足の筋肉は、動く上で一番重要な筋肉である。足の筋力が低下すると歩くことが出来なくなる。車椅子の生活になる。あなたの足の筋力が衰えていないかどうかを一度自分でテストしてみてはどうか。
70歳を過ぎた頃から体全体の筋肉の量が急減していく。特に大きな筋肉がある足腰の筋肉にその現象が起きやすい。足の筋肉の量があるポイントまで減ってくると歩行障害が出てくる。歩幅が狭くなったり、歩く速度が遅くなったり、歩く時によろよろしたり、階段の上り下りが嫌になったりする。
今60歳から70歳代であるならば、今の足の筋力がどの程度の状態にあるかをテストして足腰の筋肉を鍛える必要が出てくる。
目次
椅子に座って片足立ち上がりが出来なかったら、足の筋肉が危ない!
60歳から70歳は初老の始まり。足の筋力に初老の現象が出てくる。足の力が以前より落ちてきていることに気付くはず。階段の上がり下りがしんどくなったり、踏ん張りが効かなくなったり、10キロも歩けなくなったり、体全体的に疲れやすくなったりする。今の足の筋力がどのような状態にあるかをテストする「椅子に座って片足上がりテスト」がある。
椅子に座って片足上がりテスト
1.イスに座り、手を胸の前で組み、片足を上げます。
2.勢いをつけないで、前かがみになって、もう片方の足で立ち上がります。
3.3秒間ぐらつかないでいられるかを、左右それぞれの足でテストします。
これで立てられないと60歳以下の人は足の筋力で問題がある。60歳から70歳代のあなたが出来れば、足の筋力は大丈夫。一般的に40歳頃から筋力が老化現象で落ちてくる。意識して筋肉量を増やす運動を続けていないと片足立ちはできなくなる。私の年齢68歳で足を鍛えていないと椅子から片足で立ち上がろうとしてもピクリともしないはず。
シニアは椅子から片足で立ち上がれるを目標に脚力を鍛えるべきである。筋トレは何歳からでも始められる。ただ、無理をしないで自分のペースで続けることがポイントである。
足の筋力を鍛える運動:
1.イスを横に用意して、手を腰にあて、片足を上げます。
2.ふらついたら指一本をイスについて体を支え、それを1日3回、1分ずつ行います。
3.片足に負荷がかかることで足全体の筋肉が鍛えられ、バランス感覚もよくなります。
足の筋力を鍛えるには、普通の生活で使う足の運動では足りない。意識を持って足の筋力を鍛える運動を定期的に行う必要がある。
自分で歩けなくなるリスク
今、足全体の筋肉を鍛えないと80歳になる頃には足の筋力が大分低下してしまう。70歳の今のうちに、まだ、筋力が残っているうちに、意識的に足の筋肉を鍛える。上記の運動であれば、いつでも、何処でも、誰にでも実行できる。ポイントは、継続的に意識して足の筋力を鍛える運動が実行できるかだ。
71歳の私の兄は、普通の生活をして仕事をこなしているが既に片足上がりが出来ない。歩く上でも問題が無いのに片足上がりが出来ない。これは足の筋力が大分落ちている証拠である。家族にこのテストをやってもらって下さい。若い人でも出来ない人がいるかもしれないが、大部分の人は出来るはずである。
足は、普通の生活を維持するために必要な機能を提供する。この機能が損なわれると家族に負担が行く。車椅子の生活は不自由である。そんな迷惑が家族に行く体にならないために、今から足の筋肉を鍛える。
70歳を過ぎた老夫婦が毎夕散歩に出かける。どれだけの距離でどれ位の間散歩をしているのかは分からないが、見るからにして早足で歩いている。帰宅する時間帯に必ずお目にかかる。このシニア夫婦は、足の健康を意識して毎日散歩をしている。散歩だけでは筋肉は増えていかないが、重要なポイントは毎日足を鍛える運動を続けることである。
一般的に1日1万歩を目標にと言われている。心肺機能を強化するならば、早足で歩くことは非常に良い。衰えていく足の筋肉を強化するならば、毎夕の散歩前に10分間でも良いからスクワット運動をしてから散歩に出かけることをお勧めする。
スクワット運動が続かないシニアは散歩のやり方を変える
平坦な道を散歩するのは足を鍛える上であまり効果がない。効果が出る散歩は1)階段があるルートや2)起伏が激しいルートを歩くことである。足の筋肉に負荷がかかる散歩を考える。散歩はシニアが一番最初に行う日々の運動習慣になる。毎日散歩するシニアが多い。
