60歳を越えたら、10年先、20年先の自分の生活のリズムを考えてその準備を今からした方が良い。年寄りになると社会から求められなくなる。社会はあなたを必要としない存在になる。会社に行く必要もなく、お金があれば何をしても良い状況に置かれる。

65歳まで同じ会社で再雇用されてもその後はどうするのかという問題がついて回る。60、65歳歳定年退職は、自分人生を見直して今までと違った新しい生活のリズムで生きていく必要がある。今までは、会社が生活のリズムを作っていた。これからは、自分にあった生活のリズムを作っていくことになる。

私は68歳のシニア男性である。51歳の時に独立して自営業を続けている。会社の中で働いているのと独立して一人で仕事をするのでは働き方が相当違う。自分の時間を自分でコントロールしなければならない。会社員のように決まった時間に仕事が始まり、終わるというパターンが無い。

定年退職後、仕事をしない生活をするようになったら、私と同じように自分の時間を上手くコントロールする生活パターンを身に付ける必要がある。そのためには目的を持った生活のリズムを作ることになる。

何で新しい生活のリズムを作るのか?

多くの会社員は実質60歳、65歳の定年退職で長年努めていた会社を去る。政府は65歳まで働けるようルールを作ったが自主的に退職したいというように会社側は強制的に仕向ける。

例えば、65歳まで今の会社で雇用されるが、新しい仕事は自宅から遠い単身赴任の場所に出向させられたりする。今までの自分の経験や知識が全然生かされない職場に移されて生きがいを失わせる。給与を極端に下げたり、労働環境を悪くしたりする。何も仕事が与えられないで新聞だけを読むような職場に移されたりする。

会社は60歳を越えた社員を活かして生産性を上げる取り組みをしようとしない。生産性を考えるとシニアの社員を辞めさせて若い社員を雇用した方が良い。これは当然な論理である。

「好きな事」で仕事が出来ないかを探す

会社を当てにして雇用に頼った人生設計は60歳を過ぎたシニアにとって対象外になる。65歳で仮に再就職できても70歳で再び会社を去ることになる。老人よりも若者を雇用したいためにそうなる。そんな運命が分かっているならば、好きな事で仕事を作ってはどうか。

私は週2回近くのスポーツジムで筋トレを行っている。もう数十年間、私なりに筋トレを続けている。そのお陰で体格は68歳のシニアには見えないほど頑丈な体格になっている。指圧マッサージに行けば、指圧師が体の筋肉の違いを指摘してくれる。筋トレを続けている体と何もしていない体では筋肉の付き方が違う。

筋トレはもう止められない。得るメリットが多い。そんな体験と知識をこれから筋トレを始めるシニア男性たちに教授できれば良いなあと思っている。筋トレを一緒に付き合ってあげるサービスを考えている。一人で筋トレを続けるのは難しい。三日坊主が多い。それを防ぐのは一緒に筋トレを付き合っであげるパートナーである。

世間一般的に言われる職業名として、パーソナルトレーナーになる。私の場合は、シニア専門の筋トレ習慣作りパーソナルパートナーになる。好きな事であるからこんなサービスをすることが出来る。

アルバイト、趣味、スポーツ、起業、ボランティア活動、学び直しという新しい道

新しい生活のリズムは複数の活動をうまくミックスして作ることが出来る。私の場合はこんな割合で生活のリズムが作られている。

  1. 仕事 ・・・ 50%
  2. 筋トレ ・・・ 30%
  3. NPO活動 ・・・ 20%

基本、平日はインターネットビジネスと筋トレで時間が使われる。NPO活動は月に4回ほどウエブ会議定例会に参加して活動している。週末は夫婦で色々な公園にお弁当を買って遠出して自然とおしゃべりを楽しんでいる。

新しい生活のリズムを3つか、4つの要素で組み合わせてみる。そうすると暇な時間を有効に使えるようになり、慣れればそれが新しい生活習慣になる。

60歳、65歳というのは人生の大きな節目

今までと違った生活のリズムで生きることになる。会社にぶら下がって生きようと思っても環境がそれを良しとしない。時間の問題で自分の生活は自分で!となる。会社での生活は自分で作った生活のリズムで出来ていない。自発的に考えて作り出す生活のリズムは与えられた生活のリズムで生きてきた人間にとって苦痛になる。

自分の人生は最終的に自分で決めて自分の生活を作り上げなければ生きていけない。定年退職後は人生の第二章である。第二章から本当の自分の生活が始まる。自分で考えて自分で作って行く生活になる。他人と違う生活が当たり前になる。

不幸にもリストラに会い、自分の人生を作り出した人たちがいる。シャープ、東芝、ソニー、パナソニックなどの大手企業で働いてきた中高年の会社員である。リストラを不幸と捕らえるか、捕らえないかで人生は違ってくる。リストラをチャンスと見た中高年は新しい人生を送っている。それも自分の力で新しい人生を作り出している

会社組織に依存して生きてきた人は居心地が良い同様の団体組織で類似の生活を送ろうとする。それが長年続けばそれが良いのだが、営利団体であればあるほど生産性が低い高齢者は必要となくなる。シニアがいつまでも会社員ではいられない。自分でビジネスを始めるか、アルバイトをしながら年金生活を送るという選択しかない。

第三者に依存しない自分に頼る新しい生活を始める

早いうちに自分が作り出した新しい生活のリズムで生きる習慣を身に付けることである。何を新しい生活で求めるかは「こんな生活をしてみたい!」と言う夢目標を目指して第一歩を踏み出すべきである。

第一歩が出ない人は第三者に作ってもらう生活を送るしかない。それは自分の人生ではなく、押しつけられた他人の人生になる。第三者の組織も70歳を過ぎた体力不足の老人を雇用しなくなる。先が見える老後の世界を考慮して自分に頼る仕事を作ることである。体力を失う前に10年先の自分のための仕事を作り出す。

私の生活のリズム(事例)

私は自営業者である。生活費を自分で稼がなくては生活を維持できない。生活のリズムのコアは生活費を稼ぐためのリズムが一番優先される。インターネットビジネスをしているため、時間と働く場所で制約がない。それ故、自分で毎日の仕事スケジュールを組む必要がある。

出勤は朝の8時半から9時頃になる。自宅では仕事をしないので横浜に出てスターバックスでコーヒーを飲みながら仕事をする。自分で決めた定型業務がある。毎月やらねばならないお客さん向けの仕事もある。帰宅は夜の7時頃から8時頃だ。週末は体を鍛えるために必ず近くのスポーツセンターに行って筋力トレーニングをする。土日のどちらかは夫婦で外出をする。

これが大まかな生活のリズムである。自分が作った仕事でお金を稼ぎ、自活する生活のリズムである。仕事は時代が変わるに従って新しい仕事を開拓しなければならない。新規ビジネスの開拓も生活のリズムの一部になっている。絶えず、新しいビジネスを探している。

結論

自分で生活のリズムを作れないシニアは隣百姓のような生活のリズムになりがち。友人、知人と群がり昔を懐かしむ。お金で困らない人であればこの傾向が強くなる。年金だけで生活が苦しい人はアルバイトやパートを捜して働く。それが楽しめる仕事であれば一番良いのだが現実はそうでない。それが当然と思った方が良い。

自分の余生を刺激ある人生にしたい、生きがいを感じる人生にしたいと誰もが思っているが、自分の思いをアクションに結びつける行動をしない。60歳代の人であれば、まだ、体力も気力も残っている70歳になる前に自分が望む生活のリズムを生み出す準備をすべきである。