こんなニュース記事を読んだ。

暴走老人と呼ばれるような高齢者は、昔から礼儀や節度をわきまえない暴走青年、暴走壮年だったんですよ。きちんとした人は、認知症にならない限りは年を重ねてもきちんとしている。暴走老人になるかならないかは、若いときの行いが左右します。因果応報ならぬ因果暴走ですよ」(70代・女性)引用先:Yahooにユーズ

この内容が正しいかどうかは個人の判断に委ねるが、暴走する高齢者が増えているのは確かである。常識と思われていることが守れない高齢者、公衆の場で大声を出して会話をする老人、若者のマナーを見てしかりだすシニア、我慢が出来なくなった老人が増えている。

直ぐに切れる老人やシニアには、必ず、そうなる背景があるはずだ。

暴走する高齢者はどんな背景を持っているのだろうか?

元気な高齢者が増えてきていることを肌で感じる。街中を高齢者たちが大声で騒ぎながら歩いているのを見かけるからだ。そんな事が多くなった。高齢者は難聴になるので自然と声が大きくなる。そのため、声がやかましく聞こえる。

TPOを考慮しない、公衆マナーを忘れる、ストレスに弱い高齢者

高齢者全員がTPOを考えて礼儀正しい行動をするなんて事は絶対ない。同じ事が全ての人にも言える。TPOでマナーを意識しないシニアには何か理由がある。老人は老人らしく振る舞えという考えがあるが、老人らしくの意味が分からない。おとなしく家にいろと言う事だろうか。

暴走するシニアになる背景

  1. 生活に余裕がないシニア
  2. 社会的なマナーを知らない高齢者
  3. ストレスをうまくコントロール出来ない老人
  4. 恥や外聞を感じない高齢者

暴走する高齢者が増え出したのは今まで自宅でひっそりと暮らしていた高齢者が外に出始めたからではないか。元気だから自宅でひっそりとした生活ができなくなったのだ。アクティブにシニアライフを送りたいという欲求を持った高齢者が増えれば増えるほど街中に老人の姿が目立ち始める。

生活に余裕がないシニア

経済的な負担を感じていない高齢者は負担を感じている高齢者よりも精神的なストレスは少ない。生き方に余裕がある。人間誰しも生活に余裕があれば、物事を冷静に見極めれる。一方で年金生活で日々の生活費に困るシニアは精神的なストレスが多く、ちょっとした事で感情が乱れてしまう。

生活苦からくる余裕のない精神状態は公衆マナーよりも生きる行動を優先してしまう。その結果、生活行動に粗さが出て、ちょっとした事で感情が爆発してしまう。

社会的なマナーを守れなくなる老化

暴走する高齢者は自分自身の社会的なマナーを忘れているのではないか。物事に対する忍耐力も落ちているので、気が短くなる老人が多い。冷静に物事を判断できるシニアならば、早まった暴言や行動をする事が少ないはず。老化による前頭葉の萎縮がシニアの感情コントロールを乱してしまう。

逆に社会的なマナーの知識がありすぎて暴言を吐く高齢者になる場合もある。電車の中での若者たちのマナー違反などが目につきやすい。つい、お節介で注意してしまう。マナーを知る高齢者がお節介をする。干渉するべきか、しないべきかの判断能力で違いが出てしまう。

ストレスを上手く制御できないのが老人

老化の影響で老人は子供のようにわがままになる。自分の好きな通りにならない現実にストレスを感じ、そのストレスの許容範囲を越える時に暴言が出やすい。ストレスは感情を優先してしまう。言葉を選んで相手の状況を考慮して話すという余裕がなくなる

恥や外見を気にしなくなるシニア

社会に繋がった労働をしているシニアは世間体を気にする。組織に所属するシニアであればその組織に対して責任を持つ。自分の言動や行動が組織に迷惑をかけないように心がける。それが一人になると気にする相手がいなくなる。世間体や外見は自分が決めることになる。自分の行動や言動が世間では恥になる事が、本人にとっては恥と認識しなくなる。

自分が良ければそれで良いという考え方が表に出る。私はいつも外で仕事をする。カフェを仕事場として使っているのでTPOを考えた服装をする。妻も私の服装やファッションに気を使っている。世間体を気にしているからだ。自分の夫が見苦しい服装で外出しないように見張っている。

孤独と孤立を感じている高齢者は恥や外聞を気にする感覚が薄れてきやすい。社会の中に存在しているのだが社会に繋がって活動をしていないため存在感を見失う。そうなると恥や外見などどうでも良くなる。時々、見かける老婦人がいる。髪の毛が不潔で乱れている婦人である。そんな姿を気にしているフシもない。

生活に余裕があるシニア、ないシニア。社会的なマナーを知る高齢者、知らない高齢者。ストレスをうまくコントロールできる老人、出来ない老人。恥や外聞を感じない高齢者、感じる高齢者。色々なタイプの高齢者が生きている。好きで暴走している高齢者はいない。色々な背景がある。

社会から見放された高齢者や孤独なシニアほど周りからの関心を求める行動を取る!孤独で元気な高齢者が増え続けた結果が暴走する高齢者として目立ってきたのではないか。 

結論

暴走する高齢者と一言で片づける前にその背景と原因を分析してみる余裕がほしい。老人になってみないとわからない理由もある。電車の中で若者と高齢者が言い争いをしているとき、なぜ、その様になったかを考えてほしい。どちらかが悪いという見方ではなくそうなる背景である。