食時には気楽にタンパク質を撮れるギリシャヨーグルト(10g)、魚肉ソーセージ、ちくわ、枝豆、チーズ、サラダチキンなどを食べる
タンパク質は一度の沢山摂取しても体に取り入れられる量が限られる。タンパク質の上限は1日あたり約2g/体重1kg程度。私の体重は71キロであるので142グラムが上限になる。タンパク質は体内に蓄積できないため、毎食均等に分けてとる必要があり、1食あたり20gの摂取が目安になる。
基本、食事から取れるタンパク質量には限度がある。食が細いシニアならば、栄養補助食品のプロテインなどを利用しても良い。ただし、プロテインだけに頼らないこと。プロティンを多く摂ると腎臓に負担がかかる。
足の筋トレ、スクワット運動を始めなければいけない状態
- 足が疲れやすくなった
- 10キロも歩けなくなった
- 階段の上り下りが辛くなった
- 歩くのが遅くなった
- エスカレーターやエレベーターに乗る事が多くなった
- 歩くよりも自転車を使う
足を使う生活が基本。その脚力に変化を覚え始めたら、足の筋肉量が減って筋力と耐久力が衰えたと認識すべきである。脚力の老化現象は誰にでも訪れるが、意識を持って足の筋トレをしているシニアは足の老化現象を防げる。
普通の大人が疲れずに1日に歩ける距離は10キロぐらい。つまり、10キロを基準に歩けるかどうかを目安にしてみると自分の脚力の状態がわかる。10キロを歩けなくなったら、足の筋トレを始めないと脚力がどんどん衰えていくことになる。
脚力は仕事をする上で一番重要である。すぐに疲れて動けなくなるのは何をやるにしても支障が出る。その意味合いで足の筋トレ、スクワット運動は老後の生活にプラスになる。
足腰の筋トレを行うことでこのような効果が期待出来る
- 転倒リスクの低下
- 歩行能力の改善
- 寿命の延長
たった一度の転倒で寝たきりになることもある。高齢者は転倒リスクを最大限に予防する対策と実行が必要。足腰の筋トレは高齢者にとって死活問題である。80歳代よりも70歳代、70歳代よりも60歳代に足腰の筋トレを始めると良い。リスクを予防できることが分かっているので後は行うだけ。
普通の生活が自宅で出来て身動きで不自由を感じさせない身体を維持する足腰の筋トレ。
参考
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結論
足腰の筋肉を鍛えるにはスクワット運動が一番良い。どこでも出来る。1日1セット10回から始める。それを手帳やカレンダーにメモしていくと回数から効果が分かってくる。毎日行うことでスクワット運動を習慣化することがコツである。あとは、スクワット運動のセット数や回数を増やして筋肉の材料になるタンパク質の多い食事をすることである。