シニアの3Kが、お金、健康、孤独である事を最近学んだ。確かに、高齢者にとってこの3つの要素は深刻だ。お金を稼ぐことが出来ない老人、老いから来る健康障害の老人、最愛の伴侶を失った老人たちは、シニアの3Kを代表する。3つの要素のうち一つでも改善できれば、高齢者の不安を軽減できるかもしれない。
私はまだ65歳であるので健康で体力もあり、現役で仕事をしている。3K(お金、健康、孤独)の対象者になっていないが、年齢が75歳を過ぎる頃に3Kの一つが現実化するかもしれない。健康と孤独は予測ができないからだ。お金は仕事がある限り稼ぎ出せるし、貯蓄を取り崩して年金収入を合わせれば何とかなることが分かる。
健康障害とひとり暮らしの孤独はどうしようもない。
こんな年にしたい!と書いた目標リストがある。老後の人生を有意義に過ごすためである。
どれだけ達成できただろうか?
60歳定年退職の会社はまだ多い。55歳の頃から会社はあなたに第二の人生キャリアを考えるよう色々な研修を提供する。人によっては、極秘に会社から特別なオファーが人事部から提供される場合がある。通常は、60歳で退職して会社を離れるのだが、あなたはこの会社で65歳まで年間更新で働けますよと。こんなオファーを承諾するかどうかはその人の人生観次第だ。
殆どの会社員は、60歳で会社を後にする。60歳定年後の生活を楽しみにしている会社員もいる。やりたい事がある人達だ。やりたい事がある定年退職者は、定年前から色々と準備をしている。そんな会社員はどんな事をしているのだろうか。
副業を本業にするシニア、起業をする人、アルバイト・パートをしながら学業生活に入る人、やりたいと思ったことをやる人、人生最後のチャンスとして与えれれた自由な時間を好きなように使う。60歳から老後の準備をするシニアもいる。断捨離と節約生活に入る。働けるうちにお金を稼ぎ、貯める。
残された人生という時間を出来なかったことを実現するために使う。定年退職後の生活を楽しむには与えられた時間を好きなように使うしかない。
60歳、65歳になって何が変ったのか?
年齢の数だけ歳を取ったと頭で感じ始めた。心はまだ若いのだが。月々の年金の支払いもなくなり金銭的な負担も減った。社会は、60歳、65歳という年齢で色眼鏡で見始める。自分の意識と周りの人の意識に違いが生じ始める。
65歳から年金受給が始まり、再就職先を探すのが難しくなる。昔なら、年金生活に入るシニアが多いのだが現代は働かないと暇に殺される。今の60歳代のシニアは体力も気力もあり、若い。不安なのは70歳以降の生活費をどう稼ぐかぐらいだ。年金だけでは心もとない。お金は無いよりも有ったほうが良い。
寿命が尽きるまで生活費が続けば良いのではないか。それまでに貯めたお金を使って余生を楽しむ。お金は使わないと意味がない。貯めるだけでは何も恩恵を受けない。70歳代でお金を使うよりも60歳代で使ったほうが使うお金に価値がある。
お金には使える賞味期限がある。健康障害で動けなくなれば、溜まったお金を使う範囲が狭くなる。体が元気で健康なうちにお金を使う。それに気が付かないでお金を貯めれば幸せだ、安心だと信じている老人がなんと多いことか。挙句の果てにオレオレ詐欺で大金を失う羽目になる。そうなったら、つまらない人生になる。
パナソニックがまたリストラをすると言う。デジカメ事業を始めとする不採算事業6つで人員削減だ。創業者の松下幸之助の時代は、社員の首を切らないという信念で会社経営をしていた。創業者がこの世を去ったら、会社の創業精神も消えて行った。
ソニーもそうだ。創業者が世を去った後にリストラが頻繁に起きた。社員あっての会社なのに。それだけ現代は低成長でグローバル競争が激しいのだろう。お雇い社長と会社員社長は創業者のDNAを引き継いでいない場合が大半である。そのため、保身的な経営判断をする。弱い立場の社員をリストラして自分は社長の座に居座る。
社員が社長の座に収まると必ず自分の失敗を社員に負わす。世間が経営責任を問うことをしなければやりたい放題になる。大企業の社長は保身的な考え方から逃げられない。会社の事業が傾き始めると必ず人件費削減に走る。リストラである。
昔の話であるが、日本IBMの人事部長が会社の命令で社員をリストラすることになった。彼はそれを忠実に実施した。そして、最後に自分自身をリストラした。社員に犠牲を負わす役目に責任を感じ、会社を退職した。リストラをするすべての会社社長は社員を犠牲にする責任を取るべきである。リストラ=自分も責任をとって会社を辞める。それをやらない会社社長が多い。
140 / 187
このページのシニアライター:Norito H.Yoshida
Profile
Joomla CMSを使った法人・個人サイト構築で独立。51歳の時に会社を卒業。雇われる生活から自分を雇う生活になる。ソニー(株)、Yahoo!ジャパン(株)でインターネットビジネスの面白さを味わい、個人でも法人と競争が出来る隙間市場があるのに気が付いた。生涯現役でインターネットの世界で生きて行く。Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA.
シニアの生活は、体の老化に従って変わって行く。その体験記をこのブログで書いている。