今年、64歳の会社員は65歳になるまであと1年しかない。あっという間に65歳になってしまう。前期高齢者というラベルが貼られる年齢が65歳である。「初老」という言葉が65歳になった時に聞こえてくる。65歳から多くのシニアが雇い止めになる。日本の社会は年齢による差別が社会構造として存在する。会社勤めをしているシニアは65歳で最終宣告(もう、君は会社に必要ない人材だよ!)を受ける。

そんな事実を先輩たちから聞いている64歳のシニアたちは今から怯えている。65歳まであと1年がある。この1年間のうちに次に何をするか方向性を決めておかないと飛行機から飛び降りるためのパラシュートが開かなくなる。

64歳のシニアの戸惑いは59歳の時と同じだがもっと深刻になる。再就職を求めても雇用先が見つからなくなる。仕事を自分で作るか、年金生活を選ぶか、二者選択になる。

自活の人生設計を作る

65歳時の人生設計は真っ白で誰も教えてくれない。自分の足で真っ白なキャンパスに我が道を描くことになる。年金を受給しながら何かをしなければいけないと感じている。引退するにはまだ若い年齢である。残された道は自分で自分を雇うという自活の道である。

65歳からアルバイトやパートの仕事をしながら自活の道を探す

年金受給生活に入る65歳のシニアは最低限の生活費を年金から得られる。足りないお金はアルバイトやパートで補うことになる。アルバイトもパートも年齢という時限爆弾を抱えている。年齢制限無しにアルバイトやパートで仕事を続けられない。他人に雇用される立場は非常に弱い。雇用者の都合でアルバイトやパートは簡単に首を切られるからだ。

65歳からの5年間は70歳以降の生活に大きく影響する。65歳のシニアは体力も健康も維持できている。免疫力が急激に落ちてくる70歳になっていないので病気を気にする必要がない。この5年間のうちに70歳以降の新しい生活のリズムを作り込むことが重要である。年金を受給している環境は時間をかけて自活の道を探す余裕がある。

自活は助走が長い。可能性があるビジネスの種を見つけて、売上が実際に立つまで金銭的な我慢と時間が求められる。年金受給者であれば最低限の収入が年金から得られる。アルバイトやパートの収入を自活のための運転資金として貯めれば、ビジネスの立ち上げ期間を長く持てる。

65歳からの再就職がなんとかなると思わないこと

大勢の65歳の会社員が同じ目標で動き出すので再就職は狭き門になる。再就職を期待しないで自分で起業することを考えたほうがチャンスは大きいし、やりがいも生まれる。60歳、65歳以上の元会社員を雇用する会社はあなたを使い捨てにする。需要と供給の関係で職を探すシニアが溢れているからだ。

一番安全でやりがいがあるのは自分で仕事を作ることである。起業である。他人に頼る思考を捨てないと65歳以降の生活はやりがいが生まれない。

64歳からの1年間は起業インターンを経験すべきである。起業とはどういうことなのかを起業する若者たちと一緒に体験する。そんな体験ができる若者と一緒にビジネスを作ってみる。それが難しければ、副業に挑戦することである。副業で1円でも自分で稼ぐことができれば、後は、売上を上げるためにはどうしたら良いかを考えるだけになる。それが起業の種になる。

65歳から70歳までの5年間は体力と気力で新しいライフスタイルを作る

70歳から起業すればもっと可能性があると考えているシニアならば、諦めたほうが良い。体が言うことを聞かなくなる。多くの自営業者が引退を考え始めるのは70歳を迎えてからである。体力と気力が続かなくなる。70歳以降の生活は50%仕事、50%遊びといった生活スタイルが理想である。それが可能になるビジネス形態を65歳から70歳のうちに作り込んでおく。

体が資本なので70歳以降は無理をしてお金稼ぎをしない。70歳代は病魔に襲われるリスクが高い。仕事から引退するならば70歳以降が理想的である。私は生涯現役で仕事を続ける予定である。仕事無しで余生を過ごせるとは思えないからだ。その代り、仕事=趣味になる。楽しい事をしながらお金を稼ぐ仕組みを作り込む。

65歳から起業で老後の生活を再構築するならば仕事=趣味でお金を稼げるビジネスを考えると良い。お金のために我慢する仕事を作ってはいけない。

結論

65歳は会社を卒業する年齢である。70歳まで働きたいと思って再就職先を探しても年齢で門前払いになる。他人に頼ることをやめて自活の道を探すほうが70歳以降の人生を楽しめる。好きな仕事を自分で作れる起業は自分の手加減で仕事の量を増やしたり、減らしたり出来る。年金プラス自活の収入で経済的な余裕が生まれる。

65歳から70歳までは体力と気力で自活に挑戦できる期間になる。70歳から起業をしようと思っても健康、体力、気力の面でパワーを失う。多くのシニアが80歳になるまでに大病に直面する。免疫力が急激に落ちて病気になりやすい体になる。