シニアは年齢とともに精神的にも肉体的にも弱くなる。伴侶を失う人も多い。経済的に困窮する人も増える。身体的に不自由になる人も増加する。個人差はあるが、年齢を重ねるに従い周りの人からの助けを得られないと生きていけなくなる。
ある焼き鳥屋でこんなパンフレットが張られていた。
「おたがいさま」という心温まる行為をつなげる
転んだ人に手を差し出す。
ひもじい人にパンを分ける。
重たい荷物を一緒に担ぐ。
おたがいさまという、当たり前。
ストーブのようなぬくもり。
上記のような言葉が書かれていた。当たり前のことであるが、進んでおたがいさまの事をやる人は少ないかもしれない。ちっちゃな親切運動と同じなのだが、シニアにはストーブのようなぬくもりが必要だ。孤独と孤立が生活の一部になるシニア。ちょっとした「おたがいさま」がそんなシニアの心を温める。
心温まる行為の事例
近くのスーパーで買い物をしていた老人が支払いの時に小銭が足りなくなったら、後ろの人がそっと小銭を老人に手渡した。わたしは、これと同じ経験を海外のスーパーマーケットで受けた。たまたま、キャッシュ不足でクレジットカードも手元になかった。支払いで困惑していた私を見ていた中年の米国人女性がそっと私にドル紙幣を手渡してくれた。困っていた私は目に涙を浮かべるほどその女性に感謝した。まさか、米国でこんな経験をするとは。
同じ経験をした人は他の人に同じことをする、Pay Forward!という言葉がある。自分が他人から受けた恩恵を今度は自分が他人に行う行為だ。過去にこんな場面に出くわした。駐車場で前にいた車の運転手が支払いをする機械の前で小銭がなくて困っていた。こちらも待たされるのが嫌なので車から出て必要な小銭を彼に手渡した。彼は感謝のしるしとして大好きな日本酒の小瓶を私にお返しとして手渡してくれた。
多分、夜の晩酌にする日本酒ではないかと思いながら行為を受け入れた。そうしないといつまでたっても駐車場から出られないからだ。私たち以外の自動車も待っていたので申し出を受け入れた。
体が不自由になる老人が増えるから進んで手助けをする
どんな手助けができるだろうか。
- 横断歩道を渡るのに時間がかかる老人、一緒に渡ってあげる
- 電車の中で席を探している老人に自分の席を譲る
- スーパーマーケットの支払いレジでお金が足りない老人を見つけたらそっとお金を寄付する
- 公園のベンチで日中探しそうな感じの老人を見つけたら声掛けをして話し相手をする
自分ができる範囲で躊躇なく行動に移せるようにしたい。
結論
困っている老人に出会ったら何をしますか?何に困っているのかを話しかけて理解し、手助けをする。自分でできることならば躊躇なく実行する。余計なお節介にならないように声掛けをしてから行動に移す。