誰でも歳を取る。歳を取ったらどうなるか、良く分からない。分かるのは69歳の状態である。人の体には個人差がある。寿命と同じ。元気な人もある日突然病気や事故で他界する。特定の年齢まで必ず生きるという保証も無い。老いて行く人生には必ず負のサプライズが多く起きる

肉体的な老化現象は少しずつ自覚できるようになる。多くの人は老眼である。近くの物や遠くの物が良く見えなくなる。遠近両用メガネを買いに眼鏡市場に向かう。頭の毛を見れば、黒からグレーに色が移り、白くなる。最後は、丸坊主である。鏡で顔を見れば、目元、頬、額に大きなしわが出始める。

顔や手の甲は老人性シミ増えて広がっている。駅のプラットホームに立っていると子供たちがあそこにおじいさんが立っていると話しているのが聞こえる。心ではまだ30歳代と思っているのに子供たちにおじいさんと言われたら現実の自分で心のイメージが消え去る。

男女ともにシニアは自分を若く見せるために色々と工夫をする。女性はお化粧とファッションで化けることができるが、男性は筋トレをして筋肉を増やし、体型を変えるしか無い。筋トレをしないと年齢とともに体の筋肉が失われ弱々しい体型に変わっていく。

自分の顔や体の印象を変える方法

10年先の私は79歳になる。後期高齢者の年齢である。70歳代は60歳代とどう違ってくるのだろうか。個人差は必ずある。単純にお隣の老人に聞いてみても自分に当てはまらない。

免疫力の衰えから病気に成り易くなることは確か。ちょっとノドのうがいをやらなかっただけで風邪を引いてしまう。免疫力が強く、体力があれば自然と風邪が逃げて行く。歳を取ると自分の体の防衛力が落ちて来て外敵に領地を侵害され始める。肉体が若ければ免疫力を維持できて病気から自分を守れる。

69歳の今と10年先の自分の体は確実に老いているが、これからの10年間をどのように過ごせば体力、免疫力、若さを維持できるのかと自問している。

若さは活発に社会に出て活動することで生まれる

多くの70歳代のシニア男性は仕事を辞めて年金生活に入っている。年収が年金だけになるので贅沢な生活は出来ない人が多い。金融資産が沢山ある人は今までの生活を維持できるが少数派である。若さは生活習慣次第である。お金持ちでも貧乏人でも生活習慣が体に悪ければ、体はどんどん衰えて行き、風貌は醜いおじいさんになる。

女性はよく喋る。お喋りをするには会話をする相手が必要になる。お喋りをするために友達や知人たちと会食したり、自宅でおやつ会を開いたりしている。活発におしゃべり相手と交流をしている。新しいおしゃべり相手を見つけるために色々な趣味の団体や社会ボランティアをしているシニア女性が多い。

シニア男性はおしゃべりをしないと生きていけないという精神状態にならない。1日何も会話をしなくても生活が出来てしまう。そうなると自宅でテレビを見たり、本を読んだりしてこもる生活になる。自分で何かを始めていないと体を動かさない生活に入り込む。

あの人は若いなという印象を持つシニア男性を見つけてみると良い。なぜ、彼が若いなと感じるのか。その理由を発見できれば、自分も同じことをして若さを得られる。一般的に社会で好きな仕事をしているシニア男性は生き生きしていて若い。

キーワードは「社会の中で好きな事をしている」である。 私の秘訣は(1)好きな事で自営業をしている、(2)定期的に筋トレをジムでしている、(3)妻が遊びのパートナーになって週末を楽しんでいる。

若さは体を活発に動かし筋肉を増やすことで生まれる

数年前から筋トレの回数を週2回にした。その結果、上半身の体格(胸の厚さ)と上腕二頭筋の太さが視覚的に大きくなった事が分かった。ベンチプレスで上げる重量も最大73㎏から93㎏にあがった。全身運動のBurpees(バーピーズ)の回数とセット数も増えた。やり始めの頃は、10回x2セットで息が切れそうになっていた。今は、15回x6セットまでセット毎の休憩を入れながら行えるようになった。

