人生の大きな区切りとして65才がある。年金の支給が始まる年齢だ。同時に前期高齢者というラベルが貼られる。ぶら下がって働いていた会社から「これまで働いていただいてご苦労さん!」を言われて職場を後にする年齢である。生活に必要な年金が入っても十分な額ではない。65歳以降の老後の生活プランを作らねばならない。出来るだけ楽しめる老後生活プランである。
ワクワクする生活は自分で作っていかねばならない。自分の欲求を1枚の紙に書き出してみる。すぐに実現できるものから夢のように感じるものまで何でも良い。書きながらワクワク感を感じ始めれば、それを実現するために何をすれば良いかを考える。
新型コロナ感染で今までの生活様式や常識が急激に変わった。マスクはもう必須ファッションアイテムになった。コロナ禍が落ち着いてきてもインフルエンザと同様に自分たちの生活で共存することになる。シニアにとって新型コロナ感染は怖い。最悪死ぬことになる。
旅行に行くことが今まで以上にワクワクするかもしれない。普通にできたことがコロナ災いで出来なくなるとそこに価値が生まれる。自分の体を自由に使える年齢は75歳ぐらいかもしれない。70歳から80歳の10年間は免疫力低下で襲ってくる病魔との戦いになる。運が良ければ80歳まで生き延びれる。元気でいるうちにワクワクする事を先に味わっておかないと損をする。
「60歳代、仕事なし、生きがいなし、一人で孤独」な人たちがこのサイトにやって来る。これは何を意味しているのだろうか。
定年退職で仕事を探しているが見つからない人が多い。仕事が生きがいで生活してきた会社員は生きがいを失う。孤独は、夫婦であっても独身であっても社会とのつながりが切れた時点で生まれてくる。人生の節目が定年退職後の60歳と再雇用終了の65歳にやってくる。
60歳にしても65歳にしても仕事を失うことで社会とのつながりが切れてしまう。社会とのつながりを維持することを考える必要が60歳、65歳のシニアにある。シニア男性にとって仕事は人生のコアである。そのコアな要素が定年退職とともに消えるのはすごい損失になる。
仕事が生きがいになっていたシニアほど精神的な損失が多くなる。それは同時に自分の存在自体を否定し始める。名刺を持たないシニアが自分の存在価値を何で示すことが出来るだろうか。
65歳という年齢は、微妙な年齢だ。70歳になれば、引退しても良い年齢だと自分に言い聞かせて仕事を探すことをやめる。65歳であると会社から追い出されるし、積極的に雇ってくれる会社も少ないというか、ほとんどない。仕事探しで困る年齢が65歳だ。
65歳からの仕事は、アルバイトやパートであれば見つかりやすいが、会社の社員という職は難しい。むしろ、簡単に仕事が見つかりやすいアルバイトやパートで老後の生活設計を組み立てるほうが苦労がない。安心材料は、年金がもらえる年齢であることである。
仕事をしなくてもお金が入ってくる年金は職を探す上で不安を和らげる。年金だけで生活は出来ない人がいるかもしれないが、仕事を探す時間の上で余裕が与えられる。焦って3Kの仕事場に入って直ぐに辞めるという無駄を防げる。
老後の不安要因は働けなくなって身体の自由が効かなくなり老人ホームに入らないと生活が出来ないという年齢になったときである。介護付き有料老人ホームはお金がかかる。出来るだけ老人ホームに入る年齢を遅らせる事ができれば、老人ホームのお世話になる期間が短くなる。
70歳を越えると仕事をやめて年金生活に移る人がほとんどのようだ。この時までにある程度の貯蓄をして置かないと経済的に困ることになる。収入が止まり、年金と貯蓄の取り崩しが始まる。健康であれば、遊びや趣味に没頭できるかもしれないが、多くは医者とのデートに忙しくなる場合が多い。60歳代と70歳代では、ライフスタイルが変わる。
働かなくても食べていけるシニアならば、他界するまでの自由な時間をどう使うかで頭を悩ます。仕事を辞めてからの人生設計は、70歳になる前までに計画しておく必要がある。やりたいことリストを作り、一つずつやって行く。それを一人でやる場合と夫婦でやる場合を分けて暇な時間を出来るだけ無くす工夫をする。
老いが風貌に現れやすくなるのが70歳代である。身綺麗にしておくと周りに良い印象を与える。先程、電車の中で見かけた75歳過ぎの御婦人は綺麗なショートカットで眉毛と目の化粧を目立つようにしていた。マスク美人のメリットをうまく利用している。
60歳を迎えたら自分の健康に気を使う必要が増す。特に体全体の筋肉の量が老化で自然減少し始める。そこで定期的な筋トレが健康寿命を維持、伸ばすために必要になる。60歳から65歳まで働く時間に余裕があるならば、是非、1週間に1回、近くのスポーツジムに行って筋トレをする習慣を身に付けてもらいたい。
最初は定期的な筋トレをする習慣を身に付けるだけで良い。本格的な筋トレは体が筋トレの運動に慣れ始めてからで十分である。シニアは筋トレをすべしという医者も世間も言っている。政府も健康予防の対策としてシニアに定期的な運動を促している。その影響で、筋トレで有名なゴールドジムに通う60歳以上のシニアが増えている。
「筋トレは「やれば確実な成果」 何歳から始めても成功体験を得られメンタルへも好影響」AERAdot.2024年3月31日付記事の一部である。
あるゴールドジム一店舗の年代構成を調べてみたことがある。65歳以上70歳未満が10%、70歳以上75歳未満が8%、75歳以上80歳未満が8%、80歳以上が5%。トータルすると65歳以上が約3割を占めていた。
年齢が75歳を過ぎると筋トレをしていないシニアの体は筋肉不足で動き辛くなる。体を快適に動かすだけの筋肉量を維持できなくなったからである。活動量が減少すると筋肉を刺激する機会が無くなり、食欲も減ってくる。この状態が知らないうちに続くと体の筋肉は現状に適応しようとして使わない筋肉を最適の量に減らす。
その結果、「サルコペニア症状」が体に現れてくる。体を動かすこと、歩く事、活動全般で快適に動くけなくなる。筋トレはシニアの筋肉の量を維持したり、増やしたりする効果があり、習慣化することで健康増進効果が現れる。
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このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。