現在、年金支給年齢が65歳となっている。これが70歳、さらに75歳になるのではという記事が週刊誌に出ていた。直ぐにはこんな変化は起きないだろうが、法律でそのように決められたら困るのはこれからシニアになる人達である。こんな記事が出てくるということは、70歳年金支給という案が政府内の何処かで生まれているということではないか。
年金の恩恵を最大限に享受するには、長生きをして年金を受け取り続けることしかない。年金受給前に死んでしまうと喜ぶのは政府である。年金受給年齢を伸ばせば、年金受給前に他界する人が増えて年金支出額が減る。
私は今年65歳で年金を受給し始めた。現在受給している月額は将来減少して行く。年金だけで老後の生活を計画しているシニアは今の生活水準を下げなければならなくなる。それが嫌なシニアは何らかの所得収入を増やす手立てを準備するしか無い。
政府の年金+自分で作る貯蓄+自分のビジネスで老後の生活を守る
第4回社会保障審議会年金部会 平成23年10月11日 資料1を見てもらいたい。
年金支給年齢が変更されて実施されるまで7年から13年間(男性)がかかっている。もし、75歳年金支給に決まれば、7年から13年で実施されてしまう。7年から13年という期間で日本の労働環境が変化するだろうか。多くの会社は、定年という制度をなくすだろう。
75歳まで働けるシニアは多いのか?
(引用先:令和元年版高齢社会白書(全体版))
上記のグラフから2018年度で70歳から74歳まで働いているシニアは約30%で2017年よりも増加している。75歳以上になると9.8%しか働いていない。今後、70歳以上のシニア労働者数が増えてくることが予想できる。75歳以上は期待できない程度の増加である。
シニアは75歳まで働ける体力を維持できる人がどれだけいるかで決まる。元気で働ける体の持ち主であれば、年金支給年齢が70歳以上になっても労働収入を見込めるので大丈夫かもしれない。多くの70歳代シニアは健康障害を抱える可能性が高い。
65歳で年金受給、75歳まで働いて貯蓄、自分のビジネスを起こす
75歳以降も働き続ける人は、雇用される人ではなく自分でビジネスをやっている人たちが大半になる。経営者である私は、70歳以上の高齢者を雇うメリットがないと感じているからだ。特別な専門的なスキルで若者たちがまね出来ない能力を持つシニアならば市場性がある。
現実の話、そんな能力を持った老人は非常に少ない。65歳から75歳までの10年間をどう過ごすかを問う時代が来る。今は、60歳から65歳の5年間をどう過ごすかが問われている。65歳で年金受給、75歳まで働いて貯蓄、それ以降は自分のビジネスを起こして年金プラスの生活を続ける。
誰もが年金だけでは老後の生活はやっていけないと思っている。65歳の夫、60歳の妻の夫婦が年金だけで95歳まで生きるならば2000万円ぐらい貯蓄が必要だと金融庁がレポートした。実際は、2000万円以上必要なのではと多くの国民が不安に思っている。
老後に不安を抱くシニアは多い。お金の問題は誰もが頭を抱える。働けなくなると収入が途絶える。その上、健康を維持できなければ医療費が加算でくる。お金は年金だけで賄えなくなる。そんな事を想像できるため老後の不安は消えていかない。
最終的に誰もがやるべきことは働けるうちに働いてお金を貯め、自分でビジネスを起こすしか無い。
結論
年金制度は破綻しないが支給開始の年齢と月額が老後の生活を維持できないものになる。これからは、政府の年金+自分で作る貯蓄+自分のビジネスで老後の生活を守るしかない。理想は、65歳で年金受給、75歳まで働いて貯蓄、それ以降は自分のビジネスを起こして年金プラスの生活を続ける。