定年退職後に同じ会社で再雇用され会社を卒業する人が多い。もう、組織の歯車で1日中働くのは止めにしたいと思っているはず。私は、51歳から起業しているので自分の仕事量を自分の都合でコントロールが出来る。組織の中で使われているという感覚はない。一人で生計を立てているからである。

この世の中で自分の都合を優先して働ける再就職先はない!特別なスキルを持っていて会社側から強く求められるならば、自分の条件を提示できるが、そんなシニアは65歳以前に独立しているだろう。

人手不足と言われる分野は、単純に手足になる人材を求めている。アルバイト募集の仕事を見れば、それが見えてくる。アルバイトは、時間単位で仕事をする時間の融通性が高い。生活費であまり困っていないならば、アルバイトで自分のニーズを満たすほうが仕事探しで苦労しない。

65歳過ぎのシニアが働ける仕事はアルバイトやパートの仕事が多い

65歳のシニアは、何処で仕事を探すのか。私の知人は、知り合いの経営者の会社でアルバイトをしている。正社員は1日中時間の拘束があるので敢えてアルバイトにしてもらったと言う。知り合いの経営者であるので知人のスキルや知識を事前に知っていた。自分の得意なリソースを活用できる場を知人に提供していると言う。

一番信頼が置ける仕事の紹介は、知人の経営者である。経営者であれば、経営者仲間がいる。自分の会社で雇用できなければ、他社の社長さんを紹介できる。

経営者の知人がいなければ、自分で派遣会社に登録したり、シルバー人材センターを活用して自分のスキルと知識を活かせる仕事を探すしか無いのだが、そんな仕事は殆ど見つからないのが現実である。

65歳過ぎのシニアが仕事に何を求めているのか?

適度の量の仕事と責任があまり無い仕事を65歳過ぎのシニアは求めている遊ぶ時間が50%、お金を稼ぐ仕事50%といったライフスタイルを求めているシニアが多い。年金生活が始まると生活費で足りない金額をアルバイトなどで稼げれば、貯蓄を取り崩さなくても生きていける。

会社の呪縛から逃れて自由という時間を楽しめる機会を味わいながら適度に仕事をして老後の生活を送る。それが多くの65歳過ぎのシニアが求めているのではないか。この望みは、体が元気で健康であれば成り立つが体力が落ちてくると肉体労働のアルバイトは続けられない。自営業者も70歳を迎えると仕事を辞めようかなと考え始める。

私は、生涯現役で仕事をすると決めている。仕事=趣味と生きがいになっているからである。年金以外の収入を稼げるスキルを維持するためには、仕事をやり続けるしか無い。お金を稼げるスキルがあれば、お金で困ることは死ぬまで無い。

会社中心の生活スタイルから自分中心の生活環境に移る年齢が65歳になる。年金収入があると足りない生活費をアルバイトやパートの仕事で補える。1日中、毎日働く必要が無くなる。自分の生活にあった仕事の量を決めてその時間帯に合うアルバイトやパートを入れる。

アルバイトやパート以外の仕事はシニアに負担が多い

会社が求める人材は、会社の言うことを従順に聞いて実行できる人材である。多少の無理を言っても体力的に対応できる若い人を求めている。このニーズをシニアに求めると求めるレベルを下げることになる。無理な労働を強いることが出来ない。年上であるので指示するのが難しい。健康障害が起きたら会社の荷物になりやすい。色々な点を考慮する必要がある。

シニアは、自分の職務歴と仕事知識を訴えて即戦力になるとアピールするが、即戦力になるかどうかは雇用してからの結果を見なければ分からない。その分、会社側の負担とリスクになる。

人手不足の時代のため若い人材の雇用が難しくなっている。主婦やシニアがそのニーズを満たせるかと言えば、満たせる分野とそうでない分野がある。労働の手足になる業界ならば、シニアの手を借りることでニーズを満たせるが、雇用されるシニアが満足をしない可能性がある。若者同等、それ以上の成果を要求する。

全て需要と供給のバランスであるのだが、そこに年齢というファクターがはいってくる。体が老いて来ると働き方も変わってくる。会社側がその点を考慮してシニアのための環境を作ってくれれば、Win-Winの関係が作れる。現実は、まだ、程遠い。

普通の会社で65歳過ぎのシニアが普通に会社員として働くには他の社員と差別化出来る特別な能力や経験がないと会社内での存在価値が認められない。「なぜ、若者ではなくシニアを雇用するのか?」という質問に答えられる回答が自分にないとシニアは雇用されない。

自分の都合が優先できる仕事(時間の自由設定)

自分の都合を優先できる仕事を探す

  1. 自動車の運転が好きで得意なシニアはタクシーや送迎の運転手
  2. 人の話を聞いたり、話したりすることが好きなシニアはコールセンタースタッフ
  3. 人間関係で悩みたくない人は施設警備の仕事
  4. 若い人たちと一緒に働きたい人はファストフード店の仕事
  5. 語学力を活かしたいならば翻訳の仕事を探す

自分が得意とする分野で仕事が見つからない場合は、一般的な誰にでも出来るアルバイトやパートの仕事を探す。アルバイトならば、自分の都合の良い時間を選択できる場合が多い。時間給の額でアルバイトを決めるのではなく、自分の好みで決めるほうが良い。 

結論

65歳過ぎのシニアが仕事を探すならば、仕事をする時間設定に自由度があるアルバイトやパートの仕事が良い。組織の一員として再就職を求めるならば、経営者の知人に頼むことである。経営者は経営者の知人がいる。その人脈で再就職先を紹介してくれる。

年金収入があれば、生活費で足りない分だけを補える仕事であれば良いかもしれない。アルバイトやパートの仕事はそんな用途にあっている。自由な時間を楽しみながら適度に働いて新しい生活のリズムを築く。そんな生活が65歳過ぎのシニアに向いている。