69歳のシニアである私が筋トレを続けている理由は、精神的に楽になる時間を持てる事と健康維持である。筋トレには、重量と回数という目標がある。私は、80歳になった時にベンチプレスで80キロのバーベルを上げるという目標を立てて筋トレをしている。

その目標を達成するにはどのようなトレーニングをしたら良いかを自分でプログラムする。そのトレーニングプログラムに従って毎回の筋トレに集中する。筋トレに集中しているときは、邪念が心から排除される。今、頭の中にあるのは、93キロのバーベルを1セット6回上げられるようにするかである。

バーベルを上げている時は、必死。余分なことを考えている余裕が無い。神経を集中させて体の筋肉すべてをバーベルを上げることに全力を尽くす。 雑念はこのとき心から消える。

stepup

余計な邪念を心から強制的に排除して健康を維持できる筋トレ

生きる目的が定かでないシニアの人たちは毎日が不安との戦いである。ちょっとした心の隙間に不安が顔を出す。いつも頭の何処かで重要でない、つまらない事で悩んでいる。毎日くだらない事(他人から見て)で悩む生活を続けると精神的に参ってくる。

雑念を振り払う筋トレ

心はリフレッシュを求める。ちょっとでも良いからそんなくだらない事を頭の外に投げ出して何も考えない空虚な心にしてほしいと。

英語で言えば、Mind-off (考えない)。ビジネスでくだらない事で自分が悩んでいる時がある。何かに集中していると充実感が味わえるのだが、悩み事は精神的に疲れる。忘れようとしてもまた頭の中に浮かんでくる。

週2回にスポーツジムでの筋トレの時間は自分の心を完全にMind-offしてくれる。設定した重量と回数という目標に向かって頑張る。結果がすぐに分かる運動であるのでやり甲斐がある。日によって同じ重量を上げられる回数が変わる。気力と体力の程度が筋トレをするたびに変わる。

ただ、継続こそ力なり!で1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月と続けているとバーベルを上げる回数と重量が目標に近づいてくるのがわかる。筋トレをやる度に筋力が強化されているのを自覚できる。それが喜びになる。喜びは心の栄養になる。

シニアには、精神安定剤的な生活のリズムと心のリフレッシュ活動が必要である。仕事があれば、生活のリズムは作れるが仕事で悩むことが多くなる。仕事がなければ、仕事に変わる生活のリズムを作らねばならない。午前9時から午後5時までの時間帯を何で埋めるかだ。

色々な悩みを持って生活をしているシニアならば、定期的な運動をしてMind-off(考えない)する時間を持つべきである。別のことに集中する時間が持てると心はリフレッシュされる。 

シニアの筋トレは心の悩みをMind-offする効果だけでなく健康増進にも良い。自分の精神衛生を自分なりにコントロールする方法を早いうちに身に付けると生活の質が変わってくる。

健康寿命を伸ばす筋トレ

足を中心にした筋トレはシニアが健康的に普通の生活を送るための運動になる。スクワット運動を継続することで足だけでなく体全体の健康にプラスになる。筋トレを始めるシニアが急増している理由がこれである。地区のスポーツジムには朝からシニアが筋トレをするためにやってきている。

肥満解消と筋肉強化を目的にシニアたちが定期的にやってくる。顔ぶれは決まっている。筋トレを続けるシニアは目的がはっきりしているため筋トレを続けやすい。お腹の脂肪を減らしたいという中高年、失禁予防に足腰を鍛えているシニア、普通の生活を維持するために足腰を鍛えたいと思っている高齢者たち。

移動の自由を確保するために下半身の筋肉を鍛えるのは理にかなっている。年齢が80歳近くになると脚力が弱くなり自分の足で歩く範囲が狭くなる。自分の足を頼りにすることができなくなる。健康寿命を伸ばすには移動の自由を確保することが重要になる。

人間も動物も自分の足で動けなくなったら生きていけなくなる。それは誰もが認識しているのだが、足腰を鍛える対策を実行できないシニアが多い。散歩をしていればそれで十分と思い込んでいる。筋肉は散歩程度の運動で増えていかない。

足の筋トレは誰もが重要であると思っているが何故かスクワット運動を習慣化できない。筋トレ効果は続けることで生まれてくる。一度筋トレの運動習慣が身に付くと医療費が急激に減少する。体が健康体になっていくからである。

足の筋肉が弱くなると

  1. 一度腰を下ろしたら自分の力で立ち上がれなくなる
  2. 手すりがないと階段の上がり下りができない
  3. 外出したくても途中で疲れて歩けなくなる

今まで当たり前にできていたことが出来なくなる。体の筋肉が失われて行く今までのような生活を維持できなくなり、家族や介護へルバーの支援を仰ぐ生活になる。そうならないように下半身の筋肉を強化するスクワット運動をすべきである。健康寿命を伸ばすならば、足の筋肉を鍛え続けることである。

結論

筋トレは目的が明確であると続けやすい。筋トレ習慣を身につけると雑念を振り払うマインドオフの時間を持てる。同時に健康寿命を伸ばす恩恵も受ける。シニアの体は老化で知らないうちに筋肉量が減少していく。意識して筋トレをしないと今までの筋肉量を保てない。筋肉維持と強化は健康寿命を伸ばす上で最も重要である。