2022年4月から定年が60歳から65歳に変更され、義務付けられる。今までのように60歳で一度定年退職して再雇用されるということはなくなる。したがって、給与や労働条件が急に劣悪になるリスクはなくなる。
問題は65歳以降である。65歳はまだ十分現役として働けるのだが、会社側はもう結構ですという対応を取る。60歳で定年退職するのと65歳では何が違うのだろうか。65歳で定年退職をすると同時に年金収入が得られる。そのまま年金生活に入れる。
多くのシニアはまだ働きたいと願う。残された選択肢は(1)アルバイトやパートの仕事、(2)シニア起業するのどちらかである。アルバイトやパートの仕事は職や時間給を拘らなければ見つかりやすい。シニア起業は自分のビジネスを立ち上げるまで助走が求められる。会社員の多くは自分でお金を稼いだ経験がない。そのため、失敗するケースが多い。
理想は65歳までに副業で「お金を自分で稼ぐ」という体験をすることである。副業でお金を簡単に稼げない。試行錯誤で失敗を繰り返しながら自分に欠けている要素を見つけ直しながら副業を成り立たせる。時間と労力がかかる。
65歳を過ぎたシニアが起業体験をするには
起業体験は授業料を支払ってでもやる価値がある。自分が起業して失敗経験を積むというやり方もあるが無駄が多い。もっと有益な方法がないか。
これから起業をする人を無償で支援する
自分の労力と活動費だけを投資する形になる。その見返りが起業体験になる。インターンシップのように支援期間を半年とする。半年間起業家と一緒に活動すれば、そのビジネスの状況が分かってくる。
多くのビジネスは1年間で運転資金不足になり失敗する。そうなる前に支援起業家から離れる。最後までいると要らぬ問題を抱え込むリスクが有る。起業家を支援するインターンシップを数社経験すれば、なぜ、失敗するかの要素が見えてくる。自分が起業する時に失敗経験が役に立つ。
これから起業する人を探すには
企業を支援する会社が開催するイベントに参加する。アントレサロン https://entre-salon.com/
都道府県にあるインキュベーション事業で開催される起業家支援セミナーに参加してみる。どのようなビジネスで起業するのかを学びながら自分が支援できそうな案件を探す。
自分が経験したいビジネス分野の起業家を探して無償支援インターンシップを申し出る。
65歳から始めるシニア起業はリスクが低い
ビジネスの規模を大きくしなければ隙間市場を狙える。隙間市場は規模が小さいので競争が激しくない。自分自身が市場開拓をして上手くヒットさせれば良いだけである。その上、65歳から年金収入が入るので生活費の大部分を年金で賄えられる。足りない部分は貯蓄で補填できる。
シニア起業で重要なのは
1.隙間市場で行うビジネスモデルを最低3つ用意すること
2.1年間やって駄目ならば、次のビジネスモデルを試せる運転資金を用意すること
3.借金をしないで自己資金だけで行うこと
4.先行投資をしなければ始まらないビジネスは避けること
自分で始めるビジネスは事前に経験した起業インターンシップである程度失敗する落とし穴を回避できている。初年度に売上で赤字になっても次年度に黒字になる予想が出来ればビジネスは成功する。起業家はビジネスを始める前に失敗経験をたくさんすればするほど成功する確率が高くなる。
結論
シニア起業を始める前に起業インターンシップを経験すること。無償でこれから起業する人を支援する。投資は労力と活動費である。起業する人に負担をかけない。見返りは起業でお金を稼ぐという体験である。事前に自分でお金を稼ぐ経験をしていれば、自分が起業する時に失敗する落とし穴を回避できる。