ワッフルと言う言葉が今朝家内との会話の中で思い出せなかった。それと、チーズ食品のキリーという製品名もすぐに思い出せなかった。ワッフルもキリ-も家内からヒントをもらって思い出すという一寸した記憶障害かな?と・・・こんな事は誰にでも起きると思うのだが。 

シニアになると会話の途中で言いたい言葉が出てこない場頻度が多くなる。

会話の途中で単語が思い出せないのは老化現象か?

老いを感じ始めてから時々言いたい単語がすぐに口から出てこなくなる現象を意識させられる。若い人でもこのような経験はあるが、シニアになるとその回数が頻繁になる。いつも使っている言葉であれば、脳の回路が生きているのですぐに出てくる。問題は、あまり使っていない、頻度が少ない単語が口からすぐに出てこない。アーカイブに入ってしまいデータアクセスで時間がかかっている。まるでコンピューターと同じだ。

シニアになるとアーカイブに入っている単語(あまり会話で使わない単語)が脳の中で直ぐに取り出せない。脳神経網がスリープしてしまっているのか、死滅しているのか。アクティブに活動していないために再起動させるのに時間がかかっている。

捜している単語に辿り着くためには、その単語を思い出させるヒント(関連の単語)がショートカットになって脳神経網のバイパスを作っている感じがする。

ワッフルという単語を思い出すのに最初の文字は「ワ」とヒントをくれると直ぐに脳はその言葉を探し出す。今と数十年前では、脳内アクセススピードが相当遅くなっている。老いてくると誰もが経験する老化現象なのだろう。

老化から来る言葉忘れを改善するには 

一番効果があるのは、脳を刺激する活動を定期的に行うことだという。頭では分かっていても継続的に脳を刺激する自分に合った活動を探すのは大変である。

私は、毎日ブログ記事を書いている。文字を思い出して記事を書くときにキーボードを指で動かしている。このような活動を長い間やっているのだが、会話ではその効果が現われない。毎日会話を頻繁にしていないで黙ってキーを叩いている時間が多いからだ。

会社組織を離れて一人で仕事を始めるシニア男性は誰かと会話をする機会が極端に減ってしまう。その実例が私である。一人でインターネットビジネスを始めて15年。この5年間は一人で1日中会話をすることなくカフェで仕事をしている。会話らしい会話は自宅で家内とバカ話をするくらいである。おしゃべりするテーマも限られる。

昔以上に色々な話題でおしゃべりする機会がなくなったので使わない言葉がお蔵にしまい込まれてしまった感じがする。こんな状況を改善するには色々な方と色々なトピックで会話をすることしか無い。使わなくなっている言葉や単語を思い出しながら使う頻度を増やす。

コロナ禍で人と話をすることを避ける今日この頃である。会社員はオンライン会話やウエブ会議を使うことが増えている。私はNPO団体に所属しているので月に4回ほどウエブ会議に出席している。ただ、発言する機会が少ないだけ。

声を出す活動で脳に刺激を与える

私なりに考えていることは、

  1. 本や新聞の音読
  2. 書いたブログ記事を音読する
  3. 気楽に雑談や話ができるオンラインサービスを探す

本、雑誌、新聞などを音読することで日常で使っていない言葉を口に出す機会が生まれる。読めない言葉も出てくるのでそれを辞書で調べる事になる。脳を刺激しながら言葉を再認識する。

音読をやってみると数分で喉が疲れてくる。1日5分と時間を決めて音読の習慣を身につけると良い。口を動かす活動は自然と脳を刺激する。シニア男性は女性と違ってお喋りをするということにあまり関心がない。おしゃべりが気楽にできなければ新聞の記事(天声人語など)を朝音読をしてみることだ。

Clubhouse(クラブハウス)という音声SNSサービスが米国から全世界に広まっている。特定のグループと音声だけでお喋りをするサービスである。iOSとアンドロイドのアプリをスマホにダウンロードして使うのだが、現在はiOSだけアプリが使える。アンドロイド版のアプリは開発中とのこと。

コロナ禍では年齢を問わず多くの人たちが気楽に会話をすることが出来なくなっている。リモートワークやテレワークでは雑談をしながら仕事ができない。会社では時々息抜きで同僚とコーヒーを飲みながら雑談をすることが多かったが、在宅ワークではそれが出来ない。

話をする能力が落ちるシニアは社会とのつながりが切れている場合が多い。人的交流が減ってくると自然に会話をする機会も減少する。言いたい言葉が直ぐに口に出てこない現象は認知症のトリガーになるかもしれない。一人生活を送っているシニア男性は毎日誰かと会話をする環境を自分で作る努力が求められる。

結論

話したいことを的確に言い表す単語が出てこないことが多くなる。会社員時代はセミナーで特定のテーマでお話をすることが多かったが言いたい言葉がすぐに出てこなかったことは少なかった。会社を卒業して一人で仕事をする生活に入るとお喋りをする相手が減り、声を出して何かを言おうとする活動がなくなる。

家内と雑談をする時に言いたい単語が出てこなくて困ることが多くなった。いつもと違った事を思い出したように話をする時にそれが起きる。言いたかった言葉や単語が後になって口から出てくる。認知症になったのだろうかと自分自身を疑い始める。

生活で特定の言葉や単語を頻繁に使わないと言葉は頭の中から直ぐに出てこない。さえずりを忘れたカナリヤのような現象が老後の生活で顕在化する。コロナ禍で人とお喋りをする機会が以前よりも減る。シニアにとって会話をする機会が少なくなると孤独の世界に誘導される。会話をする機会を意識して増やさないとシニア男性は認知症予備軍になる。