ある会社の若い社員とシニアのリソースの有効活用について話し合いを持った。
彼らにとってシニアの人たちは、理解できないという。20歳代、30歳代の若者が60歳代、70歳代のシニアを理解できないのは当たり前だろう。おじいちゃんと孫の年齢差がある。
だから、そこに新しいビジネスを生み出す機会がある。
ヤングとシニアを集めて一緒に仕事をするという単純な組織は上手く行かない。今求められているのは、ヤングもシニアもそれぞれのWork-styleで仕事が行われる新しい仕組みである。シニアには、シニアが求める仕事環境と仕組みが必要だ。今の社会ではその要望を受け入れてくれる仕事環境がない。
シニアはどんな仕事環境で働きたいのか?
彼らは、まだ、NPOの定例会を体験していないのでアクティブシニアの実態を肌で感じて頂こうと思っている。現在のNPOには、20歳代、30歳代の若者は会員になっていない。現役の会社員であるが、彼らの仕事がアクティブシニアに関係しているため会社も仕事としてNPOに参加させてくれるだろう。
NPOの会員、平均年齢が71歳。アクティブにビジネスマッチング活動をしている人たちも70歳代が多い。彼らにとって見れば、自分たちのおじいちゃんが現実のビジネスに積極的に参加している状況に驚くだろう。
NPOシニアの働き方と考え方
1人でビジネス支援をするよりも複数人で、または、グループでビジネス支援をする体制がシニアのリソースを最も効果的に引き出せる。
シニアの弱い点は、若者たちと違ってスピードが出ないこと。途中で他界してしまう可能性も高い。彼らは、もう二度と籠の鳥に戻りたくない。この感情は定年退職したシニアに共通している。私のように独立してビジネスを展開している人間も同じ感情を持っている。一度、自由な環境で生活をし始めると二度と(ポイント1)窮屈な会社組織のルールで自分の時間を制約されたくない。
シニアは、通常の会社組織で押し付けられる仕事はやらない。(ポイント2)自発的に出来る仕事だけを情熱を持ってやる。そこには、損得の価値観がそれほど重要な要素になっていない。
そのため、押し付けられる、仕事が上から降ってくる組織での仕事を好まないし、拒否する。損得にあまり価値観を置いていないので仕事を簡単に拒否できるからだ。この心理を若者は理解する必要がある。
だから、ヤングとシニアはそれぞれの環境で仕事を行う新しい組織が求められる。今の会社組織が会社員を縛っている一つのルールでは成り立たない。それ故、会社組織のルールは、シニアの自主性を根幹においたルールでなければ上手く行かない。シニアには、過去に経験した仕事の知識と知恵がある。若者は、それが少ない。
シニアの仕事の経験と知恵を発揮させるには(ポイント3)シニアにやる気を起こさせる仕事環境を用意する必要がある。