散歩を足の筋トレ習慣にすることで意識しないで足腰を鍛えられる。いつもの散歩ルートに階段がある公園を追加する。階段を何度も上がったり降りたりするようにすれば、自然と足の筋肉は刺激される。
散歩ルートに起伏が激しい道を追加する。坂を登ったり降りたりするポイントが多ければ多いほど足の筋肉に負荷がかかる。散歩ルートをちょっと工夫するだけで足の筋トレ習慣が自分の物になる。
脚力は知らないうちに落ちて行っている
高齢者が転倒してベッド生活を1週間過ごすと脚力が落ちて歩行のリハビリをしないと歩けなくなるという現実を友人や知人から聞いたことがないだろうか。私が50歳代の頃、そんな話を親戚から聞いたのだが信じられなかった。私が病気で1週間寝込んでも歩行障害は起きていなかったのでその話しが良く理解できなかった。
70歳、80歳代の老人は1週間以上寝込むと確実に脚力を急激に衰えさせる。足の筋肉がすごい勢いで消えて行ってしまうからである。70歳代以上の高齢者は自分の脚力に注意する必要がある。自宅近くを歩くだけでは足の筋肉は衰えて行く。
意識して真剣に足の筋肉を増やす筋トレをすべきである。もし、1週間以上寝込むことがあったら、意識して足のリハビリを一生懸命やること。これを早いうちにやらないと歩行障害が長引き、歩行車や車椅子に頼る生活になる。「意識して」と言う言葉が重要になる。意識して始めないと続かないからである。
妻の両親を介護していると脚力が日増しに衰えて行っているのが分かる。足を鍛えてくださいと言ってもやらない。その結果が車椅子生活である。今、歩行で問題がないならばその状態を意識して足の筋トレを始めて下さい。高齢者の脚力は快適な老後を過ごすための生命線である。
自分の足で立ち上がれなくなってしまった老人客
昨日の午後、スーパーのサミットに買物に出かけたら、お店の入口近くにあるベンチの下にうずくまっているシニア男性を見かけた。なぜ、ベンチの下にうずくまっているのだろうかと不思議に思った。原因は、座っていたベンチからずり落ちてしまい、自分の足で立ち上がれなかったということ。
脚力を失い始めると椅子に座ったら、立ち上がるのが難しくなるという体験をし始める。誰かの助けがないと座ったままの状態になってしまう。椅子に座って立ち上がるという動きは普通の人にとって当たり前なことなのであるが、一度脚力を失うと他人事ではなくなる。
一人暮らしの老人が増えている。スーパーへの買い出しが脚力の衰えで難しくなる。そうなったら、どうするかを考える必要がある。問題なく自分の足で歩ける、立ち上がれる脚力を維持する定期的な足の運動を意識して行う。これができないと時間の問題で自分の足で動けなくなる。
自分の身体を楽にする生活習慣は一見幸せに見えるのだが、現実は体を動かす機会を失う生活習慣になる。自分の体を積極的に使わないと筋力を失い、身体は硬くなり、関節は柔軟性を失い痛くなる。69歳筋トレ週2回をしている私でも同じ姿勢で絨毯の上で座ってテレビを見ていると立ち上がる時に体が柔軟に動いてくれない。
身体の老化は機敏に柔軟に自分の体を動かせなくなる。これを予防するには積極的に自分の体を動かす生活習慣を作り上げることである。
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結論
自分の足の筋肉は衰えて来ているかどうかをテストしてみる。多くのシニアは足の筋力が落ちていることに気が付く。足の筋肉が衰えると日常生活で不自由になる。歩行障害になる前に足の筋トレを始めるべきである。
足の筋肉を増やすためには、筋肉痛を感じるぐらい筋肉に刺激を与える必要がある。筋肉痛が生まれない足のトレーニングは、現状の筋肉を維持するぐらいの効果しかない。足の筋肉を増やしたいならば、必ず、筋肉痛が生まれる運動をする。
スクワット運動や片足立ち運動を毎日行えば足の筋肉は徐々に増えて行くのだが、運動習慣を身に着けられないシニアがどうしても生まれる。そんなシニアは既に習慣化されている「散歩」に筋トレを追加することで可能になる。
毎日の散歩ルートに1)階段があるスポットをいくつも加える。2)坂道があるスポットをたくさんルートに加える。1と2を散歩ルートに加えることで散歩が足の筋トレになる。
足の筋肉が増えた、成長したという感覚を味わうには、最低6ヶ月間は必要である。同時に運動をした日にはタンパク質が多い食事をする。これは必須。筋肉を作る材料のタンパク質が体に増えないと筋肉は成長しない。