NHK「世界ふれあい街歩き」という番組を録画してみている。先日見た米国シアトル市の旅で定年退職したシニアが登場した。彼の毎朝は、近所のカフェで朝食をとることから始まる。そのカフェでは、彼専用のマグが置かれている。彼は、いつも、カフェの前にあるテラス席に陣取ってコーヒーとデニッシュを食べる。
その様子をテレビで見ていて、「自宅で朝食をするよりも外に出てカフェで朝食をとるほうが気分的に開放感が味わえるのでは!」と思った。
自宅から外に出る・・・カフェのテラス席で朝食をしながら行き交う人々を眺める楽しさ
米国で仕事をしていた時、会社が契約してくれたコーポレートアパートで朝食をせず、カフェで朝食を済ませていた経験がある。その理由は、アパートの一室で一人寂しく朝食をとるという生活が嫌になったからだ。カフェで朝食を取れば、テラス席で好きなコーヒーとクロワサンを食べながら外を行き交う人々の様子を眺められる。
会社に出社している間は、寂しさは感じないが自宅に帰った時と朝起きた時は一人という寂しさを感じていた。夕食も自炊はしないでほとんど外食であった。一人で生活をするのは、誰にとっても、何処にいても、孤独が伴う。孤独を楽しめる人間であるならば問題がないが、私は並の人間であるのでどうしても人恋しさが生まれる。
伴侶が他界して一人生活が始まったら、自宅で朝食をとるのが嫌になると思っている。今のうちから外の景色が良いテラス席があるカフェを見つけて顔馴染みになっておこうと計画している。
コメダ珈琲に週末の朝に出かけたことがある。テラス席はないが、週末の朝の時間をゆっくり出来る環境が整っていた。朝食セットを頼んで幾つかの新聞を読みながら店内を見渡した。独身の若い人や一人暮らしの高齢者たちが目立っていた。これが平日の朝になれば、お客の殆どがひとり暮らしの高齢者だけだろう。
ひとり暮らしの高齢者は、やはり、自宅で朝食をとるよりも外に出て人がいる場所で時間を過ごしたいと思っている。その気持は、実によく分かる。米国で仕事をしていた時にいつも感じていたからだ。
日本のカフェには、テラス席がない場合が多い。どうしても店内になってしまう。私の場合、横浜のスタバまで足を伸ばさないとテラス席があるカフェで朝食が取れない。自宅近くのカフェは、店内のみだからだ。
平日は、いつも、スタバのテラス席でコーヒーを飲みながら出勤する会社員たちの姿を眺めている。若い頃は私も同じように遅刻しないように出勤していたいのを思い出す。そんな過去を思い出しながら、コーヒーを味わっている。その後、店内の戻ってインターネットの仕事をするという生活だ。
自宅で一人朝食をとるのは楽しくない。一日の始まりは、自分を楽しませることから始めたい。自宅で一人朝食を食べる習慣からテラス席があるカフェで朝食をとる生活に変えてはどうか。少なくとも誰かがそのカフェに居る。カフェの店員との会話も生まれる。
人の動きを見ながら社会の変化を感じることが孤独な老人にとって心地よい刺激になる。少なくとも、誰かがあなたの存在を認識してくれる。自宅にいるだけでは、誰もあなたの存在が見えてこない。自分の存在を誰かに認識してもらいながら、社会とのつながりをカフェで朝食をしながら模索する。そんな朝食が寂しい老人たちに必要ではないだろうか。
この記事「なぜ、朝食をカフェでする老人が多いのか?」のポイントは、
- 自宅で一人寂しく朝食をとる生活を変えてみる
- 外の景色が見えるカフェで朝食をとる生活に変えてみてはどうか
- 週末の朝、コメダ珈琲に行ってみると良い。孤独な老人たちが朝食を楽しんでいる