50歳代の会社員は、60歳定年退職を迎えるときに決断する必要がある。今の会社で継続して雇用されるのか、別会社で働くのか、それとも、自分でビジネスを始めるのか。運が悪ければ、強制的に自主退職をさせられるかもしれない。どんな状況に追いやられても今までと違ったシニアの人生を送ることになるのは確かである。

自分が求める仕事を見つけるには自分の能力を目立たせる専門性と経験が必要になる。

若者には出来ない専門的知識や技術

誰にでもできるような仕事は若い人が有利である。体力面で負ける。60歳代のシニアが自信を持って働ける場所は、自分の専門性が活かせる場所である。どんな専門的な仕事も1つの事を10年間やり続ければ、エンジニアでない人もエンジニアになってしまう。専門性が際出るのは、特定分野でどれほど経験と知識を得たかである。

定年退職を迎える前までに自分の専門性で仕事を探せる準備を!

60歳以降に専門的な知識や技術を身に付けるよりも50歳代にそれを始めた方が良い!今、50歳代の会社員は、時間に余裕がある。自分の持ち味を専門性という武器で固められる。私が所属するNPO団体には役職経験者が大勢いるが、自分の専門を武器にビジネスを自分で展開できていない。

50歳代の時に60歳以降のビジネスキャリアを想定して専門性の高いサービスを提供することで会社を離れても一人で食べていける。どんなにあがいても最後は一人で生活を成り立たせざるを得ない現実がある。自分が会社の経営者で無い限りずっと雇用され続けるには年齢的に限界がある。会社に継続雇用される人材は、その人にしかない専門性と経験がある人である。若い人と直ぐに交代ができない専門性と経験が一番重要になり会社内での自分の存在性を高める。

基本的に会社は、社員を取り替えてもビジネスがうまく回れるように組織されている。年配の社員は順番に押し出される。押し出されても自分が困らない準備をしておけば、60歳定年の声を聞くときに慌てない。頭では分かっているが、何をやれば良いかが分からないという人が多い。

私からの助言

好きこそものの上手なれ」というように、自分が一番好きなことを将来のビジネスにできるよう準備する事である。私のビジネスは、ホームページを簡単に作れないという問題を解決することから始まった。50歳の時に自分のホームページをIBMホームページビルダーを使って作っていた。1ページ作成するのに数時間もかかっていた。出来上がったページも満足がいかない物であった。

もっと、簡単にホームページを作るツールがないか捜していた。捜したら、CMSというシステムを使えば、ホームページを誰でも簡単に作れると言うことを発見した。オープンソースCMS Joomla(ジュームラ)という名の無料ライセンスCMSソフトである。

Joomlaを使ってレンタルサーバーでサイト構築をすると直ぐにでも使える機能が満載であった。使えば使うほどJoomlaに惚れてしまった。これが私に専門的な知識と経験を与えてくれたオープンソースCMSは、誰も教えてくれない。自分で学ぶしか無い。好きだからどんどん独学ができてしまう。面白いから続く。

Joomlaを10年以上使って学び続けている。これが私の強みであり、専門性である。おかげで一人でサイト構築ビジネスを展開でき、生活を成り立たせている。

結論

シニアの強みは、特定分野の積み重ねた知識と経験である。これを活かせる道を50歳代から準備する必要がある。事例は私自身であるので架空の話ではない。「意志あるところに道は通ず」で自分の特技を時間を掛けて磨きをかけて市場ニーズを探すことである。