自分の人生はどのようにして終わるのか。誰もいつ終わるのかを知らない。ただ、終わりが来るまで歩き続けるだけ。人生は旅そのもの。人によって旅の長さが違う。幸運にも私の旅はまだ終わっていない。68歳という人生の旅はまだ続いている。
60歳になると老いを意識し始める。心はまだ若いと思っているが、体は老いを感じている。体に老いを感じる変化が起きると今と同じ普通の生活を続けられないのではないかという不安が生まれてくる。10年後に今と同じ普通の生活ができているだろうか。そんな不安がよぎる。8年が経過して68歳になった今、まだ普通の生活は維持されている。60歳代は若いという理由が分かる。
70歳を過ぎて75歳の後期高齢者になったら、多くのシニアは普通の生活を維持できているだろうか。60歳代にやっていたこと、出来ていたことが70歳代になって維持出来ているだろうか。体力と脚力は確実に落ちていることは確かである。老化を体で感じているはず。
70歳を過ぎたらこんな事をチェックする
- 10キロをあまり疲れずに歩けるか?
- 階段の上り下りを問題なくできるか?
- 食べる量が減り粗食になっていないか?
- 自宅で時間をつぶす日が多くないか?
- 新しい事への関心を持ち続けているか?
- 時代を反映する新しい言葉の意味を理解しているか?
- 新しい経験をする活動をしているか?
- 計画を立てて物事を実行しているか?
70歳を過ぎると肉体、精神的に新しい生活の変化を受け入れ難くなる。体力の衰えで今まで定期的にやっていたテニスを止めたり、遠出をしなくなったりする。新しい事に挑戦しようという気力も失せ始める。何もかも面倒に思え始める。頭で分かっていても行動に移せない。そんな状態になる。
体の老いが肉体と精神面でネガティブに影響し始める。60歳の時の私と68歳の今では新しい事をやる気力に違いがある。60歳代の頃は新しい情報を求めて幕張メッセで開催される国際展示会に行っていた。68歳の今は行くべき場所を幕張メッセから東京ビックサイトに変えた。遠出する事が面倒になったからだ。
年齢とともに老いが実生活に影響し始める。
生活の中での老い
60歳になるまでは老後のことについて真剣に考えていなかった。今のままずっとこの生活が続くと思って疑わなかった。人生は面白いもので体が色々と分からないことを教えてくれる。体は自分自身が老いて行っていることを知っている。心はそれを受け入れようとしない。
体が普通の生活を可能にしていれば、心は何も変っていないと思い込む。体は、時折、そうでは無いという信号やサインを出す。心は、なぜだと問う!
老化現象が体に出る
体に異変が起きる。その原因が老いから来ると医者に言われて始めて老後の生活について考え始める。今のままの生活は将来維持が出来なくなるという不安が心をよぎる。膝や関節が痛くなり、体に無理なことをさせなくなる。人間ドックで医者から体重を減らせと言われる。今のままだと体重で歩行が辛くなり生活習慣病の入り口に立つと注意される。そんな忠告を医者から受けた知人がいる。
68歳になった私の老化はこんな感じ
- 駅の階段の上り下りで息切れを感じる
- 座った状態で急に勢い良く立ち上がり動くと息苦しくなる
- 筋トレでスクワット(50キロのバーベル)を10回やった後、息切れが普通に回復するまで5分間ぐらいかかる
- 夜中に足がつったり、腹筋が痙攣したりする(筋トレを行った夜)
- 食事中に必ず鼻水が出る(ティッシュやハンカチが欠かせない)
- 睾丸での精子製造量が減少し射精に勢いがない(睾丸のサイズが小さくなった感じ)
- コロナで面倒な手続きが必要になり物価高と円安で無理して海外旅行に行く気力が減退
- 新しい友達や知人を意識して作る気力がなくなった
- 緑内障が悪化して両目上半分に視野欠損が出ている(まだ仕事や日常生活で支障は出ていない)
年齢が70歳過ぎになれば、このリストがもっと増えて行く。
