家内の父親が一人で自宅生活をしている。93歳の高齢なため、いつ、体の調子が悪くなったり、転倒したりするか分からない。取り合えず、毎日決めた時間に父親から私の自宅まで電話がある。電話が無い時は、何か父親に問題が起きたという事だ。ここまでは、良いのだが。この後のことを良く考えていなかった。

義父が一人で自宅生活が出来なくなった後、自宅は誰も住まなくなる。人が住まない自宅をどうしたら良いか。一般的に有料介護付き老人ホームに入居する時、多額のお金が発生する。その費用を自宅不動産の売却で用意する。自宅不動産の売却は時間がかかる。直ぐには売れないし、交渉事である。

困った!(まだ、義父は元気で一人生活を自宅でしているのだが、それが出来ない時期が来るのが分かっている。)

一軒家は人が住まなくなると劣化が酷くなるという問題

人が住んでいる家、住んでいない家では、家の生命が長い、短いの違いが起きる。もし、義父が有料介護付き老人ホームに入居するならば、誰かが自宅の面倒を見なければならない。私の自宅と義父の自宅は、自動車で片道1時間以上かかる。どうしようか。

1週間に1度ぐらいは自宅の空気の入れ替えぐらいは出来るが、それでは家のお世話をしているとは言えない。ネズミやゴキブリが毎日自由を満喫して暴れまわっているかもしれない。

やはり、

誰かが寝泊まりをして人が住んでいるという空気を作りだせねば家の生命を維持できない。

幸運にも息子たちが東京のアパートに住んでいる。曜日を決めて息子たちと私たちの別荘として使えるのではないかと思っている。次男はシングルであるので対応がしやすい。家内の兄の長男もシングルで東京にアパートを借りている。二人で交代に自宅に泊まることにすれば良いかもしれない。

問題は、定期的に誰かが月の何日かを義父宅で生活ができるかどうかだ。

義父の自宅不動産を売却するに必要な期間を1年間以内と限定すれば、皆の別荘として使い易いのではないだろうか。東京都内の出入りに最高に便利な場所に自宅があるので、若者たちにとって使い易いだろう。

私の自宅周辺にも空き家が多くなって来ている。誰かが住んでいれば良いのだが、古くなった一軒家は、他の場所で生活が出来上がっている家族にとってお荷物でしかない。

地理的に利便性が良くて自宅不動産を売却が出来るならば、時間の問題で解決できるのだが売却が出来ない自宅不動産であると空き家のまま荒れ果てる。義父の自宅不動産は、利便性がとても良いので売却での問題あまりないと予想している。交渉事と時間だけだ。これから経験する事は、自分たちが自宅で普通の生活が出来なくなった時に起きることだ。

子供たちに不必要な面倒を老後にかけたくないならば、どうするかを考える良い機会になる。自宅不動産の売却で一番面倒な事は、共有名義の自宅不動産だ。売却をしたくても夫婦のどちらかが反対、または、認知症で判断できないならば、売却は出来ない。そんな事態にならないために私たち夫婦は、家族信託契約書を今作っている。

万が一の時に自宅不動産を売却する権限を長女の家内(第一信託者)と長男(第二信託者)に設定しておけば、義両親に何かが起きても必要な費用を自宅不動産の売却で捻出できる。家族信託契約書が出来上がった後は、自宅不動産の登記変更をするだけだ。これで自宅不動産の管理運営が第一信託者に移る。義両親のどちらかが認知症で判断が出来なくなっても問題なく売却が出来る。

人が住まなくなった一軒家をそのままにして置くと空き巣に入られる可能性が大きい。不定期に誰かが寝泊まりして人が住んでいる事を周辺に知らしめないと空き巣がやってくる。空き巣に入られても金目になるものを事前に持ち出しておけば被害は少ない。最低でもそれだけはやらないと空き巣は必ずやってくる。

空き巣が狙うものは、直ぐに換金が出来る物か、現金だ。それ以外は、持ち出すのに面倒で時間がかかる。義両親にこの事を相談して今から金目になる物品で通常使わないものだけ自分たちの家に保管しようと思う

この記事「老後の空き家対策はどうするか?」のポイントは、

  • 誰かが寝泊まりをして人が住んでいるという空気を作りだせねば家の生命を維持できない。
  • 人が住まなくなった一軒家をそのままにして置くと空き巣に入られる可能性が大きい。
  • 空き巣に入られても金目になるものを事前に持ち出しておけば被害は少ない