NHKドキュメント72時間「海が見える老人ホーム」の番組を見て自分の老後を考えた。この番組で紹介された巨大老人ホームは、油壷エデンの園という老人ホームである。運営事業者は、社会福祉法人 聖隷福祉事業団である。介護付き有料老人ホームの中では大規模な施設になる。驚いたのは、共同墓地まで用意されている事だ。
私も海が見える老人ホームで余生を楽しめるかどうか、月の利用料金と入居一時金がどれほどかを探してみた。
老人たちが選んだ大規模老人ホーム「油壷エデンの園」
最近の介護付き有料老人ホームは、入居一時金が必要な老人ホームから月額利用料だけの有料老人ホームにシフトし始めている。油壷エデンの園の大規模有料老人ホームは、残念ながら、まだ入居一時金が必要な介護付き有料老人ホームだ。その意味では、ある程度の金融資産がないと入居できない。以下の費用は、2019年6月17日現在の情報である。
一人で入居(最低一時金)2,540万円(税込み)
夫婦二人で入居(最低一時金)4,080万円(税込み)
これに月額の管理使用料金が加算される。
一人入居 79,380円(税込み)
二人入居 110,700円(税込み)
これ以外に介護サービスを利用した場合に別途費用が発生する。詳細はこちらのページで説明されている。
施設の規模が大きいので色々な共用施設が提供されている。
海に面した陽当たりの良い高台に建つ1~9号館(全9棟)と共用棟、介護共用棟、南共用棟で構成される大規模な施設配置を誇ります。通路で繋がれた各棟には、居室(一般居室・介護居室)のほか、大浴場や食堂、売店、銀行ATM、美容室、アクティブルーム、リラクゼーションルームなど、健やかに暮らすための共用施設が調えられています。その他にも余暇を楽しむための、喫茶、茶室、クラブ室、プレイルーム、多目的ホール「しおさい」など、入居者数の多い施設ならではの多彩な設備をご用意しています。(引用先:油壷エデンの園の共用施設)
介護付き有料老人ホームであるので併設で要介護5の老人も利用できるようになっている。健常者として老人ホームで生活をして、介護が必要になれば介護専用施設に移動して生活をする。
ここに入居してくる老人たちは、人生の終着駅として油壷の海が見える眺めの良い老人ホームを求めてやってくる。住民は、全て老人だ。平均年齢が83歳だというので元気な老人が大勢いる。夫婦で入居して伴侶が先に他界した老人も多い。そんな老人は、エデンの園で一緒に顔を合わす新しい伴侶との出会いがある。同じような境遇の老人が多いからだ。
元気でいる限り、普通の生活が出来る老人ホームであると同時に介護のお世話に成っても心配なく生活が出来る環境が整っている。料理が出来なければ、食堂が利用できる。普通の生活で足りない部分を施設が補ってくれる。寂しくなっても近くに住む知人や友人の老人がいる。
これから高齢者が年々増加して行く。需要と供給のアンバランスが続くだろう。裕福な老人は、油壷エデンの園のような介護付き有料老人ホームで最後を迎えられるが、貧乏な老人は現状のままの生活の場所で最期を迎えるしかない。
終の棲家は、人によって場所が違う。個人差がある。その老人の家族環境や境遇で変わる。これから油壷エデンの園のような大規模介護付き有料老人ホームが増えて行くのは確かだ。多摩ニュータウンなんかもある意味では老人たちが住む大規模集合住宅になる。そこで介護機能が充実できれば、油壷エデンの園に近い生活環境が生まれるのではないか。
以上、「海が見える老人ホームNHKドキュメント72時間を見て終の棲家を考える」のテーマで自分の老後生活の参考になる情報を書いて考えてみた。