老いから来る生活の変化
老いを体で感じ始めたら、若返るために何をしたら良いかを考え実践し始める。若返ることは難しいが老いるのを遅くすることはできる。ポイントは「普通の生活」を維持できる肉体と精神状態を身に付ければ良いだけ。
私が実践している「老化を遅くさせること」
- 筋肉貯金をしている(下半身の筋肉を重点的に鍛える;スクワット)
- 毎食、タンパク質の多い料理を意識して食べる
- 1日1万歩、8キロから10キロを歩く
- 間食をしない
- コーヒーを毎日3,4杯飲む
- 筋トレをした後の食事は大食いOKで水分を多めに取る
- 1日の生活リズムの中にちょっとした変化を意識して作る(カフェやランチのレストランを変えてみる)
- 夫婦の会話を増やす(週末に公園に行き、おやつを食べながらおしゃべりをする)
68歳の体は意識しないでも普通の生活を楽しめる。老いを意識して老いる速度を遅くさせるために何をすれば良いかを探し求める。
老いから来る心配事
誰もが心配することは
- お金(年金だけの収益では足りない)
- 健康(老化と病気)
- 暇と孤独・孤立
- 自分の居場所
- 自分の世話が出来なくなったら誰を頼りにすれば良いか?
働けるだけ働くという希望があるが、必ず働けなくなる年齢が来る。その年齢になった時、今の生活を維持できるのか。お金を稼いでいるうちに年金以外の収入が無くなった時にどのような生活にするかを準備する必要がある。最低限の生活で食べて行けるという見通しが出来れば、一つの安心が生まれる。
健康は最低でも体に悪い事をしないことである。飲み過ぎ、喫煙、栄養バランスが悪い食習慣、運動不足など。健康診断は年に1回行い病気の早期発見、早期治療をする。あとは運に任せる。
仕事をしなくなると「暇」が問題になる。暇になると生活に刺激が無くなり、認知症予備軍になりやすい。頭と体を定期的に使う活動を日常生活に取り込まないと危ない。
普通の生活を一人で過ごすことが出来なくなったら、どうするかを決めておく必要がある。子供が居れば、子供家族と一緒に生活するか、老人ホームに入居するか、行政と相談してどのような選択肢があるかを調べておく必要がある。理想は90歳を過ぎて余命が短い時に老人ホームでの生活を始めることではないか。用意する準備金が少なくて済む。
私は体を鍛えて出来るだけ健康的な生活を続けて余命が短い年齢になった時に老人ホームに入居したい。
68歳になって60歳になった時に書いたブログ記事を読み返した。変わっていない事は年金をもらいながら個人事業主としてビジネスを続けていること。自己完結型のビジネスモデルは今だに完成していない。それが出来るよう努力をしているが簡単ではない。
体の老化現象はどうか。緑内障が悪化している。両目上半分の視野が見えなくなってきている。幸運にも自動車の免許証更新で合格できた。73歳まで免許を維持できるが、次の更新はやめたい。視野欠損がひどくなり事故を起こすリスクが高くなる。
60歳代は老化による悪影響がまだ少ない。元気なうちに70歳代になった時に慌てないよう対策を取ることが重要である。
結論
60歳から8年間が経過したが、老いによる悪影響は生活をする上でひどくない。むしろ、70歳から8年間が経過した時のほうが悪影響が大きい。老化の程度が60歳代と70歳代では程度が違う。自分の老化現象を観察しながら70歳を過ぎた時に困らないよう今から対策を考えて準備することが大切である。
筋力と筋肉量の損失は60歳代よりも70歳代のほうが悪影響が強い。筋肉貯金を今からしたほうが70歳代以降の生活を助ける。健康に悪い生活や食習慣を改める必要がある。習慣を変えるのは早いほうが良い。老いて来ると変化を受け入れなくなる。
老後の心配事をリストしてその対策を考え、実践する。一つずつ心配事を解決していく。時間がかかるので出来ることを今からやっていくこと。