定年退職後、誰もが夢見ることは自分のキャリアが生きる再就職である。そんな再就職先は簡単に見つからない。99%無理かもしれない。自分の都合を優先したいならば、自分のキャリアとスキルと知識を使ったビジネスを起こせば良い。自分の得意で起業が出来れば、夢を実現できるし老後の生活もエキサイティングに成る。
多くの定年退職者は希望の職を探せば探すほど自分のキャリアが直接生きない、意に反するような職場に追いやられる。現実の世界は思うようには行かない!再就職できる職場が見つかるだけでも幸運である。
人生100年と言っているが、実際は短い人が多い。平均寿命が80歳としても50%は他界している。70歳から80歳にかけてこの世から消えていくシニアが増える。後悔のない人生を送るには、自分の意に反するような老後の生活を送らないことである。
定年退職後にはこんな選択肢がある。
- お金を稼ぐ目的で再就職する
- やりたい仕事で起業する
- 仕事に囚われない自分の生活環境を作る
- 時間の流れに漂う
1と2の選択肢が取れるシニアは少ない。多くは4の選択肢になる。定年退職後の新しい世界を自分で築いて行けるシニアならば、自分が作る世界に再就職することになる。
65歳から後悔のない人生を送る
人生の後悔は、やるべきタイミングにやらなかったことで起きる。やらなかった理由がなんであれ、やらないことで後悔が生まれる。前向きな人生は自分の人生に挑戦する人生である。保守的な人生は、冒険をしない長い物にはまかれろの人生である。
保守的な人生を65歳になっても続けるシニアは、あとで後悔を生むことになる。生きていられる時間が短くなり、経験したくても経験ができなくなる機会損失が生まれる。その一つに起業がある。シニアが起業するタイミングは、60歳と65歳の間にある。
60歳から65歳までに起業という選択がある
60歳定年退職ですぐに起業する会社員は少ないし、する人はそれなりに準備をしてきている。普通の人ならば、起業の失敗を恐れる。起業は1発勝負でやらないのが秘訣である。60歳で起業するならば、65歳になるまで数回起業に挑戦して失敗経験を積むことである。
起業の失敗は、諦めた時点で失敗に成る。諦めないで挑戦し続ければ失敗にはならない。失敗しながらビジネスを成功の道に導くからだ。その道は楽ではない。楽ではないが、今までの会社員生活とは違った刺激と興奮で満ち溢れる。自分の手で稼ぐお金は1円でも価値がある。自分が動けば動くほど何か新しい発見と展開が生まれてくる。
どこかの会社に雇用されると仕事は与えられるが、決して自分の欲求を満たすものではない。お金で使われる従業員である。雇用される期間も保証されていない。長くて70歳まで。その後はどうするのか。また再就職先を探すのか。70歳という年齢は会社が求める人材枠から外れる。再就職できても先行きは期間限定になる。
60歳定年退職、65歳再雇用終了、それ以降は努力義務で会社はシニア社員の独立を支援する。これが政府が描いた「高年齢者雇用安定法」の新しい道である。
我慢して他人に頼れるのは65歳まで
会社にぶら下がって生きてきた会社員は、ぶら下がる人生を60歳、65歳で自動的に一度リセットされる。自分の顔と人脈でおカネを稼ぐ方法を試す機会が提供される。自分のキャリアが光っていると思うシニアほど自分でその光が本物であるかどうかをテストすることになる。課長、部長、執行役員、社長という肩書があっても会社組織を離れると本当の実力が現実の生活の中で見えてくる。
会社の創業者でないシニアは、会社という器から離れた途端、自分の本当の実力を試される。八百屋のおっさんと実力を比較されるのである。お雇い社長は、鶴の一声ですぐにクビになる。創業者は、何も怖くない。自分でビジネスを起こして稼いで来たからである。定年退職後は、あなたも創業者に成るチャンスが与えられる。
60歳から65歳までの再雇用は、待遇面や仕事面で我慢に耐えない冷遇になる場合が多い。会社側は、好んでシニアを再雇用していないからだ。再雇用された社員は他人に頼る代償として生きがいを感じない仕事と待遇に我慢しなければならない。
65歳という年齢は、人に頼れない年齢になる。面白いやりがいがある仕事は自分で作り出すしか道がなくなる。アルバイトやパート、派遣社員などの選択があるが雇用される仕事は必ず年齢制限で雇い止めになる。雇用される立場はいつも弱い。
65歳を過ぎると誰も助けてくれない
65歳を過ぎると自分がどんどん社会の中で弱者になって行くのを肌で感じ始める。どんなに素晴らしい学歴と経歴があっても年齢で雇用してくれない。雇用されても使い捨て人材という感じである。用が済んだら解雇される。契約社員や顧問の待遇である場合が多いので解雇は簡単にできる。
65歳は、自分で自分を助ける年齢になる。それが出来るように今まで会社組織で働いてきたのではないのかと誰かに言われても反論はできない年齢である。65歳の強みは人生経験と知恵しかないのだが、前線で仕事をしていない限り、今までの知識や経験は時代遅れになっている可能性が高い。
65歳での救いは、年金収入が入ってくる事と自由に使える時間が増える事である。この2つのプラス要素をうまく使って起業に挑戦できるシニアには「生きがい」が生まれる。
自分の手でビジネスを起こす起業への挑戦は、今までに経験したことがない新しい体験と刺激を他界する前に与えてくれる。老いて仕事がない生活を送り始めると生きがいとやりがいのない老後の生活になる。他人はそんなシニアを助けてくれない。自分がアクションを取らない限り誰も振り向いてくれない。65歳はそんな現実に直面する年齢である。
結論:
自分の職を確保したければ、自分でビジネスを起こすしか道はない。65歳のシニアは最終的に再就職先が自分で起こした自分の会社になる。仮に再就職できても必ず年齢制限がある。70歳の声を聞けば、雇い止めになる。会社都合で契約更新ができなくなるかもしれない。雇用は不安定。
定年退職後に求める再就職は将来の生活に安心と安全を与えるものではない。65歳になったら思考を他人に頼るから自分に頼るに変更しなければ生きていけない。アルバイト・パートの仕事も年齢と健康で制約が生まれる。自分の都合を優先してはくれない。天は自ら助くる者を助く。人に頼らず自分自身で努力する者には、天が助け、幸福をもたらす。