継続して筋トレをすると体が負荷に耐えられるようになる。これは年齢に関係なく体が適応していく。その逆が楽な生活を続けると筋肉を使う機会を失い体は衰え始める。足腰を鍛えると疲れるが、それを続けないと確実に年齢とともに足が動かなくなる。

筋肉は継続的に鍛えれば鍛えるだけの効果を体に与えてくれる。年齢や性別に関係なくそうである。私は80歳になっても今以上の筋トレを続けて行く目標がある。80歳まで生きていれたらの話だが。運命には勝てない。どんなに筋肉を鍛えても運命を変える事は出来ないが目標に向かって努力を続ける。

10年前の私の顔と今の顔を比較してみると頬がこけている。顔全体にしわが眼立っている。グレーヘアーから白い毛になっている。10年と言う年月は確実に私の風貌を老人の姿に変えているプラスに変わったのは体全体の筋肉の量と体型である。ウエストは細くなり、へその上のぜい肉も減り、肩幅も筋肉で広がり、広背筋も大きくなり、逆三角形の胸が厚い上半身になっている

見かけはプラスに変貌したが、鍛えられていない、使われていない筋肉の筋が衰えて行っている。鍛えられていない筋がちょっとした運動で炎症を起こし、腱鞘炎を生む。79歳になる頃には体の至る部位(関節周辺)で腱鞘炎になっているかもしれない。老いて来ると湿布薬が日常のお供になると聞く。私の亡き義父がそうであった。

若さは栄養バランスが取れた食事(足りていないタンパク質を増やす)で生まれる

実例がある。義母が88歳の時に自宅で転倒して動けなくなりベッド生活をしていた。1週間以上寝ている生活になると足腰の筋肉量が急激に衰えていく。その上、家族に介護されているとわがままになり食生活習慣も乱れる。食事量と回数も減って知らないうちに低栄養状態になる。今93歳の義母は老人ホームでシルバーカーを押しながら歩き回っている。

義母の回復を観察してみるとその回復力が凄い事に驚く。自宅で介護ベッド生活をしていた頃、食事もあまり取らず老衰状態に近づいていた。自宅での介護に限界を感じ、老健施設に入居させてから義母の回復は著しい。老健施設に入居した時の健康診断では低栄養状態と診断された。転倒で背骨を圧迫骨折して介護ベッド生活になっていたのだが、老健施設に入居時には背骨は治っていた。治らないのは脚力と体力だけであった。

老健施設が出す食事は栄養のバランスが良く、介護士による手厚い支援で徐々に食事が1日3度取れるようになった。体重も35キロから45キロ近くまで増えた。体力がだんだん回復してくると車椅子に乗って動く時間も増えてきた。こうなると自分で動ける範囲が増えてくる。精神的に自分で動けるという感覚を楽しめるようになる。

義母の著しい体力の回復はバランスが取れた3度の食事にあったと私は思っている。同じことが私たちの生活にも言える。これから老後を迎える人は口に入れる食べ物の栄養バランスを考えて行かないと健康を維持できなくなる。自分の大好物だけを食べて老後を過ごすと知らないうちに低栄養状態になり、足が動けなくなる。

毎食の栄養バランスは家内に100%任せているが外食時には出来るだけ野菜とタンパク質の多い食事(肉や魚、豆腐など)を意識している。特に筋トレをやった日は肉を沢山食べている。

あと10年をどの様に生活するかで自分の体と健康は変わってくる。バランスが取れた食事と筋トレは私の老後の人生にとって必須科目である。

結論

  • 10年先の自分を想像できない。自分の顔と体はどんな状態になっているのだろうか。
  • 筋肉は鍛えればそれなりの効果が体に出て若くなる。
  • バランスが取れた食事と筋トレは老後の人生にとって最も重要である。
  • 好きな事を続けると若さをもらえる。